企業間ネットワークからみたネット企業のクラスターと企業戦略 - ネット企業における協調と競争の関係構造 -
上級研究員 湯川 抗
2005年4月
目次
1.はじめに
2.協調関係のネットワーク
2.1.役員を媒介にした企業間のネットワーク
2.2.株主を媒介にした企業間のネットワーク
2.3.取引銀行を媒介にした企業間のネットワーク
3.競争関係のネットワーク
3.1.同一の仕入先をもつ企業間のネットワーク
3.2.同一の販売先をもつ企業間のネットワーク
4.分析結果
- ネットワーク内の位置と企業業績 -
4.1.協調関係のネットワークにおける企業の位置と業績
4.2.競争関係のネットワークにおける企業の位置と業績
5.インプリケーション
- クラスターが抱える課題と企業戦略 -
5.1.クラスターが抱える課題
- 協調関係のネットワーク -
5.2.ネット企業のリワイヤリング戦略
- 競争関係のネットワーク -
6.大企業との関係
- 日本型クラスター形成への期待 -
6.1.株主としての大企業
- ベンチャー投資の強化 -
6.2.大手総合商社への期待
6.3.販売先としての大手IT企業
- 「囲い込み」から企業支援へ -
7.分析データと分析手法
7.1.分析データ
7.2.分析手法
要旨
1.企業間のネットワークが、企業やクラスターの発展に重要な役割を果たしていることは論を待たない。本稿では、ネットワーク分析を用いて東京都区部に集積するネット企業の企業間関係を協調関係のネットワークと競争関係のネットワークに分類し、それぞれのネットワークの影響を検証した。
2.協調関係のネットワークは、現在機能しておらず、このままでは、東京都区部の企業集積は、少なくてもシリコンバレー型のクラスターとしての発展は望めない。また、競争関係のネットワークにおいては、自社と競合する企業の数ではなく、競争相手の競争環境が重要となる。したがって、思い切った販売先の「リワイヤリング戦略」や、大企業による「囲い込み」を活用することが業績向上につながる可能性がある。
3.クラスターの発展を目指すには、大企業を媒介とした企業間のネットワークを強化する必要がある。大企業によるリスクマネーの供給、ネット企業の販売先としての大手IT企業によるベンチャー振興が、日本独自のクラスター発展の経路となる可能性がある。
全文はPDFファイルをご参照ください。
PDF 企業間ネットワークからみたネット企業のクラスターと企業戦略 - ネット企業における協調と競争の関係構造 - [675 KB]
