日本企業の技術開発戦略
- 重要性増す国際標準化戦略の役割
主任研究員 米山 秀隆
2000年1月
目次
はじめに
I.世界市場を席巻する製品とその競争力の源泉
1.世界市場を席巻する製品事例
2.企業戦略からみた競争力の源泉
II.国際標準をいかにして獲得するか
1.国際標準化戦略の意義
2.国際標準の形成過程
3.日本が求められる戦略
III.日本企業の製品 / 技術開発戦略
1.企業戦略の概況
2.標準化活動の事例
おわりに
要旨
現在、世界市場で高いシェアを得ている日本企業の競争力の源泉を、企業戦略の側面からみると、(1)ニッチ市場の獲得、(2)他社が追随できないような超高度技術の確立、(3)海外企業が目を付けないような異なったものを結び付ける発想、(4)異業種間あるいはメーカーとユーザーとのパートナーシップによる新しい付加価値の創造、などの点を指摘できる。とりわけ、他社が追随できない超高度技術をいち早く開発することが日本企業の強みであった。
上記の企業は、それぞれの分野でいわば国際標準を確立したと考えられるが、当初から明確に国際標準の確立を意図したわけではなく、結果としてそうなったというケースが多かった。しかし、今後、国際標準を確立していく上では、先行技術をいち早く開発すると同時に、製品 / 技術開発の当初から、明確に国際標準の確立を目指すことが重要になる。市場競争の結果や公的標準の策定による標準化を待たずに、あらかじめ企業連合を組んで標準化を目指す動きが活発化していること、ネットワーク化の進展が多くの分野で迅速な標準化を進める必要性を高めていること、などによる。
今後の国際標準化重要分野の中にも、日本企業が優位性を保持している分野は少なくない。先行技術を有する企業は、技術の優位性をアピールするとともに、公的標準化機関や、標準化を目指す企業連合であるフォーラムやコンソシアームの場などを通じ、積極的に標準化活動を行っていくことが重要になる。
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