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Japan

100ギガビットのメトロ ネットワークに対応した光コンポーネントの動態展示をOFC 2014において実施

2014年3月6日

当社は、来る3月11日から13日まで、米国カリフォルニア州サンフランシスコで開催されるOFC (注1)2014展示会の当社ブース(#3445)において、100ギガビット(以下100G)メトロネットワークに対応した100G CFPコヒーレント トランシーバをターゲットとした光コンポーネントの動態展示を実施します

近年、スマートデバイスの急速な普及によるモバイルブロードバンドサービスの拡大、及びソーシャルネットワークサービス、クラウドコンピューティング、動画配信などのインターネットサービスの更なる普及による、通信トラフィックの急激な増加に対応するため、100G光ネットワークの導入が急速に進んでいます。
この中で、コアネットワークにおいては、更なる長距離、大容量化の要求に対応するため、デジタルコヒーレント送受信方式 (注2)を用いた100G光ネットワークの普及が拡大しており、また、データセンター間を結ぶIPネットワークやメトロネットワークにおいても、大容量、高密度、低コスト化の要求に対応するため100Gイーサネットを用いた100G光ネットワークの普及が拡大しています。
そのための光トランシーバについては、現在コアネットワーク用途では、長距離、大容量のOIF (注3)100GLH-EM仕様に準拠した100G コヒーレント トランシーバが普及しており、メトロネットワーク用途については、より小型、低消費電力、低コストのコヒーレント トランシーバが求められており、現在LANで主流となっているCFP MSAに準拠したトランシーバと同じインタフェースを持ったCFPコヒーレント トランシーバが期待されています。また、CFPコヒーレント トランシーバを実現するために、より小型、低消費電力、低コストの光デバイスも必要となっています。

今回の動態展示では、100G CFPコヒーレント トランシーバを実現するためのソリューションのデモとして、光送信部、及び光受信部を別々に構成し、光送信部において、自社製の小型InP変調器で100G DP-QPSK (注4)光信号を生成し、折り返した光信号を光受信部において、自社製の小型集積コヒーレントレシーバで復調します。さらにコヒーレントDSPでデジタルコヒーレント処理を行うことにより波形歪みを補償し、その後にエラーレートを測定し、十分な伝送特性が得られていることを示します。これにより、100G CFPコヒーレント トランシーバ、及びそれに適用できる小型の光デバイスの実現性を示します。

【100G DP-QPSK InP変調器】
OIF仕様に準拠し、DP-QPSK伝送方式に対応したインジウム・リン(InP)を用いたマッハツェンダ型128Gbps (32Gbaud) 外部変調器で、DP-QPSK信号を生成する変調光回路、偏波直交多重光回路、モニターPD等を小型筐体内に集積化し、コヒーレントCFPトランシーバに適用可能な小型、広帯域、低駆動電圧な変調器を実現しています。尚、本変調器に使用しているInP DP-QPSK変調光回路素子は、NTTエレクトロニクス株式会社と共同開発しています。

【100G DP-QPSK集積コヒーレント レシーバ】
OIF仕様に準拠し、デジタルコヒーレント受信方式に対応した100G集積コヒーレントレシーバで、90度ハイブリッド (注5)、バランスド・レシーバ (注6)、偏光分離機能、VOA機能 (注7)、モニター機能 (注8)をPLC技術 (注9)、マイクロアセンブリ技術で単一パッケージに集積することにより、コヒーレントCFPトランシーバに適用可能な小型、低コスト、高性能な集積コヒーレントレシーバを実現しています。

関連ホームページ

  • 国内サイト: http://www.fujitsu.com/jp/foc/
  • 海外サイト: http://www.fujitsu.com/jp/foc/en/

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

(注1)Optical Fiber Communication Conference and Exhibtionの略。

(注2)受信光信号と局部発振光(受信側に配置する単色光)を干渉させた後に受光器で電気信号に変換し、デジタル信号処理を施すことで伝送路で発生する波形歪みを補償する方式。従来必要だった波長分散補償器やその挿入損失補償用の光増幅器を削減できるため、システムの小型化、低コスト化が可能.

(注3)Optical Internetworking Forumの略。光ネットワーク機器、部品全般に係わる業界標準(IA: Implementation Agreement)の推進を行うフォーラム標準化団体。

(注4)Dual Polarization-Quadrature Phase Shift Keyingの略。デジタル信号の位相変調方式のひとつで、P偏光、S偏光のそれぞれについて、変調された4つの光位相(0、90、180、270°)に2ビットのデータを割り当てることのできる方式。

(注5)コヒーレント信号を復調するヘテロダイン、イントラダイン受信方式に必要な光部品。受信光信号と局部発振光をミキシングして、バランスド・レシーバへ合成光信号を出力するデバイス。

(注6)受信方式のひとつで、90°ハイブリッドから出力される正相、逆相の光を受ける2つのフォトダイオードからなり、それらのフォトダイオード電流の差分を利用することで受信特性を向上できる方式。

(注7)VOA機能(Variable Optical Attenuation):光の強さを可変減衰させる機能。受信する光信号強度に応じて減衰量を調整することにより、広い光入力ダイナミックレンジを実現する機能。

(注8)モニター機能:受信する光信号強度を検出する機能。ヘテロダイン、イントラダイン受信方式で使用される高強度の局発光を抑圧して、受信信号のみを検出することが求められる。

(注9)Planar Lightwave Circuitの略。シリコンまたは石英基板上に光が伝搬する導波路を、光波長オーダを超える精度で形成した光回路チップ。

日付: 2014年3月6日

本件に関するお問い合わせ

富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社
マーケティング部
icon-telephone 電話: 044-754-3135(直通)
icon-mail E-mail: foc-contact-pr@dl.jp.fujitsu.com