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機微技術の管理に関する調査研究

上級研究員 杉浦 淳之介

2008年10 月29日(水曜日)

機微技術(*)とは、武器、あるいは、民生品であっても大量破壊兵器などに転用できる物に関する技術のことで、国家(国際)安全保障に甚大な影響を与え得るものを言います。

機微技術は、現在、国際レジームの中で管理されており、各国では、それに適した国内法制度を整備して運用しています。基本的には輸出入規制がそれに当たりますが、規制の対象は広く、物品の海外への販売やサービスの提供、海外企業の買収、技術提携、共同研究等にまで及びます。

これらの活動を行う者は、国際レジーム並びに相手国の法制、また、行政の管理レベルに適合させた機微技術管理を行うことが重要です。その背景には、1980年以降の日米貿易摩擦の下、米国議会や国防・通商行政当局からの干渉によって、輸出や海外投資を断念せざるを得なかったという歴史的な事実があります。例えば、ニューヨーク・ボストン間の通信システムプロジェクトで、最低入札価格を提示した企業が、米国議会からの干渉により契約ができなかったり、半導体企業の買収において、合意にまで達したにもかかわらず、その企業が軍事用やスーパーコンピューター用にも使用可能な半導体を一部製造していたために、米国議会や国防・通商行政当局からの声によって政治問題化し、結局、買収を断念せざるを得なくなったことなどがあります。

また、最近では、2001年9月11日の同時多発テロ以降、それまで管理が必ずしも十分ではなかったのではないかとか、機微技術の流出拠点になっているのではないかとの懸念が高まってきたことから、大学においても機微技術管理を確実にすることが必要と認識されるようになってきています。

実際に企業や大学での輸出管理プログラムを作るには、輸出に関わる以上、前述した通り、最終的な機微技術管理策の適否判断が外国における規制実態に大きく左右されることから、相手国で、実際にどのような条件下で機微技術管理策として例外規定が適用されて規制対象外になるのか、また、どのような条件で規制対象になるのか、さらには、当局による規制遵守状況の監視はどのように行われているのかなどを、具体的に調査・検討した上で策定する必要があります。

富士通総研では、企業や大学での管理事務の内容や欧米の規制当局の解釈の調査、海外のディフェンス分野のシンクタンクや法律家とのディスカッションなどを通じて、その実態把握を行っております。研究開発プロジェクトでも、研究開発資産を活用した製品やサービスの海外提供において、対象国での制度環境、ビジネス環境に抵触しないようにするための活動をご支援しております。

民間でも、公的プロジェクトでも、このような局面は、今後益々増えてくるものと考えています。そうした場合には、是非お力になりたいと考えておりますので、お気軽にお問い合わせください。

注釈

* 機微技術 : 武器、あるいは、民生品であっても大量破壊兵器などに転用できる物に関する技術。

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