創刊メッセージ
富士通株式会社 代表取締役会長 山本卓眞
1997年4月
21世紀を間近に控え、国際化・情報化が進展する中で、経済・社会は激動の時代を迎えております。その一方で、わが国経済は、閉塞状態がますます強くなりつつある感さえいたします。このままでは、持続的経済成長には程遠く、世界の動きに取り残され、人々の生活向上を図ることも難しくなるのではないかとさえ懸念されます。各界、各方面の方々が、日々、将来への夢と期待を持って、経済・社会発展のために頑張っていく土壌作りがなにより大切であると考えます。
現在が時代の大転換期でありますだけに、経済構造の改革に向けて提言をしていく真の意味のシンクタンクが求められていると思います。
富士通株式会社は、これまでもわが国情報産業の一翼を担ってまいりましたが、21世紀のリーディング産業として、新鮮な視点に立って経済構造の改革に向けて思い切った政策提言を行っていきたいと考え、昨年、株式会社富士通総研の下に経済研究所を創設いたした次第であります。
多少は粗削りでも未来に向けての政策提言をするような研究所を目指してまいりたいと考えております。幸い、この趣旨に適う優秀な研究者が内外から集まり、精力的に研究を開始いたしました。
今回、研究所の研究成果を外部に発表するために、『FRI Review』を創刊することになりました。『FRI Review』を通じまして、日本経済の構造改革の選択肢、アジア経済の将来像等、 わが国を取り巻く様々な課題について提言を行ってまいりたいと考えております。研究所発足後、日も浅くまだまだ不充分な点もあるかと存じますが、これからの日本経済の構造改革の議論の渦を巻き起こすことができましたら幸いであると考えております。『FRI Review』をお読みになってのご感想、ご意見等を何なりとお寄せいただき、わが国経済の構造改革への一助になればと念じております。ご叱責、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。
