第18回 経済研究フォーラム
富士通総研経済研究所では、2006年1月25日(水曜日)経団連会館において第18回フォーラム「日本経済 内外課題の解決策」を開催した。今回のフォーラムは二部形式にて実施し、第一部では「住宅産業リストラクチャリングの鍵」のテーマのもとに2人の研究員による研究員報告が行われた。また第二部では「日本企業の中国市場戦略再考」のテーマで、3人の研究員による研究報告が行われた。研究発表に対する会場からの質問等も多く、極めて盛況のうちに幕を閉じた。
詳細
第一部:住宅産業リストラクチャリングの鍵では、まず米山が「マンションの終末期問題と新たな供給方式」というテーマで発表した。マンションを区分所有して居住するという現在の分譲マンションの仕組みは、将来にわたって維持していくことが可能なのか。その問題点を分析し、分譲マンションに変わる新たな共同住宅の仕組みを提案した。
続いて、梶山は「木材関連産業の付加価値創造の道筋」と題し、木材関連産業の再生策について発表した。森林資源は「重くかさばる割に単価が安い」。サプライチェーンマネジメントこそが付加価値創造のカギを握る。昭和30年代の構造から脱却できない木造関連産業に、近代的経営手法を取り入れる必要があることを指摘した。
第二部:日本企業の中国市場戦略再考では、まず、朱が「中国経済の対外依存構造の現状と課題」について発表した。経済発展に伴い、中国の対外依存は深まり、貿易・資源などの分野で諸外国との摩擦を引き起こし、成長を制約する要因になっている。持続成長に必要な国際経済環境を維持するためには、国内の経済・産業構造の調整が必要であることを指摘した。
次に柯は、「日本企業の対中投資 新たな選択」というテーマで発表した。中国経済に関する楽観的な展望は外国企業による直接投資を引き付けている。しかし、中国経済のサステナビリティや事業リスクが心配され、インドやベトナムへの投資分散が提案されている。重要なのは投資環境を比較し、総合的な投資戦略を考案すべきことを指摘した。
また金は、「中国市場戦略の新展開」と題し発表した。チャイナ・リスク」の解消や中国市場でのプレゼンスを高めるためにPR戦略は欠かせない。ケーススタディーから悩まされている日系企業に課題の抽出と有効な戦略的示唆を提示した。
「日本経済 内外課題の解決策」

第1部「マンションの終末期問題と新たな供給方式」
主任研究員 米山秀隆

第1部「木材関連産業の付加価値創造への道筋」
主任研究員 梶山恵司

第2部「中国経済の対外依存構造の現状と課題」
主席研究員 朱炎

第2部「日本企業の対中投資 新たな選択」
上席主任研究員 柯隆

第2部「中国市場戦略の新展開」
上席主任研究員 金堅敏
