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小泉第三次内閣への期待

2005年11月2日(水曜日)

小泉第三次内閣が発足した。郵政民営化問題をテーマに大勝利を収め、総選挙で、その後、郵政民営化法案を通した上での改革総仕上げに向けた内閣である。この内閣は、第一に小泉首相の一年後の退任を前提とした最後の一年に日本の本格的な改革の道筋をつけること、第二に小泉首相の改革路線を継承し、発展させるにふさわしい後継者を内閣の中で競わせて、選別すると言う大きな意味が込められている。

小泉首相の後継者の候補として、メディアでは安倍晋三氏、谷垣禎一氏、麻生太郎氏、ならびに前の官房長官であった福田康夫氏が取りざたされていた。今回の組閣では福田氏は入閣しなかったが、麻生氏は総務省から外務大臣という新しい重職になり、谷垣氏は、引き続き財務大臣を担当し、これまで閣僚経験の無かった安倍氏が行政全般を取り仕切る官房長官に任命された。

それぞれに大きな期待と課題がある。麻生氏は、靖国問題なども含めしばしば積極的な発言が目立っており、日本にとって極めて重要な日中関係やアジア外交をどのように充実させていくのかが注目されている。谷垣氏は、政府系金融機関の整理をどこまでどのような形で進められるかによって改革への貢献度が判明するだろう。安倍氏は国民的に人気が高いが、行政の要である官房長官の職をどのように全うし、その過程でどれだけ有用な知恵と経験を学ぶかによって次期首相への距離が決まるだろう。

竹中平蔵氏は、郵政担当国務大臣の職を担いつつ、総務大臣の重責を担うことになった。小泉改革本格化の重要な柱は公務員制度の改革であり、小泉政権の最大の支柱であり続ける竹中氏がこの困難な問題に対してどのような手腕を発揮するか注目される。

もう一つの目玉は、日本の少子化傾向にどのように歯止めをかけるかという課題である。この問題の担当に猪口邦子氏が任命された。猪口氏は、国際政治学者として著名であるが、子育て支援問題については、行政的にも全く未経験であり、この国民的課題にどのように取り組み、多くの人々に社会的な自信を取り戻す手がかりを与えられるか、それによって政治家としての価値が問われるだろう。今次内閣は小泉首相一流の「サプライズ」があまりなかったと言われるが、実務的に強力な内閣とされ、日経新聞(2005年11月2日朝刊)の緊急世論調査では内閣支持率が56%となり、新内閣の顔ぶれを評価するとの回答は49%となっている。

改革の本格化への道筋をどうつけるか、またその努力の中からどのような総裁候補が浮かび上がってくるか、国民は強い期待と関心を持ってこの内閣のゆくえを見つめている。