富士通総研

第3回インターネットユーザ調査


第3回富士通総研インターネットユーザー調査


調査結果5

3.6ユーザー行動に見るインターネット・ビジネスの諸相

米国のインターネットの世界では、いかに多くのユーザーを集めるかがビジネスの成否に直結しており、様々な機能やサービスを備えたポータル(入り口、拠点)サイトが大量のユーザーを集め、これを介してショッピングやコンテンツなどの専門サイトにユーザーを送り込むビジネスモデルが成立したことが、発展のきっかけとなった。日本でも同じようなモデルを目指す動きがあるが、ユーザーの行動は狙いどおりの効果をあげているのだろうか。大量のユーザーを集める場所とその仕掛け(サービスや機能)、オンラインショッピング、有料サービスなどについて調査してみた。

ポータル

機能・サービス



スタートページはばらつく傾向
インターネットに接続する際に、最初に表示される初期画面(スタートページ)は、ユーザーの目に必ず触れるビジネス上有利なポジションであるため、米国型ポータルを意識した大手プロバイダーや検索サービスは、ユーザーのスタートページに着目している。しかし、ユーザーの現在のスタートページは、多い順に「プロバイダーのホームページ(21.0%)」、「検索サービス(15.9%)」、「その他(15.9%)」、「ブラウザーのデフォルト(12.4%)」、「自分の会社や学校のホームページ(11.2%)」と、実質的にかなり分散化する結果となり、ビジネス上の効果をさほど期待できる状況にはない。過去1年間のスタートページの変更状況をたずねたところ、全体では1回以上変更した人が54.8%と半数を越えたが、現在の設定が「自分の会社や学校のホームページ」、「ブラウザーのデフォルト」、「プロバイダーのホームページ」と回答した人々の間では、半数以上が「変えなかった」または「これまで変えたことがない」と定着傾向が見られた。

初期画面

変化状況



ユーザーを集めるための機能・サービス。利用はまだ少数
米国のポータル・サイトは、できるだけ多くのユーザーを集めるために、14頁(下)で示すような機能やサービスを装備している。日本でも主に検索サービスのWWWで同様の動きが見られ、フリーメール、インスタント・メッセージ、パーソナライズ・サービスなどが登場している。これらのサービスは、ユーザーにどの程度利用されているのだろうか。三種類について調査した。
これらを利用していると答えた人は、フリーメールで26.6%、インスタント・メッセージ14.4%と低く、パーソナライズ・サービスだけが3割(33.8%)に達した。いずれもまだ新しいサービスであり、現時点ではこれらが集客の仕掛けとして機能しているといえる段階ではないが、「今後利用したい」とする回答者はそれぞれ2割程度存在した。

メール

各サービス



オンラインショッピング経験者は半数以上
女性ユーザーのオンラインショッピング利用率が、前回調査時の42.6%から51.4%まで増加し、男女ともに経験者が5割を越えた。全体の利用率は54.7%で、半年前と比べて6.7ポイントの増加となる。98年3月から9月までの半年間のショッピング利用回数は、「1回」が最も多く26.4%、以下「2回」(23.3%)、「しなかった」(18.2%)であった。なかには、5回以上利用しているリピーターも11.6%いた。オンラインで購入したものについては、男女とも「図書・雑誌」が最も多いほか、男性には「ソフトウェア」、「パソコン」、女性には「食料品」、「衣料品」が多い特徴がある。

利用経験

利用回数

男女別購入品目



有料コンテンツの利用は少数派
アクセスするのに料金をとる有料サービスについては、有料WWWで82.6%、有料メールニュースで79.3%の人が「利用していない」と回答した。これとは対照的に、無料メールサービスの利用率は9割を超えている(10頁下参照)。インターネットの情報は無料が基本というユーザーの意識が根強いことを示す結果となった。

有料サービス



バナー広告はうるさい存在
バナー広告はインターネットの無料情報を支える重要な存在だが、「バナー広告はうるさい」という文章に対し、「そう思う」と答えた回答者は、前回調査時の22.7%から29.2%へと6.5ポイントも増加している。「少しそう思う」回答者を合わせると、ほぼ6割がバナー広告をわずらわしく感じていることが判明した。

バナー広告



3.7WWWに対する意識

WWWは「必要」な一方、「量が多すぎる」、「無駄なものが多い」
半年前と比べ、WWWを必要と思う回答者の割合は、62.7%から72.1%へと飛躍的に増加した(7.4ポイント増)。その反面、WWWの量が多いかどうかについては、「そう思う」「少しそう思う」を合わせて57.3%の人が多すぎると答えており、また、無駄なWWWが多いかどうかにいたっては、71.7%が「そう思う」または「少しそう思う」と答えている。
インターネットが必要と感じる意識が高まる一方で、利用面での不平・不満は依然として改善されていない状況を浮き彫りにした結果となった。

必要

量

無駄