
概要
MOEとは
Molecular Operating Environment(MOE)はアプリケーションの開発環境と実行環境を一体化させた新しい発想に基づく統合計算化学システムです。創薬研究における豊富なアプリケーションを包括しており、統一した操作で利用することができます
分子シミュレーション、タンパク質立体構造の解析から低分子のデータ処理、タンパク質と低分子との相互作用の検討等、創薬研究を強力に支援します。
MOEのアプリケーションは、科学計算のためにCCG社(Chemical Computing Group Inc.)が独自に開発した多機能言語SVL(Scientific Vector Language)を使って開発されています。
SVLは、アプリケーションからグラフィカルユーザインターフェースまで一貫してプログラミングすることのできる言語です。全てのデータをベクトルとして扱うことにより、C言語やFORTRANのおよそ10分の1程度というコンパクトなコーディングを可能としています。ユーザが独自のアルゴリズムの組み込みやカスタマイズにより、新しい計算化学環境を構築できます。
インターフェース
| MOEのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)は、パソコンからワークステーションまで、さまざまなプラットフォームで同一の作業環境を提供します。 分子表面、タンパク質のリボン表示、水素結合等、数多くの表示機能を搭載しているので分子を様々な視点から観察することができます。また、メニューやパネルのカスタマイズも可能であり、ユーザ自身が環境設定を自由に変更することができます。 分子モデルの操作を行うメインウィンドウは、低分子、ペプチド、核酸、炭水化物までの様々なフラグメントライブラリを備えいるため分子構築が容易です。また、SMILES表記にも対応しています。分子構造データは、系全体から原子レベルまで階層的に管理され、Atom Managerを通した一覧表示やSequence Editorによる分子のインタラクティブな選択ができるため、データの参照・変更も容易です。ハードウェアステレオにも対応しています。 |
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分子データマネージメント
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MOEのデータベースマネージメントは、計算化学で使用される大量のデータを効率よく処理する独自の分子データベースと、社内データの一元管理が可能なリレーショナルデータベース(Oracle、IBM DB2、Microsoft SQL Server2000、MySQLをサポート)で行います。
分子データベースは、分子動力学計算や配座解析、化合物ライブラリの構築、QSARなど、MOEが出力するあらゆるデータを統一したフォーマットで保存し、グラフ表示機能などにより解析することができます。また、SDファイルやASCIIファイルの読み込み/書き出しも可能で、この分子データベースでは、SDファイルの情報を5分の1程度に圧縮して保存することができます。 また、リレーショナルデータベースは、MOEとの接続をJDBC経由で行うので、異なるプラットフォーム間でもアクセスすることが可能です。 |
SVLソースコード
| MOEのアプリケーションは、SVLで記述されており、そのソースコードは基本的に公開されています。エディタやデバッガなどSVL開発環境は、全て搭載されています。ユーザはプログラムの内容の参照、アルゴリズムの改変、パラメータ等の変更だけでなく、ユーザ自身のアイデアに基づくアプリケーションの開発もできます。 さらに、MOEは、複数のハードウェアに対応しておりますが、SVLで記述されたプログラムやスクリプトは、プラットフォームに依存しません。したがって、WindowsOS上で開発したアプリケーションをそのままLinuxやUNIXのワークステーションで実行させることができます。SVLコードは、MOE起動時に自動的に読み込まれ、コンパイルされます。 | ![]() |
クロスプラットフォーム
MOEは、Windows、Linuxを始め、HP、SUN、SGI、IBMの各UNIX、および Machintosh(OS X)で動作します。したがって、ユーザーは慣れ親しんだプラットフォームでMOEを使用することができます。
使用モード
MOEは、様々なモードで利用することが出来ます。GUIを利用するモードの他、WebブラウザからアクセスするMOE/Web、コマンドで動かすことのできるMOE/batch、大量のデータ処理に適した並列計算モードであるMOE/smpがあります。計算化学のエキスパートから実験研究者まで、その目的に応じて最適な使い方を選択することが出来ます。



