ヤマトシステム開発株式会社様
(日経産業新聞2004年11月19日掲載広告事例)
ヒューマンとビジネスのスキルを併せ持つ 自律したIT人材を育てる
経営環境が好転しつつある情報技術(IT)業界だが、その中で業績回復の明暗を分けているのはIT人材の質の違いだ。特に新人SE(システムエンジニア)の早期育成・即戦力化が大きな課題となっている。躍進を続けるヤマト運輸グループの岩井正弘ヤマトシステム開発取締役常務執行役員と岡田恭彦富士通ラーニングメディア代表取締役社長が新人SE教育などについて話し合った。
ユーザーインターフェース重視 Java技術者のスキル向上急務

ヤマトシステム開発
取締役常務執行役員
岩井正弘 氏
岡田
御社は毎年順調に業績を伸ばしていらっしゃいますが、ヤマトグループ外の一般企業との取引が多いのですね。
岩井
当社は1973年にヤマト運輸のコンピューター部門が分離して設立された会社ですが、当初から親会社に依存しない独立自営が使命でした。
現在、ヤマトグループ各社に対してIT基盤の提供をおこなっていますが、売上高では3分の2がグループ外のお客様になっています。また、グループ内外のEビジネス展開における中核企業としての役割も年々大きくなっています。

富士通ラーニングメディア
代表取締役社長
岡田恭彦
システム開発はサービス業
岡田
そうなるとますます多彩なIT人材が必要となると思われますが、御社のIT人材育成の基本方針についてお聞かせ願えますか。
岩井
基本的にはシステム開発はサービス業だということですね。技術偏重ではなく、サービスやビジネスの本質を理解してお客様の満足を考えられる人材を育てることが第一です。
そして、宅配業界はご承知の通り激しいサービス競争に突入しておりまして、それはIT競争という側面もあります。これまで我々としてはヤマト運輸のドライバーや事務職の皆さんにどれだけ快適なIT環境を提供できるかが主体でしたが、いまは、宅急便を利用されるお客様に対してどれだけ快適なサービス環境をご提供できるかへウェートが移っています。
そうなると、いわゆるユーザーインターフェースを重視し、使い勝手を考えなければなりません。その結果、ウェブ環境でシステム開発ができるIT人材の育成が急務となり、2004年度からウェブ系、特にJavaのスキル習得に力を入れることにしました。新人および中途採用者に対するJava研修を実施することにしましたが、もはや社内だけでは対応できなくなり、御社のご協力を得た次第です。
岡田
お手伝いさせていただき本当にありがとうございました。やはり会社のビジネスにとって人材育成は本当に重要です。教育専門会社の責任者としてそのことに誇りと責任を強く感じていますが、私どもはまず「お客様起点」の発想で「品質」の高いサービスを提供したいと考えております。それを支えるのもやはり当社の「人材」であり、お客様の要望に対して「スピード」をもって対応し、効率的かつ「シンプル」なソリューションをご提供することをモットーとしております。
新人SE教育サービスにはことのほか力を入れており、年間で約3400名に受講いただいています。単なる技術的スキルだけではなく、”自律型人材”の育成を目指しています。自律型人材とはヒューマンスキルやビジネススキルも併せ持ち、グループワークとしてのプロジェクトの中で自ら考え行動できるプロフェッショナルですね。
原理原則とロジック力を養成プロジェクト疑似体験が大きな力
宮里藍プロを見習え
岩井
自律型人材は当社の人材育成の考え方に合致しています。新入社員に必ず話すのですが、入社時の基礎研修は最も大事であり、ベーシックな知識を理解していれば、将来いくら新しい言語が出てきても対応できる。原理原則の理解が重要だということです。
もう一つは人格面ですね。プロゴルファーの宮里藍さんが私の理想に近いのですが、若くてもちゃんと人間ができている。SEも社会人としてのマナーはもちろんのこと、お客様と一緒に考えて問題を解決していくような姿勢が必要ですね。
岡田
私も実は宮里ファンなんですが、アテネオリンピックを見ても最近の若い人は大舞台で日ごろの力をちゃんと発揮できるようになりました。これは自律した人間だからこそですね。新入社員も最初に適切な方向や動機付けをしてあげれば、伸びるんですよ。
そして岩井常務がおっしゃるように基礎の習得が大切です。当社では原理原則、いわゆるSEとしての基本動作とロジック力の養成、プロジェクト体験が新人教育サービスの大きな柱であり、自分に与えられたミッションを明確に把握して、やり遂げる力を重視しております。
岩井
これまで当社では配属したあとのOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)に任せるという形だったんですが、今年度から新卒新人はもちろん、中途採用者にもウェブ開発力の強化を目指し、一カ月半のJava実践研修を御社と一緒におこなっています。
現場からは早く新人がほしいという声もありましたが、専門家によってじっくりと基礎教育を施した結果、即戦力に近い人材に育て上げることができて現場はとても喜んでいます。
講師に対する評価も高く、やはり技術者というものは社外から客観的に見てもらう方がいいと思いました。しかも講師が単に教えるのではなく擬似プロジェクトの中で先輩や顧客役になって臨場感のある教育研修ができたことがよかったですね。
全工程の体験を重視
岡田
プロジェクトによる疑似体験は当社研修の特徴の一つですが、最後の成果発表では感極まって涙ぐむ参加者も出るほどです。やはり一つのものを作り上げていくという「ナレッジ・クリエーティング」な活動が人に感動を与え、心に残るんだろうと思いますね。
そのためには講師の品質が重要で、日常的なブラッシュアップには力を入れ、お客様による評価制度も導入していますが、今後は受講一カ月後くらいに、管理職や経営幹部の皆さんが受講者をどう評価しているかという点も取り入れていきたいと思っております。
岩井
新人は配属されると、なかなかシステム開発の全工程を体験できないので、疑似とはいえそれを体験できることは貴重ですよ。モチベーションの高さにもつながります。現場からも今年の新人は自分から動いて必要なことを調べるので楽だという評価をもらっています。
今後も今年の研修スタイルを踏襲していきたいですが、当社の営業戦略としては、これからあらゆる業種で必要とされる物流と決済ソリューションを中核としたいと考えています。そこにこそ当社の強みがあるわけで、社員もお客様のビジネスの内容や環境を理解して、ITを道具として最適のビジネスアプリケーションを作り上げるセンスを磨いてもらいたい。そうすれば当社の競争力も向上するのではないかと考えています。
岡田
当社も富士通グループとして、様々な業種でのお取引や開発の実績を持っております。そのナレッジを活用しながら、サービスを充実させていきたいと考えております。本日はどうもありがとうございました。

