【連載】保険業界のCRM改革 第1回
~保険営業現場を対象としたフィールド・イノベーションの取り組み~
第1回 全体像
マネジングコンサルタント 桑崎喜浩
2008年5月1日(木曜日)
現在、日本の生命保険業界は大きな転換点を迎えています。死亡保障から生きるための保障への顧客ニーズの変化、銀行・郵便局など新たなコンペティター(競争相手)の出現、保険金不払問題によるお客様の不信感の高まりなど、従来のビジネスモデルを支えてきた前提条件が悉く覆る中にあって、最早対症療法では成長戦略は描けない状況にあります。
しかし、伝統ある大手日本生保会社の多くは、営業職員の大量採用・大量脱落を繰り返し、一旦契約したお客様にはほとんど訪問しない従来の営業スタイルから脱却できていません。
こうした状況に対して、富士通総研ではいくつかの大手保険事業者とともに、営業職員に任せっきりにしない新しいお客様との関係を構築するプロジェクトを実施しました。
このCRM(*)戦略立案コンサルティングは、次の2つのサービスから成ります。
1)気付きを提供する「見える化支援コンサルティング」
・・・フィールドワーク手法による客観的な現場観察と、金融業務知識に根ざした課題とりまとめ
2)お客様の意識改革とプロセスの変革を実現する「営業プロセスデザインコンサルティング」
・・・目的に対する課題の全社的共有から、チャネル特性を活かした施策及びシステム構築の実行計画立案
この2つのコンサルティング・メニューを併せて提供することで、従来のやり方の下記の問題点をクリアすることができます。
a)お客様が気付かない問題点は洗い出せない
b)本社部門と現場部門の問題意識や取り組み態度の乖離
c)縦割り組織(チャネル毎)の弊害
今回も含め3回に渡り、上記1)、2)のコンサルティング内容についてご紹介します。本コンサルティングは、業種を問わず新たなCRM戦略を立案する際に有効であると考えております。
注釈
(*)CRM : Customer Relationship Management
関連サービス
市場や競合他社の動向、顧客の指向などを踏まえ、他社とのアライアンスを含めて、自社グループの様々な経営資源を競争上の武器に変えるビジネススキームの構築を支援します。
ファイナンシャルサービスに関して、銀行・証券・保険といった金融機関を中心に一般企業までも対象に、ビジネスおよびITの両面から、戦略立案から組織・業務プロセス改革、システム導入支援など総合的なサービスを提供します。
顧客接点の現場に目を光らせ続けることは、フィールドイノベーションの源流であり、経営を担う全ての方々の責務です。その為の戦略策定、具体的な施策と実行、そのPDCA確立をご支援致します。
