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経営情報の可視化を支援するデータ活用基盤について

シニアマネジングコンサルタント 池田義幸

2008年8月8日(金曜日)

ERP(*)パッケージの導入や会計システムを再構築したが、経営者が見たい情報が見えるようにはなっていないという話を良く耳にします。会計伝票の明細を一元管理し、顧客別や製品別の損益が自由に分析できるようになるはずが、活用している帳票は以前と変わらない。リアルタイムに収集されたデータを思うように活用できていない、といった話です。また、データの収集は効率化されたが、その都度要求される経営層からのニーズに応じて、スタッフの方が様々な視点の分析資料をExcel等を駆使して集計・加工しているという状況もよく伺います。

このように、経営情報に必要な元のデータ(取引や会計の明細データ)の精度は向上したにも関わらず、見たい情報が見えない、集計や加工が非効率な状況にある原因は主に3つ考えられます。

  1. 全社または企業グループとして、可視化すべき、または見たい経営情報が 明確になっていない。
  2. 元のデータから見たい経営情報へつなげる(集計・加工する)ための、業 務ルール、業務プロセスが整備されていない。
  3. 上記を効率的に実現するための情報システムが整備されていない。

大手製造業A社においてもこのような状況でした。ERPパッケージを導入したものの、顧客別や製品別の損益は見えず、経営層への月次報告資料も本社や各事業部門のスタッフが手作業で集計・加工していたのです。そこで、富士通総研が上記の1~3の検討を含む、経営情報可視化のためのデータ活用基盤の企画をご支援しました。

企画フェーズでは、企業グループ共通で見るべき経営情報、各事業で必要な経営情報を明確にすることから始めましたが、上記2が特に重要になります。というのは、元のデータは整備されている一方、環境の変化が激しい時代において必要な経営情報も変化するため、これに対応し、元のデータから見たい経営情報へつなげる仕組みが必要となるからです。また、通常は売上や受注のデータは顧客別、チャネル別など必要な情報を取得できる環境にありますが、内部コスト(製造原価やあらゆる費用)は必要な切り口に合わせて、集計や加工をする必要があります。内部コストはあらゆる企業活動の結果ですので、各組織の活動・発生コスト・見たい切り口(顧客別や製品別)をつなげられる業務ルールや、データ集計・加工のための業務プロセスが必要となるのです。

A社は受注生産型の企業であるため、受注オーダー(受注前の商談番号等を含む)をキーとして、企業活動と見たい経営情報の切り口をつなげる業務・情報システム基盤を企画しました。また、間接部門のコストについては、ABC(activity-based costing)の考え方を用いて間接業務活動と見たい切り口をつなげています。新たな業務への変更や情報システムの構築は実施中ですが、必要な元のデータは既にあるため、短期間で、経営環境の変化に対応できる経営情報の活用基盤を実現できる見込みです。

このように、ERPパッケージを導入し、経営情報の可視化に必要な元のデータは拡充したが、データ活用が進んでいない企業においては、データ活用の為の業務および情報システム基盤を整備することが有効です。富士通総研では、経営情報として何を見て、どう活用するかの企画から、活用の為の業務および情報システム基盤の企画をご支援しております。また、富士通グループでは、経営情報の可視化、活用基盤を実現するパッケージやシステム構築サービスをご提供しており、企画から構築までのトータルなニーズにご対応いたします。

冒頭のような問題意識がありましたら、お気軽にご相談ください。

注釈

*ERP : Enterprise Resource Planning

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