第1回インターネットユーザ調査
第1回富士通総研インターネットユーザー調査
結果要旨と提言
[最近利用を開始したユーザーの特徴]
専業主婦のインターネット利用が増える
96年4月頃から専業主婦のインターネット利用が見られるようになり、97年4月以降にアクセスを開始したユーザーの中では専業主婦が18.0%を占めた。この時期の女性比率は41.4%。男性ユーザーが圧倒的なインターネットにも女性や主婦層が増えはじめたことがうかがえる。
趣味・娯楽メディアとしての利用が主流に
「趣味・娯楽」を主なアクセス理由とするユーザーの比率は、94年3月以前にアクセスを開始した人の中では38.2%であるのに対し、97年4月以降では61.8%にも達している。最近利用を開始したユーザーの中では、仕事・勉強目的よりも趣味・娯楽目的が一般的になっている。
[各種サービスの全般的な利用状況]
「検索サービス」と「電子メールニュース」でWWWを探す
見たいと思うWWWを探す方法としては、「検索サービス」が51.1%でトップ。次いで「電子メールニュース」が19.1%、「WWWのリンク」が12.0%、「新聞・雑誌・テレビの記事」が7.3%となった。
使われ始めたインターネット通販
オンラインショッピングの経験者は40.2%。利用したことはないが今後利用してみたいというユーザーも42.2%存在する。性別では、男性の経験率が42.1%に対し、女性は33.7%にとどまった。
学生に多い個人ホームページ所有
自分のホームページを所有している人は全体の20.9%。職業別に見ると学生が一番多く、37.6%が所有している。ホームページ所有者は、「趣味・娯楽」でのアクセス時間が長く、メーリングリストなどの情報発信活動を盛んに行う、という特徴がある。
[利用目的と情報行動によるユーザーの分類]
四つのタイプ分類
・ インターネットユーザーは、利用目的(仕事・勉強/趣味・娯楽)と情報受発信の行動(ホームページやメーリングリストで情報発信する人/自らは発信せず、情報を受信するだけの人)とを軸として、四分類できる。
・ 四タイプには、仕事目的・情報発信の「情報エリート(13.8%)」、仕事目的・情報受信の「日本型優等生(17.7%)」、趣味目的・情報発信の「カルトカルチャラー(26.0%)」、趣味目的・情報受信の「フューチャーマス(42.6%)」がある。

情報エリート
早くからインターネットを始めた会社員。検索サービスやニュースWWWにアクセスし、有料電子メールサービスなども積極的に活用。商業WWWだけではなく、個人が作ったWWWにもアクセスする。
日本型優等生
仕事のためにインターネットを始めたので、趣味・娯楽目的には消極的。企業が作ったWWWを好み、「面白い」というよりは「役に立つ」からアクセスしている。
フューチャーマス
流行っていたからインターネットを始めた層。一番人数が多い。最近始めた人が多く、女性比率も高い。トラベルやプレゼント関連WWWによくアクセス。
カルトカルチャラー
学生、専業主婦が多く、年齢が若い。趣味・娯楽でのアクセス時間が長く、個人が作ったWWWを好む。米国のように市内電話料金とWWWアクセス料金が毎月一定の定額制になれば、アクセス時間を増やす。
タイプによる傾向と違い
「情報エリート」は早い時期からインターネットを利用していた人に多く(38.2%)、最近利用を開始した人は「フューチャーマス」が圧倒的(67.1%)である。そして、「情報エリート」と「フューチャーマス」では、アクセス行動が大きく異なる。例えば、情報エリートの53.3%がショッピングを経験しているのに対し、フューチャーマスは38.2%しか経験していない。また、興味を示すWWWの内容分野についても、「情報エリート」がビジネスやパソコンを選ぶのに対し、「フューチャーマス」はプレゼントやエンターテイメント、トラベルを選んでいる。
4.インターネット・ビジネスを志す企業への提言
上述のように、タイプによる明らかな違いが生まれてきており、もはやインターネットユーザーを一括りにまとめた単純な市場と見なすことのできる時代ではなくなっている。消費者を対象としたインターネット・ビジネスを志す企業は、ユーザータイプによる行動の違いを踏まえたうえで、ターゲット設定と対応方法を考える必要がある。
特に、「フューチャーマス」のユーザーについては、「はやっているから(33.0%)」始めてはみたものの、WWWが必要と思う率が四つのタイプ中最低であり、アクセス時間も長くないなど、インターネットに対する評価をまだ決めかねていることを思わせる要素もある。こうしたユーザーを、この先インターネットとその関連サービスにとっての「顧客」として育成できるかどうかは、内容の面白さや利便性の面で、納得できる価値を提供できるかどうかにかかっている。
インターネットユーザーの今後の主役は「フューチャーマス」であり、このタイプのユーザーに魅力あるサービスを提供することが、ビジネス成功の鍵になろう。
