BI(ビジネス・インテリジェンス)
~「金鉱脈探し」から「業務スピードの向上」へ~
シニアコンサルタント 亀岡 朋徳
2009年7月15日(水曜日)
BI(Business Intelligence)とは、情報を統合・蓄積し、その情報を分析・共有することでビジネスの意思決定に役立てる考え方です。近年のITの発展によって膨大なデータを運用することが可能になったことが、BIが注目される理由であり、BIと言うと、DWH(*1)やOLAP(*2)といった構成要素や、多次元データベースやXML(*3)型データベース等のテクノロジー面が語られることが多いのですが、本稿では業務への適用領域の変化を解説したいと思います。
BIという概念が最初に普及したのは、CRM(*4)におけるデータマイニングではないでしょうか。データマイニングは大量のデータから統計分析等を通じて知識を取り出す技術で、スーパーの販売データを分析することにより、「紙おむつを買う客はビールを一緒に買うことが多い」という事例をお聞きになったことがあると思います(実践した企業があるかどうかには諸説あるようです)。
その後、この種のデータマイニングは一旦下火になりましたが、その理由としては、利用者が高度な分析を使いこなせないこと、ビジネススピードが向上して、結果分析の意味合いが薄れてきたこと等が挙げられます。
では、BIそのものが廃れたのかというと、そうではなく、高度な分析ではなく集約処理の進化系として多くの企業で当たり前のように採用されています。それは予算管理や実績管理の領域で、BI導入以前は手作業を介在しながら実施していたものです。
この領域への導入理由には、以下の3点が挙げられます。
- 手作業の排除による業務効率化
- スピード向上
- 現場への情報提供と現場での分析の実現
中でも最も大きな理由として、(2)のスピード向上を挙げる企業が多く、例えば、手作業で何日もかけていた月次実績を締めと同時に、あるいは受注や在庫情報をグローバルに日次等リアルタイムに近いスピードで共有することができます。業務改革・システム企画の際に「経営情報のリアルタイム化」を目的に挙げる企業が多いですが、BIはERP(*5)とともに、その実現手段として位置付けを確立してきたと言えます。
ただBIを導入すれば即スピード化が実現するわけではありません。何を共有するべきか、配賦等の手作業をどうするべきか、どこから導入するべきか等、企画や業務改革の実施が成功のポイントとなります。BIを適用した経営情報の見える化の事例については、文末の参考情報をご参照ください。
現在のビジネス状況を共有しアクションをとるためにBIを導入する企業が多くなっています。富士通総研でも経営の見える化やKPI(*6)マネジメント等のサービスメニューを用意しておりますので、お気軽に声をかけていただければ幸いです。
注釈
*1 DWH : Data WareHouse
*2 OLAP : Online Analytical Processing
*3 XML : Extensible Markup Language
*4 CRM : Customer Relationship Management
*5 ERP : Enterprise Resource Planning
*6 KPI : Key Performance Indicator
参考情報
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