システム開発プロジェクトを疑似体験「新入社員研修サービス」

役割分担を明確にし本番さながらの研修
新入社員研修コースはビジネス基本動作やIT基礎研修に加え、言語別のロジック研修(標準14日間)とシステム研修(標準17日間)から成る。 システム研修では受講者グループによるプロジェクト運営の疑似体験が主体となり、講師を顧客として実際に簡単なシステム開発をおこなう。
顧客役の講師からシステム要件を聞き出し、設計、開発の全工程を体験する。 研修日程の中で決められた予算を守り納品しなければならず、研修時間外の「残業時間」を使えばコストも膨らむので、人件費を含めて原価管理も体験できる。 成果物は平均して200ページものドキュメントになり、同じ苦労を味わったメンバー同士が友だちになり、研修終了後も連絡をとり続けることも少なくない。
< 会社プロフィール >
ヤマトシステム開発株式会社
http://www.nekonet.co.jp/
資本金:18億円 従業員数:1315人 売上高:396億円(2004年3月末)
事業内容:コンピューターシステムの研究・開発・情報の提供およびコンサルティング業務など
※
ヤマト運輸のコンピューター部門が1973年に分離独立。ヤマトグループの情報戦略、システム構築を一手に担う。同時にEビジネス展開におけるグループ内の中核企業としても期待される。ただし売り上げの3分の2はグループ外への販売であり、自主独立を堅持。主な商品は3PL・ASP・システム構築など、幅広いサービス提供し、物流・決済ソリューションを中心に、お客様のEビジネスを支援する。
