富士通総研

第3回 デジタル&ネットワークマーケティングセミナー


第3回 デジタル&ネットワークマーケティングセミナー


第3回 デジタル&ネットワークマーケティングセミナー講演録

マーケティングオートメーション:インターネット時代のダイレクトマーケティング
AnnuncioSoftware Didier Moretti(ディディエー モレティ)氏


本日の私のトピックは、マーケティング・オートメーションでありまして、大変興味深いインターネットの使い方です。マーケティングを行う中でも最大限の価値が上げられるでしょう。
本日のカバーするトピックですが、インターネット経済の到来、それから、マーケティングの重要性の増大。インターネットの時代になりますと、マーケティングは大変重要になってまいります。
その次が、インターネット時代のダイレクト・マーケティング。いかにしてインターネットを使ってダイレクト・マーケティングをやっていったらいいかの話になります。インターネットとは直接マーケティングを行う媒体になっていくと私は踏んでおります。そして、最後に、Announcio社の紹介と、それから製品についてお話をします。

インターネット経済の到来

インターネット経済の到来



インターネット経済の到来ですが、ここに書いてある項目一つひとつ全てを詳細に追っていくつもりはありません。ただし、やることは、非常にインターネットの成長が急速に進んでいまして、オンラインのショッピングも、97年から98年にかけては3倍、4倍へと増えています。Amazon.comは、98年の第4四半期だけでも2億5,000万ドルの売り上げがありました。
最も重要な点としましては、インターネットがますます主流になってきております。昨年のホリデー・シーズンでは、60%が新しいサイバーユーザーとなりましたし、今では、インターネットユーザーのうち75%以上がオンラインでショッピングをしています。

インターネットを使うことにより、ますます付加価値が付け加わっており、また、マージンも加わっております。このことにより価値が低い商品、あるいはマージンが低い商品は、ますます淘汰されるようになっております。例えばグローサリーの市場におきましては、オンラインに踏み切ることによってグローサリー市場の革命的進展が見られようとしています。
先週、メリルリンチは新しいビジネスモデルを発表しました。この新しいビジネスモデルとは、シュワッブやEトレードと同じレートで、つまり、1取引当たり30ドルで今後は証券の売買をするという発表をしたのです。メリルリンチにとっては、ブローカーが2万5,000人いて、これらのブローカーが手数料で生活を立てていることを考えますと、大変大きな発表でした。

1998年ホリデー・シーズン



日本でも明確に進展が見られます。今回、日本に出張に来まして思ったのは、18カ月前のアメリカを見ているようだと思いました。マーケティングにインターネットを導入している企業が、初期の導入企業が、今、見られている段階です。
スクリーンでデータをお見せしておりますが、これは、アメリカのある刊行物に出ておりました日本のインターネットユーザーの数、それから今後の見通しですけれども、これよりももっといい引用先があります。それは日経です。日経は必読の新聞かと思いますが、インターネットユーザーの数が出ております。現在は1,500万人。そして、年末までには 2,000万人になるだろうとの推定が載っております。

日本におけるインターネット経済



アメリカと日本とで平行している共通点が多く見られます。オンライン・ユーザーの51%以上がオンライン・ショッピングを経験しておりますが、これが60%へと高まってきつつあります。そして、女性のオンライン・ショッピングがアメリカでも相当増えてきておりますが、日本にこうやって来て、そして、日本の道を見て、買い物をしている人たちを見て、また、日本のオンライン経済が進んでいるのを見ても、日本もこのようになっていくだろうと思われます。

インターネット市場ですが、こちらに、ユーザー数の伸びの推定が載っておりますけれども、これは控え目な予測だと私は思います。もっと成長する可能性はあると思いますし、もっと爆発的な成長が見られるかと思います。今、このような控え目な成長の予測が出ていて、現在までの成長が控え目であるのは、きっと日本の電話料金が高いことに起因しているのではないかと思いますが、電話会社も、フラットな電話料金であったり、今までよりも低い電話料金で、アメリカにより近い料金になるかと思われますので、これからのインターネット利用者数の伸びは爆発的なものになるだろうと思われます。

インターネットを使いますと、単に物を買うというだけではなくて、新しい物の買い方になります。例えば、消費者は、買い物をする前にリサーチをしてから買い物をするようになります。現在、アメリカでは、ユーザーのうち40%が、リサーチをして、それから買い物をしております。
このインターネットの時代ですけれども、インターネットを使うと、消費者側は無制限に情報を手に入れることができますし、無制限に選択肢が増えます。しかし、消費者には時間が限られております。従って、消費者からのアテンションを得るというのが非常に貴重なリソースとなってまいります。消費者側は、お金を払ってでも時間を節約したい。マーケターのほうは、消費者のアテンションを欲しいという時代になってきます。

教訓



今、200万の企業のWebサイトがあり、消費者からのアテンションを競い合っています。更にテレビなどもあることを考え合わせますと、約800万のインタラクティブな双方向性のテレビのようなものが消費者の注目を競い合っていることになります。
よって、消費者のアテンションを勝ち取らなければなりませんし、このアテンションを維持する必要があります。そのためには、マーケティング活動を行うことが重要です。インターネットの時代には、成功のためにはマーケティングが必要不可欠になります。今までは、マーケティングは、どちらかといえばセールスのサイドにあるような存在でありましたが、今後、インターネットの時代では、マーケティングが前面に出てきますし、マーケティングこそが最重要な部分となってきます。

また、マーケティングのやり方も変えていかなければなりません。なぜならば、消費者、お客様のほうがコントロールを握っているからです。クリックしてしまえば、また別の会社に移ってしまうことが消費者にはたやすくできます。どちらかというと、セールスの部分と似ているかもしれません。セールスといえば、モールの中ではセルフサービスで、クリックしながら買い手のほうは自在にあちこちへと移行することができます。マーケティングに関しても、この点は共通です。買い手側のほうがコントロールする立場にあるのです。

その背景は?



