富士通総研

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ネット企業集積の条件
- なぜ渋谷~赤坂周辺に集積したのか

研究員 絹川 真哉/上級研究員 湯川 抗

2001年4月

目次


I.ネット企業の立地要因とその検証方法
1.ネット企業の立地要因
2.地域区分
3.モデル
II.データ
1.ネット企業
2.スペース
3.集積効果
4.若者向けソーシャル・アメニティ
III.分析結果
1.ポアソン回帰モデルの推定結果
2.影響力のあるアメニティの特徴
3.アメニティと集積効果の影響度の比較
4.分析結果のまとめ
IV.政策提言へむけて

要旨

1.これまでサンフランシスコ、ニューヨークにおけるネット企業の集積地の調査を通じ、ネット企業は一部地域に集積することで発展しており、集積が起るにはいくつかの条件(若者向けソーシャル・アメニティの充実、アーティストの存在、安価なスペース、関連教育機関、クライアントや人材供給源となる既存の産業)があることを明らかにしてきた。更に、東京のネット企業の集積に関する調査を独自に行い、東京におけるネット企業の集積は、渋谷~赤坂周辺という限られた地域に始まっていることを発見した。

2.本稿では、東京におけるネット企業の集積には、若者向けソーシャル・アメニティの充実が重要な要因であったという仮説を検証すべく、これまでに蓄積してきた東京23区におけるネット企業のデータ、及び ぴあデジタルコミュニケーションズ(株)のデータベース等をもとに計量経済分析を行った。

3.分析結果は以下2点に集約される。(1)集積の初期段階においては、既存集積の大きさといった歴史的経緯に加え、ソーシャル・アメニティの存在がネット企業の立地に対して誘因を与えており、その後は集積が集積を呼ぶメカニズムが支配的になる。(2)ネット企業の立地に誘因を与えたソーシャル・アメニティは、大勢の人が集まるような大型の施設ではなく、比較的少数の様々な趣味を持つ人達向けのファッション性のある施設によって特徴づけられる。

4.分析結果の政策的含意は、新たなネット企業集積を政策的に直接作り出すことは非常に困難ということである。これまでネット企業振興策として主張してきた「条件の整った大都市における集中的支援」という提言の正当性が実証されたと考える。

全文はPDFファイルをご参照ください。

PDF ネット企業集積の条件  - なぜ渋谷~赤坂周辺に集積したのか [285 KB]