富士通長野システムエンジニアリング

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プレゼンテーション アニメーションの作成【前編】

AVS Technical Report -Volume8,Number2 March,2004-


Contents

  1. はじめに
  2. 動画ファイルの紹介
  3. プレゼンテーションアニメーションの作成
  4. おわりに

1. はじめに

最近、動画ファイルの作成についての問い合わせが多くなってきました。背景として、計測結果や、シミュレーション結果をプレゼンテーションする必要性が増してきたことがあるようです。「以前ならば、イメージを添付した資料で十分であったが、最近では動画などを見せないと効果的なアピールが出来ない」という話もよく聞きます。

しかし、アニメーションは作成するとなると手間がかかりますし、どのような手順で作成すればいいのか、どのようなソフトが必要になるのか、わからない事も多いと思います。

この特集では、複数の動画素材をもとにしたプレゼンテーションのためのアニメーション作成に必要と思われるテクニックやソフトの紹介を致します。

可視化結果を動画ファイルにする方法につきましては、別途ご紹介いたします。

内容が多岐にわたる為、今回の特集記事は2回に分けてお送り致します。それぞれの記事で触れる内容は以下の通りです。

前編

  • 動画ファイルの紹介
  • プレゼンテーションアニメーションの作成手順

後編

  • 素材作成
  • コンテンツ作成

2. 動画ファイルの紹介

2-1. どんなファイルフォーマットがあるのか

動画ファイルには様々な規格が存在します。この章では、それらの規格の中から利用価値の高いものを選んでご紹介いたします。下の表のファイルフォーマット名をクリックするとそれぞれの動画ファイルのサンプルが再生されるのでフォーマットの特徴を確認してみてください。

ファイルフォーマット 特徴
AVI [41.9MB] MicrosoftのWindowsでサポートされているマルチメディアファイルの一種。映像データや付随する情報の格納方法を定めている。映像の圧縮方法ついてはコーデックの選択によって切り替える。
MPEG1 [559KB] ISOにより国際的に定められた動画形式。圧縮規格も含まれる。 CD-ROMやハードディスクなどのメディアで使用することを想定しているフォーマット。画質はVHSのビデオ並み。
MPEG2 [3.34MB] ISOにより国際的に定められた動画形式。圧縮規格も含まれる。 MPEG1より高画質なデータを扱うことができ、DVDやデジタル放送への使用を想定している。再生するには、DVD再生ソフトがインストールされている必要がある。
Microsoft Media Format [538KB] 動画圧縮フォーマット/ストリーミング再生に適したフォーマット。ファイル作成ツールと、ストリーミング配信ソフトはMicrosoftのサイトより入手可能。

2-2. 目的に応じたファイルフォーマットの選択

それぞれに特徴に応じて、ファイルの利用方法も変わってきます。動画ファイルを作成するにあたっては、目的に応じたファイルフォーマットを選ぶ必要があります。以下は目的別にまとめたファイルフォーマットの例です。

利用目的 適応ファイルフォーマット

  • Webからのダウンロード再生
  • プレゼンテーション等の中でアニメーションを再生してみせる補助的用途

  • AVI(MPEG-4, Cinepakコーデック)
  • MPEG1

  • 高画質再生/高解像度再生
  • テレビモニターでの再生

  • MPEG2

  • 説明文章・ナレーションなどを含んだプレゼンテーションの再生

  • MPEG2
  • WMV/ASF
  • AVI

  • プレゼンテーションアニメーションを作成するために利用する高品位アニメーション素材

  • AVI(非圧縮、Huffyuvコーデック)

2-3. AVSから目的別ファイルフォーマットまでの道のり

色々なファイルフォーマットを紹介しましたが、AVSの可視化結果をそれらのファイル形式にするにはどのような手順を踏むことになるのでしょうか。

残念ながら、各種ファイルへの変換や、シナリオに沿って複数の動画を再生するような編集はAVSでは出来ないため専用の市販ソフトを利用することになります。1例として、当サポートセンターのメンバーが使ったことがあるソフトを利用して、AVSから目的とするファイルフォーマットを得るまでの手順を図にしました。

図 1 AVSから目的とするファイルフォーマットを得るまでの手順

拡大イメージ

ここで紹介しているソフトの特徴と価格は以下のとおりです。

特徴 TMPGEnc Adobe Premiere Windows Movie Maker2 Microsoft Producer
高品位なMPEG1/MPEG2ファイルの出力 可
Pro版のみ
不可 不可
AVIファイルの出力 可 可 不可 不可
Windows Media Formatファイルの出力 不可
Pro版のみ
可 可
動画と音声の合成 可 可 可 可
入力動画に対してのCut編集 可 可 可 可
入力動画に対して階調補正・クリッピングなどの編集 可
Pro版のみ
不可 不可
入力動画の再生時間の変更 不可
Pro版のみ
可 不可
動画にエフェクトをかける 不可 可 可 可
動画にテロップを入れる 不可 可 可 不可
シナリオ作成が可能 不可 可 可 可
動画、スライド、HTMLと同期をとったコンテンツを作成可能 不可 不可 不可 可
価格(税込み) ダウンロード版
5,980円
Pro版
88,000円
LE版
9,800円
Windows XPユーザへの無償ツール Microsoft Officeユーザへの無償ツール

