第6回富士通総研インターネットユーザー調査
調査結果1(携帯電話によるインターネットの利用状況)
3.調査結果
3.1 携帯電話によるインターネットの利用状況
1999年2月にiモードのサービスが登場して以来、インターネットの世界はそれまで以上に急速に広がりはじめた。この調査の実施時点のiモード等携帯電話によるインターネット利用者数は、約569万人(2000年2月現在、日経BP社調べ)となっている。これにより、現在のインターネット・ユーザーは、下図のようにPCだけでインターネットにアクセスするユーザー層と、iモードなど携帯電話だけでアクセスする新たなユーザー層、そしてその両方でアクセスするユーザーの三種類に分かれるようになった。
今回の調査では、そのうち携帯電話だけでインターネットにアクセスするユーザー層は対象外とし、PCインターネット・ユーザーによる携帯電話でのインターネット利用に焦点を当てている。
以下の記述では、PCと携帯電話の両方でインターネットにアクセスするユーザーを「PC/携帯インターネット・ユーザー」と表す。また、「携帯電話所有者」は、PCインターネット・ユーザーのうち、携帯電話またはPHSを所有している人を指すものとする。

約8割が携帯電話またはPHSを使用
PCインターネット・ユーザーの携帯電話の所有率は59.1%、PHSの所有率は13.2%、その両方の所有率は4.7%で、携帯電話、PHSのいずれかを所有する比率はほぼ8割(77.0%)に達している。この状況を20代、30代、40代の一般消費者の携帯電話・PHS所有率と比較すると、男性についてはPCインターネット・ユーザーと一般消費者の違いはあまり見られないが、女性では、PCインターネット・ユーザーの携帯電話・PHS所有率が明らかに高い傾向にあることがわかる。

職業:携帯電話のインターネット機能は3分の1が利用
携帯電話(以下、PHSも含めた全体を携帯電話という)のインターネット機能には、「インターネット・メール」機能(ショートメール等の携帯電話間のみで利用可能なメール機能は除く)と「情報サービスおよびWebアクセス」機能の二種類がある。このどちらかのインターネット機能を利用している人は、携帯電話所有者の34.6%(PCインターネット・ユーザーの26.3%)にあたる。
PC/携帯インターネット・ユーザーのうち、インターネット・メール機能はほぼ全員の97.6%が利用しているのに対し、情報サービス/Webアクセス機能の利用は44.3%に留まっている。
(注)PC/携帯インターネット・ユーザーのなかには、ショートメール等携帯電話間のみで利用するメール機能の利用者は含まない。

携帯電話のメール機能:PCと携帯のメール一括管理はまだ少数
ショートメール等、携帯電話間だけで利用する形態のものを含めると、携帯電話所有者のメール機能利用率は56.3%となる。内訳は、携帯電話間のみのメール(以下、携帯間メールという)利用者が23.1%、PCからもアクセスできる「携帯インターネット・メール」の利用者が18.4%、この両方の利用者が14.8%である。現状ではPCと携帯電話のメールを統合して一括管理する人は少数派で、PCのメールと携帯のメールを別個に使い分ける人が多いようだ。
年代別メール機能の利用率は、男女とも20代が6割以上で最も高い。

携帯インターネット・メール利用者は受信が多い
携帯電話によるメールの送受信の割合を、携帯インターネット・メール利用者と携帯間メール利用者で比較してみると、携帯間メールの利用者は「送信と受信が同じくらい」が約7割(69.2%)を占めるのに対し、携帯インターネット・メール利用者では、「受信が多い(43.7%)」と「送信と受信が同じくらい(44.9%)」の比率が同程度を示している。また、携帯インターネット・メール利用者の携帯電話の用途は、携帯間メールのみの利用者より、「主に仕事用」、「仕事用と個人用が半々」とする仕事がらみの比率が高い。

携帯インターネット・メール利用者はメール利用頻度が高い
携帯インターネット・メール、または携帯間メールとの両方の利用者のうち、パソコンでのメールの利用頻度が「1日数回」と答えた比率はいずれも7割を越え、ほかの携帯電話所有者より高い。前頁のデータと合わせ、携帯インターネット・メール利用者は、仕事など、外出先でも受信メールをチェックしたい理由を持っていると考えられる。
また、携帯インターネット・メール利用者、および携帯間メールとの両方の利用者は、PCインターネット・ユーザー全体と比べて有料メール・サービスの平均加入数も多かった。

携帯電話のメール機能を使う理由:送受信の割合によって異なる
携帯電話のメール機能を使う理由を自由に記述してもらったところ、以下の図のとおり、受送信が同じくらいの人は「安いから」という費用面、受信が多い人は「使用場所を選ばないので」と利便性、送信が多い人は「移動中でも確実で手軽に利用できるから」と手軽さを重視していることがわかった。
「受信が多い」人は、電話では話せない場所でも用件が伝えられるという意味で、場所を選ばない利便性の側面を評価する一方、送信は入力が面倒なので便利とは思わないという意見が見られた。一方「送信が多い」人は、移動中でも確実に用件を伝えられる、手軽に短い用件を伝言できるというように、多忙な生活の中での利便性を強調しており、入力面での煩わしさは感じていないようである。

携帯電話でのWebアクセスはまだ少数
携帯電話での情報サービスまたはWebアクセス(iモード、EZWeb等PCを必要としないもの)機能を利用しているユーザー(以下、携帯Webユーザーという)は、携帯電話所有者のうち13.3%存在するが、利用経験はあるものの今後は「もう使わない」という人も2.6%いる。また、経験はないが「今後使ってみたい」とする人が43.9%いるのに対し、「今後もとくに使いたいと思わない」人も36.1%と少なくない。
携帯Webの利用状況を携帯電話等の所有状況と合わせてみると、携帯電話とPHSの両方を所有している人の携帯Web利用率が目立って高い。一方、この時点で携帯電話を使っていない人では、携帯Webを「今後もとくに使いたいと思わない」とする比率が56.5%にものぼる。
携帯Webの利用については、PCインターネット・ユーザーのなかで人によって好き嫌いがはっきり分かれる傾向にあると考えられる。今後、対応機種の普及により、携帯Webの利用率は上がると予想されるが、これらのデータを見るかぎり、すべての人が一律に利用に向かうとは限らないといえそうだ。

携帯Webユーザーは仕事がらみのインターネット・ヘビーユーザー?
携帯Webユーザーには、ほかの携帯電話所有者やPCインターネット・ユーザーと比較して、ユニークな特徴がいくつか見られる。たとえば、携帯Webユーザー、または携帯Webを過去に利用していた人(「使ったことはあるが、もう使わない」)は、携帯電話の用途を「主に仕事用」、「仕事用と個人用が半々」と回答する比率がほかより高い。また、携帯Webユーザーが、仕事・勉強でインターネットにアクセスする週あたりの平均時間(5.47時間)は、PCインターネット・ユーザーの全体平均(3.96時間)よりかなり長い。
さらに、携帯WebユーザーはWebにアクセスする頻度と、有料Webサービスの平均加入数も全体に比べて高い。こうしたことから、携帯WebユーザーのなかにはPC、携帯にかかわらず、仕事でインターネットの情報を積極的に活用している人が多いと推測される。

