グリーン物流への取り組みと今後の方向性について
シニアコンサルタント 亀廼井 千鶴子
2009年3月31日(火曜日)
富士通総研では、2008年度「グリーン物流パートナーシップソフト支援事業」(*)(経済産業省・国土交通省共管)に参加し、各実証実験を通じて以下のような成果をあげました。
循環型バイオディーゼル燃料を使用した店舗配送実証実験
株式会社セブン-イレブン・ジャパン(以下、セブン-イレブン)が行う、北海道札幌市、苫小牧市での、バイオディーゼル燃料(以下、BDF)を使用した店舗配送の実証実験(08年6月2日開始)の運営支援を行いました。
本実証実験では、当社のシミュレーション技術を用いた最適配送ルートの算出により、約10%のCO2削減効果を検証しました。
大規模ビルの共同集配送(詳細記事はこちら)
コラボデリバリー株式会社(共同集配送を主な事業として実施)と協力し、新宿住友ビルにおいて、より効果的な共同集配送の構築に向けた調査を実施しています。
大規模ビルの共同集配送により、貨物用エレベーターの省エネ化や荷捌き駐車場における無駄な走行の削減が図られます。現在行われている共同集配送を更に効果的にするには、飲食店舗に届けられる生鮮食品等の納品業者なども共同集配送に参加していただくことが必要です。そのため、このビルの納品業者を対象として、物流実態を把握するための調査を行っています。
地域設置型宅配ボックス利用における宅配便エコポイント実験
宅配ボックスが設置されていない団地において、宅配事業者(8社)が共同で使える宅配ボックスを2団地に設置し、実証実験を行いました。この実験により、宅配便の再配達防止効果の高い設置場所を導出します。
また、郵便事業株式会社を含む宅配便取扱量の上位企業に参加いただき、検討の場を創れたことは、実用化に向けた大きな一歩になると考えています。
物流分野のCO2削減は、社会全体のCO2削減において重要な革新課題分野の1つとなっています。
これまでの取り組みは(1)モーダルシフト、環境対応車両・設備導入、(2)共同配送などサプライチェーンプレイヤーを中心とした仕組みの変革が中心でしたが、最近は、(3)シミュレーション等ソフト技術を用いて、設備や仕組みのCO2削減効果をさらに高める、(4)サプライチェーンという視点に加え、地域共配や消費者参加の制度化、仕組化といった方向に拡大・高度化してきているのが特長であり、本年度実験はこれらの実現性を検証できたということに大きな意義がありました。
今後物流分野で大胆なレベルでCO2を削減していくためには、
- 源データのセンスと収集
- 最適化のためにシミュレーション技術の活用
- 取り組みのための新たな関係構築とネットワーキング
(例えば、物流業者と消費者など)
が必須条件となり、まさに「ITによる貢献」の真価が問われることになるでしょう。
注釈
* グリーン物流パートナーシップソフト支援事業 : 荷主企業と物流事業者が協働して取り組むグリーン物流パートナーシップ推進事業におけるプロジェクトの1つ。
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最近は、問題になっている地球温暖化防止のための全体効率化について、グローバルな観点でのサプライチェーン最適化や消費者参加型のエコポイントや都市内物流などのビジネスモデルの実験を行っています。
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