富士通エフ・アイ・ピー

  1. ホーム >
  2. FIP IT Box  >
  3. FIP IT Box Vol.31 揺れる前に地震を知る!緊急地震速報システムがリスク回避の切り札に

FIP事業継続ソリューション
FIP IT Box Vol.31 揺れる前に地震を知る!緊急地震速報システムがリスク回避の切り札に

被害の抑制と事業継続に緊急地震速報が威力を発揮

近年、企業や団体では、起こりうる様々なリスクにどう対処していくか、そのリスクマネジメントへの対応が評価の対象となっています。とくに日本では、政治・経済の拠点が連なる太平洋側に地震発生のリスクが高く、地震発生を想定したリスクマネジメントの構築が急がれています。

気象庁は2006年8月より『緊急地震速報』の配信を開始しました。これは今までにない画期的な取り組みで、地震リスクを回避するための切り札として大きな注目を集めています。FIPではこの『緊急地震速報』を活用したシステムを新たに開発。地震の大きな横揺れが来る数秒から数十秒前に震源や震度をお知らせし、これによって被害を抑えるだけでなく、企業や団体におけるリスクマネジメントの構築を支援いたします。

迫り来る地震の脅威

【表1:30年以内に大規模地震が発生する確率(出典 独立行政法人 防災科学技術研究所)】

私たちが暮らす日本は、地理的、地形的、気象的諸条件から、地震、台風、豪雨、豪雪などの災害が発生しやすい特徴を持っています。さらに今日、地球温暖化の影響による自然災害の危険性増加も叫ばれるなど、私たちの身の回りの不安には限りがありません。

なかでも私たちの社会を脅かしているのが“地震”。独立行政法人の防災科学技術研究所が公表する「30年以内に大規模地震が発生する確率」は表1の通り。赤色の部分では、26%から100%の確率で大規模地震が発生することを示しています。このデータからもわかるように、震度6弱以上の地震発生は首都圏、東海、近畿、四国の沿岸エリアで、震度5弱以上の地震は日本のあらゆる場所で起こる可能性があります。


また、以前から大地震の可能性が指摘され続けてきたエリアとして、首都圏、東南海、南海、東海地域があります。仮に首都圏で大規模な地震が発生すれば、その被害は計り知れません。政治経済など国家の中枢機能がマヒし、被害額にいたってはGDPの約1/5に匹敵する112兆円にも及ぶことが予想されています。東南海地震や南海地震、東海地震は、連鎖的に同時発生する可能性が懸念され、こちらの被害額は80兆円規模になると予想されています。内閣府「中央防災会議」などでは、その発生確率などを含めた数字を表2のように公表しています。

【表2:予想される大規模地震(出典 地震調査委員会・中央防災会議)】

地震に対するリスク管理は、企業にとっていっそう重要な課題に

では、大規模地震が発生した際、企業はどのような被害を受けるのでしょうか。たとえば、製造業が2ヵ月間操業をストップした場合、2ヵ月間の売上がそのまま損害額となってしまいます。もちろん、社屋、工場、製造機器の損壊、それを修復するための費用、さらに商品価値を失った在庫品なども加わり、想像以上に大きな損害となります(表3)

【表3 : 事業停止に伴う損害】

またそれ以上に深刻な問題は、長期間の操業停止に追い込まれた場合、企業評価の低下が避けられないこと。さらに顧客離れなどを誘発することや、何よりも大切な従業員の生命が失われる危険さえあり、予想を超えたダメージを受けることになります。

過去の経験からも明らかなように、大規模地震は企業としてのサービスレベルを著しく低下させてしまいます。これを具体的に示したものが右頁の表4で、縦軸がサービスレベル、横軸が時間の経過を示しています。地震の発生で一気に低下したサービスレベルを、平常時のレベルに戻す前に、まず企業として最低限のレベルまで回復させる必要があります。これは「復旧レベル目標(RLO)」と呼ばれています。そしてこのRLOまでサービスレベルを復旧させるためにかかる時間の目標は、「復旧時間目標(RTO)」と呼ばれています。表の中のピンク色に塗られた部分が被災時の損害額となりますが、この面積が小さければ当然損害額も少なくなります。復旧レベル目標(RLO)を高く、復旧時間目標(RTO)を短くすれば、この面積を小さくすることができます。

