【連載】保険業界のCRM改革 第2回
~保険営業現場を対象としたフィールド・イノベーションの取り組み~
第2回 見える化
マネジングコンサルタント 桑崎喜浩
2008年6月18日(水曜日)
ビジネスプロセスを変革するプロジェクトにおいて、アンケートやキーパーソンへのインタビューだけでは現場の真の問題点が見えてこない場合もあります。そうした方法では、お客様が認識していない、あるいは業界・組織の常識の裏にある問題が洗い出せないためです。富士通総研では、まず客観的な“見える化”支援コンサルティングを実施することにより、現場での気付きをお客様と共有する取り組みを行っています。
一例をあげると、保険事業を行うA社では、一通り事務システムを営業現場に導入して事務効率化を図ったにも関わらず、実際に顧客対応に充てる時間が増えていないのではないかという問題意識を持っていました。そこで、富士通総研が富士通と共同で、フィールドワークと課題の取りまとめによる現場の“見える化”支援コンサルティングを実施しました。
フィールドワークにおいては、まず対象者の近くでどのように仕事をしているかを記録するシャドーイングや、インタビューを行います。その中で、例えば顧客対応の高度化を目的として出力している還元帳票が実はプロセス化されておらず活用・参照されていなかったり却って事務の動線を阻害していたりするなど、お客様自身では認識されていなかった問題も浮かび上がらせる結果を得ることができました。
また、そうした観察事実や気付きを共有し整理するデータセッションにおいては、その重み付けや問題の影響度把握に、富士通総研の業務ノウハウが活かせています。
例えば、新契約の引受査定業務における手戻りの多くは、「健康状態に関する規程が他社に比べて不明確で営業現場で徹底されていない点」が本質的な原因である、ということを見抜くことができました。つまり、問題は査定業務プロセスではなく、成績を挙げたい営業現場が健康面で難しい申し込みを受け付けることである点を指摘できたのです。
この“見える化”支援コンサルティングを実施することにより、客観的な事実に基づく問題を提示し、業務知識や同業他社の状況も踏まえた評価を加えることで、お客様にとってより重要な課題領域を鮮明にすることができます。その結果として、コンサルティングの継続受注やシステム構築受注につながりやすくなるものと考えております。
是非、現場プロセスの改革を志向されている金融機関のお客様がいらっしゃいましたらご相談ください。
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