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富士通総研

Japan

第8回インターネットユーザ調査


第8回富士通総研インターネットユーザー調査


調査結果4(消費者主導型サービス)

3.4 消費者主導型サービス

インターネットは、消費者に入手可能な情報の量と質の向上と、これまでにない新しい取引の仕組みが実現という二つの変化をもたらした。これにより、インターネット上には、商品の実売価格やほかの消費者による評価を見たり、消費者が企業に商品開発のアイディアを出せるといった新しいサービスが次々と生まれている。こうしたサービスは、企業が商品の仕様と価格を一方的に決定し、消費者に販売するというこれまでの力関係をわずかながらも消費者の側に傾け、消費者の選択肢を広げるものである。

富士通総研では、インターネットによって実現したこのような新しいサービスを「消費者主導型サービス」と名付け、取引の仕組みの新規性と消費者の参加態度によって、下の図のように4つのタイプに分類した。

今回の調査では、この4タイプの具体的なサービスのうち、「価格比較」「商品評価」「ショップ評価」「商品開発コミュニティ」「商品化仲介」「オークション」について、インターネット・ユーザーの利用状況を探ってみた。結果として、サービスを提供するWebサイトの数自体が少ないため、まだいずれのサービスについても利用者は半数に満たないが、利用意向を持つ人は多いことが判明した。企業側もこのようなサービスを利用し、消費者のニーズをくみ上げることのメリットに気付きはじめており、将来的に、消費者主導型サービスが企業の商品開発や価格設定に影響を与えるようになる可能性は高い。

消費者主導型サービスの4分類



価格比較サービス

価格比較サービスは、複数のオンラインショップで販売している商品の実売価格を一ヶ所のWebサイトで見られるもので、パソコンや家電製品、ブランド物など、同一商品が異なる価格で販売されている商品の購入時には非常に有効だ。このサービスを提供するWebサイトには、オンラインショップから情報提供を受けたり、人手で情報を収集する"収集"タイプと、その場で検索結果を表示する"検索"タイプがある。

価格比較サービスの利用率は、「よく利用する」「たまに利用する」を合わせて32.0%が利用していた。女性より男性の利用率がかなり高い。
【代表的サービス】
価格コム(収集)、フレッシュアイ・ドットブランド(検索)

価格比較サービス利用状況



商品評価、ショップ評価サービス

商品やオンラインショップに関する評価を見られるサービスには、実際に商品やオンラインショップを利用した消費者が、意見や感想を載せている"口コミ"タイプと、専門家が解説したり、独自の基準で評価する"専門家レビュー"に分かれる。これらのうち最も利用率が高かったのは、口コミの商品評価サービスで、「よく利用する」「たまに利用する」を合わせて34.9%が利用していた。
【代表的サービス】
商品評価サービス
ショップ評価サービス

商品評価サービス、ショップ評価サービス利用状況



商品開発サービス

商品開発サービスは、消費者から新商品開発のアイディアや商品に対する要望をインターネットの掲示板などで募集する「商品開発コミュニティ」と、仲介業者がWebサイトを運営し、消費者から寄せられた商品開発アイディアに対して一定数の賛同が集まれば、企業に商品化を持ちかけ、限定受注生産したりする「商品化仲介」に分かれる。

商品開発サービスの利用は、消費者側の能動的、積極的な参加が必要となるため、参加経験者はさほど多くなく、「商品開発コミュニティ」で14.2%、「商品開発仲介」では5.3%にとどまる。また、サービスに対する好みも分かれ、どちらのサービスについても、「参加する気はない」という人が4割近くいた。
【代表的サービス】
商品開発コミュニティ
商品開発仲介

商品開発サービス利用状況



オークション

オークションは、インターネットによって大勢の人に利用可能になったサービスであり、企業が一方的に決めた価格ではなく、消費者の需要に基づいて価格が決定する新しい取引形態という意味で、消費者主導型サービスの一つと見なすことができる。

オークションの利用率は43.7%にのぼり、そのうち8割近くが「値を付けた」「落札した」という買い手側で利用している。売り手側で利用した(「売りに出した」)人は、それより少なく、半数程度となった。オークションも人によって好みが分かれ、今後の利用意向は、利用経験者では92.4%と非常に高いが、それ以外の人はそれほど高くない。

オークションの利用状況と利用内容

オークションの今後の利用意向



消費者主導型サービス利用者はオンラインショッピングに積極的

消費者主導型サービスは、まだサービスがさほど広く知られていないため、いずれも利用者は半数以下に止まっている。現時点でこれらのサービスを利用しているのは、インターネットに詳しい先進的な人々である。消費者主導型サービスの利用者は、半年間のオンラインショッピング利用回数が平均(3.6回)より高い。

消費者主導型サービスの利用状況と半年間のオンラインショッピング回数