一方、昨今その重要性が叫ばれている『事業継続』の視点からも、災害時のリスク管理は経営における重点課題と言えます。災害時に重要な業務を中断させないことや、万が一業務が停止しても、目標時間内に業務を再開させることを、企業のシステムとして構築することが求められます。また、経済産業省や内閣府が発表する『事業継続』取り組みのためのガイドラインでは、企業の事業継続を脅かす最大の脅威は地震であるとして、まず地震発生を想定した事業継続計画(BCP : Business Continuity Plan)の策定を推奨しています。

企業活動の停止が国内外に大きな影響を及ぼしかねない今日、従来の防災対策から一歩踏み出したリスクマネジメントの確立が求められています。とくに諸外国と比べて地震災害のリスクが高い日本では、地震発生時の人的・経済的被害を最小限に抑え、いかに迅速に通常業務を取り戻すかがカギとなります。リスク発生時の『事業継続』は、企業が企業自らを守るための戦略的経営課題であり、早期の確立が望まれているのです。

注目集める『緊急地震速報』

これまで述べてきた通り、地震発生と災害対策への関心が高まるなか、気象庁は昨年8月に『緊急地震速報』の配信サービスを開始しました。これは全国1,000ヵ所に張りめぐらされた地震計測網から常時データを収集し、地震の揺れが到達する前に、震度や到達時間を人々に知らせようという画期的なものです。

その仕組みは、地震の特性である大小2種類の揺れを利用したもの。P波(秒速6~8km)と呼ばれる初期微動をキャッチした時点で、震源や地震の規模(マグニチュード)を直ちに推定し、その後に遅れて訪れる主要動S波(秒速3.5~4.5km)の大きさや到達時刻を速報するという仕組みです。大きな横揺れが来る数秒から数十秒前に地震の発生を知らせ、これによって地震の被害を軽減することを大きな狙いとしています。

具体的には、列車やエレベータの緊急停止、工場の生産システムの停止、人々の危険回避、重要データのバックアップなどを可能とします。その結果、多くの人命を守ると同時に、地震発生時の経済的被害などを最小限に抑え、企業の復旧レベル目標(RLO)をより高く、復旧時間目標(RTO)をより短縮できるようにもなります(表5)。このように、『緊急地震速報』は企業の事業継続にも大いに役立つものと期待されています。

【表6:富士通FIPの事業継続ソリューション】

こうしたニーズにお応えするため、富士通FIPでは万全な安全対策が施された全国14ヵ所のデータセンタ設備と、先進のテクノロジーを結集し、トータルな事業継続ソリューションを商品化(表6)。そのなかより今回は、インシデントコマンドソリューションのひとつとして、『緊急地震速報システム』をご紹介します。

製品紹介

揺れる前に知らせる緊急地震速報システム「AlertStation EQ」

FIPの緊急地震速報システム「AlertStation EQ 」 は、気象庁から配信される『緊急地震速報』を受信し、 地震の大きな揺れが来る数秒から数十秒前に、今から 地震が来ることをお知らせするシステムです。

気象庁より配信されたデータを受信し、予測表示シス テムでリアルタイムに震源情報、地震の到達時間を画 面表示し、各PCに危険告知のポップアップを行います。

たとえば東海地震を想定した場合、東京では約40秒 の余裕時間が生まれます。したがって、その間にオフィス や工場にいる従業員への告知をはじめ、エレベータやプ ラントの自動停止などを行うことができるようになります。

製品特長

  • 予測表示クライアント
    グラフィカルな見やすい表示で、リアルタイムに予測震度、地震波到達予測時間をお知らせ(画面表示と音声)。震源地や最大50箇所の震度、到達時間も表示可能です。
  • ポップアップ危険告知クライアント
    企業等の通常業務で利用しているPCに即時に危険告知を行います。
  • 豊富な機能
    P C保護機能(ファイル自動保存など)や防災訓練機能、メールお知らせ機能など多数の機能を搭載。
  • 外部機器との連携
    接点信号出力機能で館内放送設備やエレベータなどと連携 し、より効果的に人的・物的被害を軽減。様々なシステム拡 張が可能です。

【ポップアップ危険告知システム】