単に高品位な動画ファイルを作成するだけなら、TMPGEncがお薦めです。シナリオを作成して、それに沿った動画ファイルを作成するならば、Adobe PremiereかWindows Movie Maker2をお薦めします。

動画、スライド、HTMLなどと同期をとったコンテンツを作成するならばMicrosoft Producerを利用すると可能になります。

目的に即した動画フォーマットとソフトを選んで利用して下さい。ここで紹介したソフトの操作例につきましては、この特集の後編でご紹介致します。

3. プレゼンテーションアニメーションの作成

3-1. まず構成を練ることが重要

プレゼンテーション用に動画を作成するならば、作業を始める前に

  • 動画の再生時間はどれくらいにするのか
  • どのようなストーリーにするのか
  • どのような動画を用意するのか

といった構成を決める必要があります。これが一番重要な作業になります。

ストーリーの作成については、プレゼンテーション作成について著されたドキュメントが多数ありますのでそちらを参考にして下さい。

プレゼンテーションに使用する動画の素材作成にはかなりの時間がかかります。素材となる動画の出力自体に時間がかかる場合や、作成後の確認作業の結果、素材として十分でなく作り直す場合もあるからです。このように、手間も時間もかかっている素材は高価なものです。素材をアイデアレベルから作り直すような事がないように、構成はしっかり決めてから動画素材の作成に取りかかります。

構成を練ると以下の内容が決まります。

  • シナリオの再生時間
  • 話の展開
    (例:タイトル~序論~現象~可視化~結論~エンディング)
  • 時間配分
  • 用いる素材の検討

誰かに作業を依頼する時に、上記事項をまとめたドキュメントをもとにすると、作業内容が明確化します。もちろん、自分のためにドキュメントを残しておくことも重要です。サンプルとして、ドキュメントの雛型(絵コンテシート)を用意いたしました。参考にして下さい。

図 2 絵コンテ作成シート 兼 データシート

拡大イメージ

絵コンテ作成シート兼データシートの記入例

項目名 記述内容
シナリオテーマ 話の展開を記述します(例:タイトル、序論、可視化例・・・)
素材/時間 用いる素材と再生時間を記述します
(例:動画/20秒、スライド/10秒)
素材データ 作成した素材のファイル名
素材作成のために用いたデータの情報
可視化ネットワークファイル名
可視化パラメーターのメモなどを記述します。
素材メモ 素材の概要を記述します。(例:実験条件の説明、~の可視化)
ナレーションメモ シナリオに沿えるナレーション(又は、シナリオ再生時に自分が入れるコメント)のメモをします

3-2. 作成する動画素材についての検討

AVSで動画素材を作成する場合には、以下の項目を決める必要があります。

  • 可視化内容
  • 再生時間

再生時間は注意して決める必要があります。

  • ナレーションを入れる(又は、プレゼンテーション時に自分がコメントを入れる)場合には、ナレーションが終わるより早く動画の再生が終わらないようにする。
    ‐動画作成時に、話す内容についても決定しておく必要があります。
  • どのような現象が起こっているのか観る人が理解しやすい再生スピードにする。
    ‐実際に何パターンか作成してどれぐらいの速度で再生した動画を作成するのか決定します。動画素材を作成した後で速度を変えることは難しいため、再生速度を変更することになると作り直しの手間が発生します。

可視化内容が複雑になると色々見せようとして再生時間が長くなりがちです。要点を絞って動画再生するか、アピールしたいシーンでは再生速度が落ちるような動画を作成するなどの工夫が必要になります。

4. おわりに

この「プレゼンテーションアニメーションの作成【前編】」では、動画の作成作業に入る前に検討するべきことについて紹介しました。利用可能な動画フォーマットはここで紹介した以外にも色々ありますが、ここでは代表的なものを取り上げています。動画作成を初めて作業される方には、どのような形式のファイルにするべきか、どのような手順が必要になるのかの参考になると思います。シナリオ作成については、基本的な事にふれただけですので参考にならないかもしれませんが、作成作業に入る前に出来るだけビジョンを明確化しておくと、共同での作業をすることが出来ます。数分ぐらいのアニメーションならば一人で作成することも可能ですが、10分を超えるぐらいになると手間もかかるため作業量が増えてきます。この記事が作業を進めるための参考になれば幸いです。

次号でお届けする【後編】では、AVSを使って動画作成を行う時のポイントと、市販のソフトを使ってプレゼンテーションアニメーションを作る手順についてご紹介いたします。

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AVS Support Center, fns-avssup@cs.jp.fujitsu.com