また、インタラプションをベースにしたマーケティングの今までのやり方から、パーミション、了承、許可をベースにしたマーケティングへとシフトする必要性も出てきます。インタラプションとは、例えば、今まで、テレビの番組があって、途中で番組をインタラプトして、遮ってテレビ広告が流れるという、遮る形での広告マーケティングのあり方でした。しかし、今後は、インターネットの時代には、パーミション、了承、許可をベースにしたマーケティング方法へと移行しなければなりません。ボランティアしてもらって、買い手、消費者側のほうのボランティアに基づいてマーケティング活動をさせてもらいますし、また、買い手のほうにWebサイトにビジットしてもらわなければなりません。そして、マーケティングをする了承を買い手から勝ち取り、マーケターとしては、消費者に価値のある情報、価値のあるモノを提供する必要が出てきます。そして、それを通じて信頼を消費者から勝ち取らなければなりません。

ビジネスのやり方が変わってきますけれども、その変わってきた中で重要な尺度となるのが、リターン・オン・アテンションです。アテンションに対してどれだけの見返りを提供するのかです。リターン・オン・アテンションを最大にするブランドこそが売れるようになっていく時代です。従って、お客様のニーズをよく聞かなければなりません。そして、聞いた上で、お客様に、テーラー化して、タイムリーで、意味のある情報、そして商品を提供するよう行動を移さなければならないのです。
したがって、One-to-Oneのマーケティング・パラダイムのほうへと移行しています。One-to-Oneマーケティングについては、皆さんよくご存じのはずでしょう。

つまり



こちらは、メタグループの言葉を引用しておりますが、おもしろい指摘かと思います。マーケットの飽和が進んでいるため、今後のキーとなるのは、こういうことだというふうに書いてあります。そして、One-to-Oneマーケティングなど、新しいマーケティングのやり方が標準となっていくだろうと書いてあります。

インターネット・マーケティングを行う場合には、驚くほどの市場機会があります。これは今後の市場機会の見通しですが、インターネット・ダイレクト・マーケティングの支出金額の見通しが書いてあります。98年は、本当に微々たる金額だけですけれども、2002年には300億ドルを超すと見られております。そして、2002年には、アメリカのダイレクト・マーケティングのうち、20%から30%がインターネットへと移行すると推定されております。

驚くほどの市場機会



ダイレクト・マーケティング支出そのものは、現在では、アメリカでは 1,650億ドルです。そして、2002年には 2,150億ドルになると見られておりますので、2,150億の20%から30%といいますと相当の金額ですので、大々的な変革が見られるわけです。
98年のインターネット広告支出は、20億ドルでありまして、97年の2倍になっております。そして、98年には初めてアウトドア広告の総額を上回りました。アウトドア広告とは、ビルボードのような掲示板、その他屋外での広告全てを含みます。
皆さんは既に、One-to-Oneマーケティングについては聞かれていることと存じますが、それに当てはめる4つのキーステップをこれから申し上げます。

One-to-Oneマーケティングへの4つのステップ



では、初歩的なところからですけれども、One-to-Oneマーケティングの4つのステップをこれから申し上げます。まず最初は、お客様を識別し、それから、どのようにしてリーチしたらいいのか考えていく段階です。
2つ目のステップは、お客様を区別化、分けていくことであります。お客様のニーズを元にして、また、皆様にとってのお客様のバリューを元に、お客様を分けていきます。
3つ目のステップは、お客様にタイムリーで適切な情報を提供することによってインタラクトすることです。それを通じて更にお客様に耳を傾け、お客様理解を深め、そのことによって、また更に価値を提供していくという流れです。
最後に、今までのインタラクションを通じてパーソナル化を図っていきます。情報のパーソナル化、そして、サービス、グッズのパーソナル化を図っていきます。

すばらしいコンセプトでありますが、まったく新しいものではありません。しかし、小さいスケールでは実践されておりませんで、高いバリューのお客様、何十万というスケールではやってまいりました。
インターネットの場合、ここのチャレンジ、挑戦課題となるのは、お客様数、相当のボリューム、人数でこれを実践すること。そしてバリューポイント、金額が少ない金額、例えば、ほんの何百ドルという価格ポイントでも実施していく、この点に挑戦があります。

インターネット経済になりまして、今までの方程式が塗り変わりました。例えば、書籍販売を考えますと、Amazon.comのお客様のうち、60%がリピート客であります。リピート客の率が通常の本屋さんの3倍になっています。

Amazon.comと自分の会社は違うと、皆さん、思われるかもしれませんけれども、実は非常に的を得ていて、皆さんにも関係している点です。顧客は期待する度合いが高くなってきておりますし、顧客はとても速く、急速に変わってきております。例えば、私どものお客様のうち、オラクルという会社がありますが、18カ月前までは、リード、つまり、お客様からの問い合わせは、80%以上が電話を通じての問い合わせでした。しかし、18カ月後には、これが急速に、ほとんどがWebからの問い合わせへと変わりました。ということで、ビジネスのやり方が大幅に変わってきているのです。

平成11年 6月 8日(火曜日)講演に基づく
禁無断複製/転載/引用
(C)Didier Moretti(AnnuncioSoftware)


次回のセミナーのスケジュールやサイバービジネスの最新動向は、「サイバービジネスの法則集お知らせメール(登録無料)」でお届けしています。講演や受託調査も行っていますのでお問い合わせください。