第3回 デジタル&ネットワークマーケティングセミナー
第3回 デジタル&ネットワークマーケティングセミナー
第3回 デジタル&ネットワークマーケティングセミナー講演録
webマーケティング元年~発信から受信→共創へ~
ティーギャラククシー・ドット・コム株式会社 株式会社FP総研 代表取締役 久米 信行氏
Tシャツビジネスの変遷
私たちのTシャツのようなビジネスでもそれははっきり出ているんですけれども、もともとは、私の父がTシャツを作り始めたような終戦直後は、Tシャツだったら実用衣料で何でも着れればいいと。進駐軍が来ているのと同じの、ジェームス・ディーンと同じのが着れればいいという感覚だったんですけれども、VANジャケットさん、JUNさんが出てきた時点で、みんな同じものを着ていれば幸せという次の段階になりました。
そして、オイルショックになると、人と同じものを着るのが恥ずかしいなという羞恥心が出てまいりまして、DCブランドのようなものが出てきて、そして、今でもその流れは続いていますけれども、レアものとかデッドストックとか、とにかく、ますます人が手に入れづらい珍しいものについてこだわりたいというところまで来たわけでございます。
私どもが新会社をつくったきっかけでもあるんですけれども、数年前に、オリジナルのTシャツを作りたいことがありますかというアンケートを、カタログを請求してくださった方に投げましたところ、7割の人が、オリジナルTシャツを作りたいというような意見で返ってきたわけでございます。
更には、プロシューマーという言葉がありますけれども、なにせ余暇も増えてきました。写真も簡単なカメラが出ましたしマックも簡単になってきましたので、自分でいろいろな自己実現系の趣味を持つ方が増えてきました。こういう方が自分のTシャツを売り込みに来るわけですね、私たちのところに。これが最後の5段階でございますけれども。こういうような人たちを相手に、私たちメーカーはどういう商売をすればいいのかということを考えなければいけない段階に来たわけです。ですから、よく、IT革命というと、テクノロジーの部分ばかりが強調されますけれど、同時に起きている生活者革命、インフォメーションの部分のインパクトというのも考えなきゃいけないなと思うわけです。

幾つかまとめてみますと、作られた便乗消費というのを今までしてくれてありがたかったんですけれども、先ほどのように、CMもブランドも効かないとなると、やはり自分だけのものが欲しいというこだわり商品に移ってきます。Tシャツひとつとっても、どんなものがあなたにとって大切ですかというと、機能の話とかそういう話よりも、そのTシャツを手に入れた背景とか、それを着ていた場所とか、そういう心とか思いの部分とそれが連動するような世界に来ているわけでございまして、なかなか商売が難しくなると。ただモノを作って売ったらおしまいではなくて、その後のポストイベントまで用意しなければいけなくなっていると感じるわけです。
ただし、そういうプロシューマーばかりになるわけではございません。やはり、情報をうまく使ったり自分で自己実現する人が核にはなりますけれど、その周りに、昔よりははるかに小さな規模でミニコミがたくさん出てくると予想しておりまして、そういう人たちと一緒に、どのようなマーケティングをしていくかというのが私たちの課題なわけでございます。
平成11年 6月 8日(火曜日)講演に基づく
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(C)久米 信行(ティーギャラククシー・ドット・コム株式会社 株式会社FP総研)
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