
化学品、電子部品などの流通のほか情報システム、エネルギーなど多方面へ事業進出し、ビジネスを展開する三谷産業株式会社。特に海外事業では早くから進出し積極的に事業を展開しているのがベトナムです。Aureole Business Components & Devices Inc. (ABCD社)はそのベトナムに設立された5社ある現地法人の一つで、樹脂成形品を製造しています。
今回は、本社工場に導入されていたPRONES V3を最新バージョンのV20へ移行するとともに、2007年に建設された新工場にもV20を導入するというプロジェクト。富士通関西システムズが三谷産業株式会社のグループ会社で現地ソフトウェア開発会社のAIT社と連携することで、わずか1年という短期間で実現すると同時に、ベトナムにおけるシステム導入の協業体制を構築しました。

三谷産業株式会社
執行役員
M&E事業部長
内山 豊章さん
ABCD社は2001年、ベトナム・ホーチミン近郊
のドンナイに設立され、PRONES が導入されまし
た。
「実は以前、私は情報システム事業部でSEを
しており、ドンナイ工場にシステムを導入する際、PRONESの選定に参加しました。過去にPRONES導入に携わったことがあり、他にも様々なパッケージを検討しましたが、やはりPRONESが優れているということで…」と語るのは、2004年から2008年までABCD社の社長としてベトナムに赴任され、現在、三谷産業株式会社 執行役
員 M&E事業部長の内山 豊章氏。
しかし導入したものの充分な活用までには至らず、ABCD社の社長として赴任する際には、シス
テムの運用整備と再活用を期待されることに。
「私がSE出身で、システムも再活用できるだろ
うという期待もあったのでしょう、いざ赴任してみると独自に作ったエクセルで管理を行っている状況。当時はまだ仕事量が少なく、何を作るかも不明確
だったので無理もありませんでした。でもちょうど私が赴任した頃から自動車部品の仕事が増えて
きて…。急いでシステムの再活用を行い、2005
年4月に今後の生産増に対応できる土台を作り
上げました」(内山氏)。「ベトナムに進出している日系メーカーと本格的に取り引きするなら、在庫管理や品質管理、トレーサビリティなど様々な管理が要求され、それにきちんと対応しないと相手にされません」とも。
こうしてドンナイ工場のシステム運用を整備し
たところで内山氏は帰国。M&E事業部長としてABCD社を含め、日本で事業全体を統括するように。
予想通り生産量は増大し、2007年には第2工場となるハイズン工場をハノイ近郊に建設するな
ど、ビジネスは順調に拡大していきました。そして2009年、本社工場に導入したPRONES V3とサーバーOSの2010年サポート打ち切りを受け、最新バージョンであるV20に移行することに。さらに
その後、業容拡大にともないハイズン工場にも
PRONES V20を導入することに。
「ハイズン工場については当初はオンラインで管理しようと計画したのですが、現地のネットワー
クインフラが不安定で断念。そこでドンナイ工場を最新バージョンに移行した後、そっくりそのまま
ハイズン工場に横展開しようと考えました」内山氏。
というのも、すでに東南アジア地域に日系生産拠点が集約。樹脂成形品も自動車部品向けをはじ
め様々な分野で需要が急拡大するなか、ハイズン工場での生産体制を強化するためのシステム化が急務となっていました。
「とにかく急いでいました。しかし新しい工場で、
従業員も新入社員が多く、業務に慣れていない
し…。そんな状況で本格生産するには、“そっくり
そのまま横展開”しかないと…」
富士通は東南アジア・中国において直接事業を展開していますが、
ベトナムにおいては
AIT社のシステム開発や運用管理のノウハ
ウを高く評価し、富士通関西システムズでも
AIT社の技術者を定期的に受け入れ、日本で技術研修を行うなど連携を強めています。
ドンナイ工場のバージョンアップについては、富士通関西システムズの開発部隊を中心に、富士通ベトナムとAIT社の協業体制で取り組みました。もう一つのハイズン工場へのPRONES V20の導入においては、AIT社が中心となって開発を進め、富士通関西システムズはプロジェクトマネージャーとして参画するという体制をとりました。2つのプロジェクトは2010年2月から本格的にスタート。ドンナイ工場のバージョンアップは2010年7月に、ハイズン工場へのPRONES 導入は2011年1月にそれぞれ稼働。わずか11カ月という短期間で構築することに成功しました。
「2つのプロジェクトを1年以内に稼働させるという、非常に厳しいスケジュールをクリアできたことに本当に驚いています。ドンナイ工場のバージョンアップにおいて、AIT社もテスト、検証、運用立ちあげ等に一緒に携わることで、導入の手順やノウハウを経験できたことが大きかったですね。AIT社自身も技術をバージョンアップさせ、それをハイズン工場に活かすことができました。また、マスターメンテナンスなどドンナイ工場でできるだけ準備してからハイズン工場へ導入したこともプロジェクトが成功した大きな要因だと思います」と内山氏はプロジェクトの成功の要因を語るとともに、「ローカルの優れたパワーを活用することにより、コスト的にも大きなメリットがありました」とも。
今、課題となっているのが決算の早期化という。「実は会計機能は別のシステムが入っていて、そのため情報のやり取りがスムーズにいかない状況です。決算にかかる日数がどんどん短くなって、月末の1、2日で出さなければならず、リアルタイム会計が求められています。PRONES V20では、原価計算の機能やトレーサビリティもオートマチックでできるなど新しい機能が付加されているとか。まだまだ基本的な機能しか使いこなせていませんが、富士通関西システムズさんのご提案もいただきながらさらに活用していきたいですね。そして、ベトナムでは富士通ベトナムさんと協業してもっとビジネスを発展させたいですね」

ABCD社の皆さん

ABCD社は三谷産業株式会社100%出資のグループ会社として2001年8月にベトナム・ホーチミン近郊のドンナイ省に設立されました。その後、2007年にハノイ近郊にハイズン工場を、2010年には金型製造部門を設置するなど、着実に事業規模を拡大。“世界No.1の品質をベトナムから!”をモットーに自動車部品メーカー向け樹脂製品の製造、精密樹脂成形品の製造およびユニット製品組立を行っています。
| 社名 | Aureole Business Components & Devices Inc.(ABCD社) |
|---|---|
| 設立 | 2001年(平成13年)8月16日 |
| 資本金 | 8,472千USドル |
| 代表者 | 代表取締役社長 三輪 修 |
| 従業員数 | 397名(2011年3月現在) |
| 本店・工場 | ベトナム社会主義共和国 ドンナイ省 |
| 工場 | ベトナム社会主義共和国 ハイズン省 |
| ホームページ | http://www.aureole.vn/abcd/japanese/index.html |
Aureole Information Technology Inc.(AIT社)“ベトナムで日本品質を!”をモットーに
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Fujitsu Vietnam Ltd.(FVL)![]() (左)JOC Sales Dept. 本プロジェクトを通じ、ABCD社様における生産体制強化のお役に立つこ
とができ、大変嬉しく思っております。
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以下より、PDF版の事例紹介をダウンロードできます。
PDF 事例紹介三谷産業株式会社様/Aureole Business Components & Devices Inc.様(3,129KB)
本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。