インターネット広告
インターネット広告成功のポイント
インターネット広告は、媒体の力だけでなく、プランニングやクリエイティブの総合力で効果が発揮される。インターネット広告をうまく使うには、ターゲティング、コンテキスト、クリエイティブ、マス広告との組み合わせを考え、効果測定で検証しながら実施していく必要がある。
やみくもに広告を掲載しても効果は少ない
インターネットでは個別対応ができるといっても、一人ひとりにあわせて広告を変えていては膨大なコストがかかる。このため、デモグラフィック、ライフスタイル、行動などで消費者をセグメントに分ける必要がある。そして、プロモーション対象がどのセグメントに属するかをふまえ、どこで広告を見せれば効果的であるかを考える。
また、コンテンツのジャンルによりアクセスしてくるセグメントは異なり、アメリカではジャンルによって広告の値段も異なっている。ただ闇雲に広告を掲載しても効果は少ない。
効果のあるコンテキストをつかむ
一般に、ポータルサイトのトップページは広告効果が高く、検索サイトの検索結果が表示されるページや、コミュニティの広告効果は低いと言われている。ポータルのトップページは漠然と面白いことを探しにアクセスしてくる人が多いのに対し、検索結果やコミュニティでは、ユーザーの目的がはっきりしているから広告が目に入らない、という説明だ。
しかし、検索サイトやコミュニティでも効果的な使い方はある。例えば、検索サイトのサーチワードは広告効果が高い。アメリカでは、「自動車」というサーチワードが検索千回当たり75ドル、「データ復旧」が200ドルで販売されたことがある。パソコンが故障して焦っているユーザーは実際にモノを買う確率が高いので、パソコン販売店やソフトメーカーに人気が高い。
日本でも、バナー広告の単価が3円程度なのに対し、サーチワードの単価は10円を超えるケースがあり、特定のキーワードを6ヶ月の長期契約で押さえる広告主も増えている。 前後の文脈を意味するコンテキストといことばがあるが、アクセスしてくる人の状況を理解して、広告を掲載する場所を考えることが大切だ。
メディアミックスが重要になる
狭いバナースペースでは一定の訴求しかできないので、インターネット広告だけで効果をあげられるケースは限られる。したがって、新車発売という簡単な情報であれば15秒のテレビCMの方が効果的に印象付けられる。
逆に、テレビCMを見てもっと情報が欲しいと思うこともある。15秒のCMにつめこめる情報には限界がある。マス広告を入り口にして、そこからインターネットに誘導する。テレビの15秒、新聞の15段では語りつくせないメッセージも、インターネットなら何百ページで説明することが可能になる。
TV紹介されるとサイトのアクセスが急増するように、マスメディアから情報を得てインターネットにアクセスする人も多い。インターネットの情報だけでアクションを起こすことより、既に知っているブランドや、マス広告を覚えていて、たまたま見たバナー広告に反応することもある。インターネット広告を使う場合、新聞やテレビといった他のメディアといかに組み合わせるかが重要になってくる。
マスメディアとインターネットは補完関係なので、ブランディング、情報提供、販売、配送、サポート、フォローアップ、といった販売サイクルのどこで、どのメディアを使うかを検討する必要がある。
効果を高めるクリエイティブ力
広告効果を上げるためには、バナーやメールのクリエイティブもポイントになる。ユーザーに広告の内容を明確に伝え行動を促すコピーワークと、ブランド全体のイメージに統一性を持たせるデザインが大切だ。
なお、バナーのクリエイティブでは「ギミック(しかけ)」も使われる。ゲームになっていたり、メニューが表示されるようなものはクリック率も高くユーザーに好印象を与えるが、OSの警告メッセージに似たデザインにするなど、ユーザーにバナーと意識させないでクリックさせるものは、だまされた印象を与え、ブランドに対する不信感を植えつけることになる。クリック率だけを求めたギミックの使い方には注意する必要がある。
クリエイティブに関しても、検証を繰り返して効果を上げるテクニックを学ぶ必要がある。アマゾン・ドット・コムでは360本ものバナーを制作し効果を測定している。
ポスト・クリックの分析が重要に
インターネット広告を取り巻く環境は変化しつづけている。今日成功した手法が明日も成功するとは限らないので、色々な媒体に出稿し、広告効果測定を繰り返し行う必要がある。また、ユーザーが、プロモーションの媒体、内容、価格のどこに反応したかを記録し続けることが大切だ。さらに、評価指標の選択も重要である。
商品の販売や資料請求を目的としてプロモーションを行ったのなら、広告を見てWebサイトにジャンプした人数を評価するクリック率を基準として使うのではなく、商品の販売や資料請求数を使うべきである。クリックだけでは本来の目的の評価はできないので、クリックした後の行動=ポスト・クリックをしっかりと評価すべきだ。
自動車サイトに出したバナー広告とそれ以外のサイトに出した車の広告を比較すると、両者のクリック率は変わらなかったが、資料請求のアクション率は自動車サイトの方がはるかに高かったというケースもある。
広告主が大枠の広告予算のなかでインターネット広告を実施する場合は、ページビュー(CPM)やクリック単価(CPC)で評価されることが多いが、販促予算で実施されるインターネット広告は、顧客獲得単価(CPA)などのROI(Return On Investment)で評価されるケースが増えている。

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