富士通クオリティ・ラボ

IC

(イオンクロマトグラフィ:Ion Chromatography)

イオンクロマトは、液体に含まれている陰イオン・陽イオン・有機酸を測定する分析法です。
溶離液を、低交換容量のイオン交換樹脂を充填した分離カラムで分離後、サプレッサにより導電率を下げて、導電検出器で測定します。 迅速・高感度高精度(数10ppbレベル)で、少量の試料で複数のイオンを定性・定量分析できます。
特に、微量無機陰イオン類やアルカリ金属・アルカリ土類金属・アンモニウムイオンに極めて有効な分離分析方法です。
河川水・雨水などの水の分析、メッキ液組成の分析、電子材料関係の抽出液・半導体洗浄用純水中のイオン分析などに用いられています。

所有装置

イオンクロマト分析装置

イオンクロマトアナライザー
型格:IC7000 サプレッサ式
仕様:導電率検出式 0~5ms/cm
感度:数ppb~数十ppb

分析事例

光学系反射ミラーの表面曇り原因分析

光学系反射ミラーの表面曇り原因分析をした際、検出された無機陰イオンデータ。
高印加電圧下で発生する活性オゾンによる大気との反応で、硝酸イオンが生成し、ミスト状に付着することが曇り原因と判明。

イオンクロマトグラム

定量・定性結果

No. 成分名 時間(分) 濃度(ppm)
1 F(フッ素) 2.71 0.18
2 Cl(塩素) 3.51 0.39
3 NO3(硝酸) 5.54 4.90
4 SO4(硫酸) 9.44 0.58
5 不明 11.35 不明


シリコーン樹脂に残留する塩素イオンによる電極腐食

ハイブリッドIC,プリント回路基板などの電気絶縁,防湿,防水,防塵に、常温硬化型シリコーン樹脂コーテイング材が使用されています。
クロロシランが多量に残存するシリコーン樹脂があり、これを使用すると、残存するクロロシランが加水分解して生成した塩化水素が、写真のように、電子部品の電極を腐食する障害が発生します。

腐食した電極の写真

電極金属の腐食の様子

下表は、障害を起こしたシリコーン樹脂に含まれるイオンをイオンクロマトグラフで分析した例です。(単位:ppm)

シリコーン樹脂 検出されたイオン
HCOO(蟻酸) Cl(塩素) NO2(亜硝酸) NO3(硝酸) SO4(硫酸)
不良品 0.05 0.13 0.04 0.06 0.02
改良品 0.04 0.01> 0.03 0.01> 0.01