第8回インターネットユーザ調査
第8回富士通総研インターネットユーザー調査
調査結果2(ブロードバンド・ユーザーの特徴)
3.3 ブロードバンド・ユーザーの特徴
高速・常時接続のブロードバンド回線ユーザーとそれ以外のユーザーには、どのような違いがあるのだろうか。アクセス行動、コンテンツやオンラインショッピングの利用などについて、特徴を探ってみた。以降、自宅でADSL、CATV会社のケーブル、マンションLANなどの専用線を利用するユーザーをまとめて「ブロードバンド・ユーザー」と呼ぶことにする。
ブロードバンド・ユーザーはアクセス頻度が高く、時間も長い
自宅でのWebのアクセス頻度を比較すると、「1日数回」と答えた率は、一般電話およびISDNダイヤルアップの利用者よりも、フレッツISDNとブロードバンドの利用者のほうが明らかに高い。また、自宅での週あたりアクセス時間と、趣味・娯楽のためのアクセス時間も、フレッツISDNとブロードバンドの利用者のほうが長い。ブロードバンドとフレッツISDNの利用者は、接続時間を気にする必要のない定額制のメリットを活用しているようだ。


ブロードバンド・ユーザーは大容量コンテンツの利用が多い
利用する回線の種類と、ビデオや音楽などの大容量コンテンツの利用の関係を見たところ、「ストリーミングでビデオを見る」「ストリーミングで音楽や音声を聞く」「音楽(MP3ファイルなど)をダウンロードする」のいずれについても、ブロードバンドとフレッツISDN利用者の利用が多かった。ISDNダイヤルアップと一般電話回線の利用者のなかでも、ブロードバンドの「利用を検討中」とする人は、これらのコンテンツの利用率がやや高い。

ブロードバンド・ユーザーの携帯インターネット利用はいまひとつ
ブロードバンド・ユーザーは携帯電話のインターネット利用についても進んでいるのだろうか。実は、あまりそうではないという結果が出ている。まず根本的に、ブロードバンド・ユーザーは、携帯電話またはPHSを「どちらも使っていない」と答えた率がほかの回線の利用者よりやや多い(22.0%)。また、i-ModeやEZWebなど携帯電話でのWebアクセスを「使っている」と答えた率も、ブロードバンド・ユーザーはほかの回線の利用者より低い(27.0%)。


ブロードバンド・ユーザーはオンラインショッピングもこれから
オンラインショッピングの利用経験を回線種類別に見ると、ブロードバンド・ユーザーは、ほかの回線利用者よりも「したことがある」と答えた比率がやや低く、「今後してみたい」という人がやや多かった。

ブロードバンドにまわり道をしたフレッツISDNユーザー
これまで、高速で常時接続の回線を利用するブロードバンド・ユーザーを中心に各項目を見てきたが、ここでフレッツISDNのユーザーに注目してみたい。
フレッツISDNは常時接続だが、接続速度は64Kbpsで高速とはいえない。しかし、フレッツISDNのユーザーは、Webアクセスの時間、頻度でブロードバンド・ユーザーを上回り(図24、25)、大容量コンテンツの利用はブロードバンド・ユーザーとほぼ同等(図26)、携帯電話でのWebアクセスとオンラインショッピングの利用経験(図24、29)でも、ブロードバンド・ユーザーを大きく上回っている。このようにフレッツISDNユーザーは、インターネット利用の面で、ほかの回線の利用者よりも進んだ傾向を示している。なぜ、このようなことになるのか、理由を考えてみた。
下の図30は、回線別のインターネット利用開始時期である。これを見ると、フレッツISDNユーザーには97年3月以前にインターネットをはじめたベテラン・ユーザーが42.5%と、ほかの回線の利用者より多いことがわかる。これに対しブロードバンド・ユーザーには99年4月以降というユーザーがやや多い(32.2%)。利用経験の長さが、フレッツISDNユーザーがインターネット利用面で進んだ傾向を示す一つの要因ではないかと考えられる。
ここからはまったくの推理である。CATVインターネットは1998年から登場したが、CATV会社はどこにでもあるわけではない。2000年から全国展開がはじまったフレッツISDNには、ブロードバンドを利用したいが、CATV会社が近くにないなどの理由で利用できなかった先進的なユーザーが集まった。あと1年待てば、高速・常時接続、しかも低価格のADSLなどのブロードバンド回線が登場したのだが、これらのユーザーは先進的であったがためにフレッツISDNに手を出し、結果的にブロードバンドに回り道をしてしまったようだ。

