トリプルプレイ(Triple Play)
トリプルプレイとは、1本の回線で、インターネット接続、固定電話、映像配信(有料テレビ)の3つのサービスを提供することだ。ブロードバンド回線とIP電話のセットサービスが普及してきたので、回線提供とISP事業を行う各社はブロードバンド回線販売の新たな差別化および囲い込み手段として映像配信に力を入れるようになった。この結果、通信と放送という垣根を越えた統合市場が形成されることになり、顧客獲得競争が新たな段階を迎えると同時に、既存マスメディアへの影響も出てきそうだ。
トリプルプレイ実現の背景

サービスの利用状況
欧州では、CATVの普及率が低いイタリア、英国、フランスなどでトリプルプレイサービスが提供されている。中でも、2003年8月にサービスを開始したイタリアのFASTWEB(http://www.fastweb.it/)は、サッカーコンテンツを武器に短期間に71.4万人(2005年末)の加入者を集め、トリプルプレイの成功事例と言われている。米国ではCATVの普及率が高く、大手CATV事業者と通信事業者との競争は、移動通信サービスをも加えたクワトロプレイ(quattro play)に向かっている。
日本では、CATV会社のジュピターテレコムやKDDIの光プラスTVなど各社がサービスを提供している。ただ、トリプルプレイの一般への認知は低く、富士通総研が行った「ブロードバンドと映像配信のサービスニーズ調査」では、自宅での利用率が4.0%、「利用していないがサービスは知っている」という認知率が28.3%にとどまり、大多数の67.6%は「そのようなサービスは知らなかった」と答えている。
普及の可能性
トリプルプレイ普及の今後を利用者ニーズから考えてみる。現在のトリプルプレイ利用者の利用し始めた理由は、「自宅に回線が引かれているから」と「それぞれ個別に契約するより安くなるから」が多く、「有料テレビ」そのものや「請求書や支払いが1件で済む」ことに対するニーズは高くない。しかし、今後のトリプルプレイの顧客争奪戦と事業成功の鍵を握るのは、サービスの差別化という点で最も違いを出しやすい映像サービスであると考えられる。
現時点の有料テレビ利用者がその視聴を目的に契約する衛星放送やCATVの人気チャンネルのうちいくつかを確保し、さらにCATVや衛星放送では採算の関係で放映できないニッチコンテンツを加えて、同等以下の料金で提供できれば、他のネット接続回線からFTTHへの変更時に有料テレビの乗り換えを促し、トリプルプレイ利用者を増やせる可能性がある。
トリプルプレイ普及の鍵

参考資料
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