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アジア通貨危機のインプリケーション - 世界同時デフレ不況は生じるのか

主席研究員 中山 真一

1999年1月

目次


はじめに
I. 1929年の大恐慌
1. 1929年の大恐慌

2. 大恐慌の実態

II. アジアの経済危機
1. 経済危機の実態

2.1929年大恐慌との類似性

III. 世界恐慌へ発展する可能性
1. 不況長期化の可能性

2. 東アジア不況の世界への影響

IV. 通貨危機国の経済回復過程
1. 経済回復のプロセス

2. 政策の妥当性

3. 社会の「安定」

4 マレーシア経済政策の転換

V. 日本の選択まとめと考察
1. 東アジア経済と日本経済の相互依存

2. 日本経済の回復

3. 東アジア経済の回復にむけて

要旨

東アジアの経済危機は、因果関係は別としても、同時期に不況となる国が拡大し、世界同時デフレ不況が懸念される。この可能性について検討を行った。その結論は、(1)バブル崩壊、巨大な内外債務返済負担を抱える東アジアの経済不況は、大恐慌並みであり、回復には外国資金の流入が不可欠である。 (2)日本および中国の経済不振が、更に東アジアの経済状況を悪化させかねない。これにもかかわらず、(3)貿易を通じた世界同時不況の可能性は少ない。しかしながら、(4)世界的な危険回避による「信用収縮」が生じ、米国のバブル的好況を終わらせ、世界同時不況に陥る危険はある。このような状況を避けるためには、(5)東アジア諸国は、金融部門の改革に始まる経済改革を進め、その経済の将来に対する「コンフィデンス」を高めることが必要である。(6)日本は、投資拡大より、消費需要の喚起から経済回復を行う必要がある、消費需要拡大には、フローの所得について恒久所得減税、ストックの所得について、金利を高めることが不可欠となる。この結果、日本からの資本逃避を避けることが出来、為替レートが上昇基調になれば、東アジアの輸出増、東アジア経済回復との良循環が生じ、東アジア経済の回復、ひいては世界経済の将来へのコンフィデンスが高まることに資する。

全文はPDFファイルをご参照ください。

PDF アジア通貨危機のインプリケーション  - 世界同時デフレ不況は生じるのか [253 KB]