国際宇宙ステーション搭載型センサシュミレータおよび地上局システム「JEM/SMILES」
近年人類の活動による地球環境の破壊が深刻な問題となっています。特にオゾン層破壊、地球温暖化、およびこれらと結びついた気候変動の解明、将来予測が大きな課題となっています。これらの課題に、科学的に対処するためには、対流圏上部から成層圏の微量大気成分を地球規模で高精度に観測を行う必要があります。 富士通エフ・アイ・ピーでは、宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構) 、情報通信研究機構の共同ミッションである、宇宙からのサブミリ波帯による上部対流圏から成層圏の微量大気成分の観測技術実用化を目的とした、超伝導サブミリ波リム放射サウンダ(SMILES: Superconducting Submillimeter-Wave Limb Emission Sounder)のシミュレータおよび地上局システムの開発を進めています。
SMILESは、2009年に国際宇宙ステーション(ISS: International Space Station)日本実験モジュール(JEM: Japanese Experiment Module)曝露部へ搭載される予定です。
導入の背景

国際宇宙ステーション 提供;宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構)様
JEM/SMILESは、国際宇宙ステーションの日本実験棟曝露部において、世界に先駆けて開発した高感度センサを用い、サブミリ波で地球を観測します。JEM/SMILESによりオゾンを始めとし、ClO, BrO, HO2, H2O2, HOClなど短寿命なためにこれまでの測器では困難だった一連の分子の観測が可能となります。打ち上げは2009年を予定されており、測器の開発からアルゴリズム開発まで宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構) と情報通信研究機構の共同研究で進められています。
現在、ミッション成功に向け富士通エフ・アイ・ピー参画のもと、以下の2つを目的としてSMILESシミュレータを構築しています。
- 地上系処理のためにリトリーバル処理アルゴリズムを構築すること
- 打ち上げ前に解析的な誤差評価を行うこと
当社の提案
SMILESシミュレータおよび地上局において、設計から開発まで研究者と協議しながら進めています。主な開発方針は以下の通りです。
- センサ部のモデル化により観測データシミュレータ、シミュレーションデータのリトリーバル部を分離し、リトリーバル部分の拡張性を持たせる。
- 機種依存性を出来得る限り排除し、各種メーカーのUNIXマシン(Linux含む)にて動作可能とする。
- 地上局は無人運用を基本とする。
- 障害時の自動復旧を可能とする。
- ローコストマシンにより、実現可能とする。
システム概要

JEM/SMILES地上局概要

導入効果
シミュレータの導入により
- SMILESではどの様な観測が出来るのか?
- SMILES観測の高度決定精度はどのくらいか?
- SMILES観測で温度はリトリーバルできるのか?
- どの精度で決められるのか?
などが明らかにされ、装置の開発および今後の研究に役立っています。
お客様
| 機関名 | 情報通信研究機構 様 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都小金井市貫井北町4-2-1 |
| 事業内容 | 報通信分野における唯一の公的な研究機関として、 情報・通信・電波・光等の各分野にわたって、基礎から応用まで幅広い研究を行っています。 |
| ホームページ | http://salmon.nict.go.jp/ |
| 機関名 | 宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構)様 |
|---|---|
| 所在地 | 茨城県つくば市千現2-1-1(つくば宇宙センター) |
| 事業内容 | 日本の宇宙開発の中枢的実施機関として、平和の目的に限り、宇宙開発を進め、宇宙の開発および利用の促進に寄与することを目的として活動しています。 |
| ホームページ | http://www.jaxa.jp/ |
