韓国財閥の再生に向けて
研究員 荒井 崇
1999年1月
目次
I. 韓国の経済危機
II. 通貨危機による構造問題の浮上
1. 金融問題 : タイ、インドネシア危機との違い
2.金融改革への取り組み
III. 韓国における財閥その成長メカニズム
IV. 財閥財閥の経営破綻構造と改革への取り組み
1. 財閥改革への取り組み
2. 整理解雇制と労働市場改革
3. ビッグ・ディール再考
V. 財閥の再生への課題と対策
要旨
1.韓国はNIESのリーダーとして高度経済成長を続け、OECDに加盟するまでになった。しかし97年11月、ウォン下落をきっかけに経済の構造問題が一気に表面化し経済危機に陥った。
2.韓国はIMFに支援を依頼し、史上最高額の570億ドルもの支援を引き出したわけである。もちろん融資を受けるということはIMFの大変厳しい処方箋に従い構造調整を行わなくてはならない。IMFが指摘している問題は、(1)金融改革、(2)財閥改革、(3)労働市場改革、の3つである。
3.金融改革は一定の方向性が見えてきているものの、今回の構造改革の要である財閥の改革は既得権益やしがらみがあり遅々として進まない。そこで本研究においてこの財閥問題の背景、生成過程、経営破綻を構造的に踏まえ、問題の所在と対策を指摘する。
4.財閥の再生へ向け(1)借金経営からの脱却、(2)コアコンピタンスある事業を中心とした事業再編、(3)周辺産業の育成、を踏まえ政府主導経済から脱却し、自立的な企業主導経済への転換が必要である。
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