富士通総研

インターネット広告


インターネット広告の特徴

テレビや新聞といったマスメディアとは異なる特性を持つインターネットで広告を実施する場合、次のようなメリットが生まれる。

ターゲティングが可能

インターネット広告では、ターゲティングと呼ばれる、対象とするユーザーの絞り込みが簡単になった。製品やサービスが対象とするユーザーを選んで広告を見せることにより、広告効果の向上が期待できる。

ターゲティングの方法として代表的なのは、バナー広告が掲載されるページや配信されるメールマガジンを選ぶ方法だ。ユーザーは興味のある情報を見るためにサイトにアクセスしたりメールマガジンを購読するので、サイトやメールマガジンの内容によってユーザーはセグメント化されていることになる。したがって、このセグメントにマッチした広告を出稿すれば、当然広告効果は高くなる。例えば、経済ニュースのサイトには、会社員が多くアクセスしている。このサイトでビジネス関連の広告を掲載すれば、誰もがアクセスしているポータルサイトより広告効果は高くなるだろう。

また、検索サイトでは「サーチ・ワード」を使ったターゲティング方法を用意している。ユーザーがキーワードを入力すると、その言葉を含むWebサイトやページの一覧が出るが、これと同時に関連商品・サービスのバナー広告を表示する方法だ。例えば、「ギフト」と入力があったら、ギフトフラワーを扱う花屋の広告が表示される、といった使い方をする。就職関連や自動車も人気の高いサーチ・ワードだ。

さらに、アクセスしてきたユーザーのドメイン(サーバーの情報)や、クッキーを使ってターゲティングする方法もある。例えば、大学のサーバーからアクセスしてきた人に就職情報の広告を表示したり、外国のサイトに日本からアクセスした場合は日本語のバナーを表示したりする。同一人物に同じ広告を何回見せても効果が無くなるが、クッキーを使えば同じ広告の表示回数を制限することも可能だ。

オプトインメールのターゲティング例



広告の効果分析が簡単

2番目の特徴は、広告の効果測定が早く低コストでできることだ。従来はマーケティング活動の結果把握は、膨大な手間とコストがかかるわりに、正確さに欠けることが多かった。マス広告の効果を測定するために、消費者アンケートを実施したり、新聞広告や雑誌広告に資料請求コードを付け、どの広告から申し込みがあったか分かるようにする。しかし、この方法では、集計に時間と手間ががかかるだけでなく、消費者が広告を覚えていない場合もあるので完全な把握は難しい。

これに対し、インターネットでは、サーバーのアクセスログを分析することで、いつ、どのページが、何回アクセスされたのかが分かる。さらに、広告毎に告知するURL(Webサイトのアドレス)を変えるこで、どの広告を見てサイトにアクセスしてきたかもリアルタイムに把握できる。この特徴を生かし、複数のサイトに広告を掲載したり、バナー広告を何種類も用意して、媒体やクリエイティブの評価を瞬時に行い、その結果をすぐに反映することも可能である。

ワン・トゥ・ワンマーケティングへの広がり

三つ目の利点は、一方的に商品の宣伝を行うだけでなく、簡単に顧客情報を入手できることだ。この特性を生かすと、企業とユーザーとの間で1対1の関係を構築する「ワン・トゥ・ワン・マーケティング」が実現できる。

ワン・トゥ・ワン・マーケティングとは、ドン・ペパーズとマーサー・ロジャースが提唱した、市場シェアより顧客シェアを重視するマーケティングだ。顧客の数を増やすのではなく、一人の顧客が購入する額を最大化しようと考える。

顧客シェアを追及するには顧客の差別化が必要だ。これは商品やサービスをそれぞれの好みに合わせて個別提供する、すなわち、カスタマイズすることである。カスタマイズで顧客を差別化し、常連客を育てる、これがワン・トゥ・ワン・マーケティングの真髄である。

ワン・トゥ・ワン・マーケティングと似た概念に「パーミッション・マーケティング」がある。これは、顧客のパーミッション(許諾)を前提として行われるマーケティングで、セス・ゴーティンが生み出した。

消費者から自発的に手をあげてもらい、その人に企業からのメッセージを理解してもらうアプローチをとる。最初に手をあげてもらう点がワン・トゥ・ワン・マーケティングと異なるが、基本的な考え方は同じものである。

パーミッション・マーケティングを実践したインターネット広告に、オプトイン・メールがある。あらかじめ欲しい情報を登録してもらい、希望にあった情報だけが電子メールで届く仕組みであり、レスポンス率の高さで注目されている。

インターネット広告 実践法


インターネット広告のことをもっと詳しく知りたい方は、PHP研究所『インターネット広告実践法』をお読みください。


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