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Fujitsu

Japan

PLEMIA M3 BOM 導入事例


株式会社JVCケンウッド 様

合併に際して技術部品表システムを「PLEMIA M3」へ統合、柔軟な生産体制を確立するとともにシステム運用コストを50%削減

株式会社JVCケンウッド様株式会社JVCケンウッド様

株式会社JVCケンウッド様は、2008年10月に日本ビクター株式会社と株式会社ケンウッドが経営統合して発足しました。その後、2011年10月の合併にあたり、ものづくりの基本となる「部品表」の統合を検討。富士通株式会社が提案した「FUJITSU Manufacturing Industry Solution PLEMIA M3(プレミア エムスリー)」を採用し、全社統一の「技術部品表システム」を構築。パッケージの標準機能をベースとし、追加開発を抑える方針を徹底することで、スケジュール厳守での本稼働を実現。「技術部品表システム」統合の結果、業務が均一化され、品質の高い製品を効率的に生産できる体制が整い、さらに、2016年までには、運用コストが2011年比で50%まで削減される見込みです。

[ 2014年06月インタビュー ]

曵地 一彦 様
株式会社JVCケンウッド
連結バリューチェーン
革新タスクフォース
推進統括
曵地 一彦 様
佐藤 和彦 様
株式会社JVCケンウッド
光学& オーディオセグメント
イメージングBU
プロフェッショナル生産技術部
シニアエンジニア
佐藤 和彦 様
東條 文彦 様
株式会社JVCケンウッド
コミュニケーションズBU
プロダクトマネジメント部
技術法規グループ
参事
東條 文彦 様
渡川 希代子 様
株式会社JVCケンウッド
IT 部 システムグループ
渡川 希代子 様

映像、音響、無線、音楽・映像ソフトを軸に
新たな価値領域の創出

「JVC」「KENWOOD」などのAVブランドで知られるJVCケンウッド様は、2008年10月に日本ビクターとケンウッドが経営統合し、発足しました(発足当時の社名は「JVC・ケンウッド・ホールディングス株式会社」)。

現在は、映像技術、音響技術、無線技術、音楽・映像ソフトの強みを生かすため「カーエレクトロニクス」「プロフェッショナルシステム」「光学&オーディオ」「ソフト&エンターテインメント」の4つの事業セグメントを設定し、新たな価値領域の拡大に取り組んでいます。

グループのシナジーを発揮するため
技術部品表システムの統合を検討

2011年10月の合併にあたり、JVCケンウッド様はものづくりの基本である「技術部品表システム(以下、PDM)」の統合を検討しました。その目的は、部品調達コストの削減と生産性の向上にあります。連結バリューチェーン革新タスクフォース推進統括の曵地 一彦 様は「各社で業務プロセス、部品番号、商品コードなどが異なると、生産体制が非常に非効率になります。グループのシナジーを発揮するためには、PDMの統合が必要でした」とご説明くださいました。

パッケージ製品「PLEMIA M3」を採用し
個々で運用していたPDMを一本化

JVCケンウッド様では、経営統合の前から旧ケンウッド側、旧日本ビクター側それぞれで、PDMのリプレースを進めていました。そこで、今回の統合にあたり、要件定義が先行していた旧ケンウッドのPDMに片寄せする形で再構築することに決定しました。そして、旧ケンウッドのプロジェクトで開発を支援していた富士通株式会社をパートナーに指名し、富士通の「PLEMIA M3」を採用しました。

富士通株式会社選定の理由を曵地様は「経済性と将来性に期待しました。要件定義が先行していた『PLEMIAM3』を採用することで、低コストかつ短期間での開発が実現します。さらに、パッケージならではの多彩な機能を、将来的に活用できることもポイントになりました」とお話しくださいました。

「推進事務局」が現場の意見を吸収し
「既定義」を維持した導入を実現

今回のシステム構築は、ハードウェアの保守期限が迫っていたため、スケジュール厳守が求められました。システム開発担当でIT部 システムグループの渡川 希代子 様は「まずは、両者で必要なPDMの基本機能を実現することを優先し、個々で必要な機能は第2フェーズ以降で対応する方針を徹底しました」とご説明くださいました。プロジェクトを円滑に進めるために「旧日本ビクター側」「旧ケンウッド側」の業務部門担当者とIT部門からなる「推進事務局」を設置し、三者間で意思疎通を図りながら進めたことが、短期間での稼働に結びついています。

旧日本ビクター側の業務担当で、光学&オーディオセグメント イメージングBU プロフェッショナル生産技術部でシニアエンジニアの佐藤 和彦 様は「既存の要件定義を分析しながら、できる限り運用でカバーするように現場を説得し、生産連携など必要な機能に絞って追加しました」と振り返られます。

旧ケンウッド側の業務担当で、コミュニケーションズBU プロダクトマネジメント部 技術法規グループで参事の東條 文彦 様は「期限までに稼働させるという強い意志のもとで現場が結束したことが成功要因です。スケジュールを厳守するために、マニュアルを部門内で作成したり、システム上の課題を先行して解消しながら、後工程での負担を軽減する努力を重ねました」とおっしゃっています。

パッケージで実現できない機能については、カスタマイズでなくアドオンで追加。旧日本ビクターで行っていた設計ドキュメントの電子管理機能を、新システムにも取り入れています。

富士通株式会社とのコミュニケーションについて渡川様は「旧ケンウッドのシステム更新時から長年かけて会話を重ねてきたため、SEとスムーズにやり取りができました。新サーバへの移行に関しても、当社のインフラ構築部隊と協力しながら、予算内での最適な提案をいただきました」と評価のお言葉をいただきました。

流動的な生産要素に対応できる
柔軟性の高い生産環境を実現

新PDMは、旧ケンウッドが2013年9月、旧日本ビクターが2014年1月に切り替わり、順調に稼働を続けています。佐藤様は「システムのレスポンスが上がり、操作性も向上しました」と感想を述べられているほか、東條様も「設計ドキュメントの電子化により、情報共有が容易になりました」とおっしゃっています。

JVCケンウッド様にとって最大の効果は、全部品マスタ情報が統合されたことにあります。曵地様は「製品カテゴリー変更や、生産拠点の再配置といった流動的な要素にも柔軟に対応できる環境が実現したメリットは大きい」と強調されています。

運用コストの削減効果も初年度から現れており、2016年には2011年比で約50%減が実現する見込みです。

今後は、現場がより使いやすくなるようにPDMの機能を強化していくほか、現在個別に運用されている生産管理システムも一本化し、周辺で稼働している電気CAD、機構CADとの連携を強化しながら生産効率の向上を目指しています。曵地様は「3D CADのデータを活用しながら、バーチャルシミュレーションの実現を検討していきたいと思います」と構想をお話しくださいました。

富士通株式会社はこれからも、設計・生産を効率化するシステムの提案を通して、JVCケンウッド様が目指す「ものづくり」の革新を支えてまいります。

開発を進めている「革新的先進運転システム」開発を進めている「革新的先進運転システム」 カーエレクトロニクス機器カーエレクトロニクス機器
プロフェッショナルシステム機器プロフェッショナルシステム機器 光学&オーディオ機器光学&オーディオ機器

株式会社JVCケンウッド様 概要

設立: 2008年10月1日
所在地: 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3-12
代表者: 代表取締役会長 兼 CEO 河原 春郎 様
代表取締役社長 兼 COO 辻孝夫 様
URL: http://www.jvckenwood.co.jp/
事業内容: カーエレクトロニクス事業、プロフェッショナルシステム事業、光学&オーディオ事業、ソフト&エンターテインメント事業ならびに事業会社の事業活動の管理