財務報告に係る内部統制への対応からERMへ
~中部電力株式会社様事例~
シニアコンサルタント 藤本健
2008年7月3日(木曜日)
中部電力様は、2008年度から法対応が必要となる「財務報告に係る内部統制の評価」の対応(以下、J-SOX対応)として、全32部門の業務プロセスにおける財務報告リスクと統制活動の可視化作業と評価方法の構築に取り組まれました。富士通総研は、富士通の自社プロジェクトであるProject EAGLEやメガバンク様向けUS-SOX支援のノウハウ、ACCELIA(*1)から移転したノウハウ等を最大限活用し、全32部門の業務を約740のプロセスに整理するとともに、プロセス相関図(*2)等を利用して、同質性の観点から共通的プロセスと固有的プロセスに分類することで、可視化作業および評価作業の効率化を支援いたしました。これにより当初計画どおり1年半のプロジェクトを遅延なく完了させることに成功いたしました。
今回の中部電力様の取り組みは単なる法対応に留まらず、"業務品質の向上"を目標として、全部門において業務プロセスの可視化作業を行いました。そのため、他のお客様と比較して、以下のような特徴的な取り組みがありました。
1)全部門におけるプロセス相関図の作成により、業務全体俯瞰に関し経営 層から現場担当者までの共通認識を形成
2)リスクと統制活動の可視化に関する全社規模での共通ルール策定
3)全部門において責任者と担当者を任命し、可視化作業を実施
上記特徴は、副次的効果として、J-SOX対応に限らない、幅広いリスク管理基盤を構築したと言えます。また、eラーニング・社内報といった浸透・定着化の活動により、経営層から現場担当者まで企業全体におけるリスクに対する理解が促進されています。
中部電力様は、J-SOX対応で得られたこのリスク管理基盤をベースに、より高度なリスク管理の取り組みであるERM(*3)へと発展させることも視野に入れられており、富士通総研は、J-SOX対応支援に引き続き、ご支援する検討を始めております。
ERMの導入は、リスク管理水準の一定化、経営資源配分の最適化、ステークホルダーへの説明責任、新規事業分野への積極拡大のためのリスク対応基盤等を可能にします。J-SOX対応を意義あるものにしたい、または、より幅広いリスク管理に取り組まれたいお客様がいらっしゃいましたら富士通総研までご相談ください。
注釈
*1 ACCELIA:富士通コンサルティング・カナダの一部門で、リスクマネジメ ント専業のコンサルティング部門。公認会計士を20人以上擁している。
*2 プロセス相関図:業務プロセス統制の3点セット(フローチャート、業 務記述書、リスクコントロールマトリクス)の相関関係を示したフロー図。
*3 ERM: Enterprise Risk Management (全社的リスクマネジメント)
関連サービス
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