SPINACH FARM to TABLES
ホウレン草畑と食卓をつなげるための「見せる化デザイン」
実験プロジェクトの背景

食に関する問題・事件が続発し、食品の安全性や食品表示に対する社会的な関心が高まるなか、農地は貴重な地球環境資源の1つだと考えています。「生産」→「物流」→「小売」→「食」→「体」をつなげ、食する人々の笑顔とニーズを再び、生産者に伝える循環する仕組みをデザインすることで、地球上の農地を有効に活用し、安全・安心な食を人々に届けることが今回の実験に参加したデザイナーの願いでした。
その第一段階として、食の起点であるタイ・チェンマイのホウレン草畑と、終点である輸入元である東京大学農学部生協の食卓を結び付け、現場の様々な情報を「見える化」し、食卓にいる生活者に「見せる化」を届けることで、食に対する利用者の意識がどのように変化するかを追跡調査したのが、今回の実験の背景なのです。
実験プロジェクトの概要
実験の目的
生活者の食の安全安心へのニーズに応えるために、東京大学の農地情報モニタリングシステムと、富士通のデザインテクノロジーを組み合わせた新しい情報サービスを提供し、生活者の意識変化の様子を測定すること。

実験の環境

東京大学農学部食堂に情報表示装置を設置し、ホウレン草の輸入先である、タイ・チェンマイの農場の様々な情報をリアルタイムに伝えるシステムを構築。安全・安心を食堂利用者に伝えるために、ホウレン草の食のトレーサビリティを「安全」という科学的根拠に基づいたデータに加え、「安心」という感性尺度を付加した情報コンテンツを「土」「人」「絆」「育」「献」「食」をテーマに情報のインターフェースをデザイン。食事をしながらこれらのコンテンツに利用者が自由に閲覧できる環境を提供しました。
実験で使用した情報コンテンツ事例
下の画像はクリックで拡大します。

実験の結果




開拓された成果
成果1
生産者と消費者の新たなコミュニティの創出と、利用者の意識の変革
成果2
利用者の意識変革が創出する行動の変革(生協食堂のホウレン草出荷実績:前年度比23%向上)
成果3
利用者の意識改革をもたらす、新しい可視化ICTサービスの有用性
社会にもたらすと期待される効果
効果1
様々な社会問題(食・環境問題などへの応用)に対する、社会貢献とブランド価値向上
効果2
新たなコミュニティ文化や場の創出、食育や外食産業における、新たなビジネスモデル構築への展開
効果3
研究教育機関、生活協同組合との新たなコラボレーションモデルの創出
実験の体制
主催
東京大学 大学院情報環境学環/大学院農学生命科学研究科 溝口研究室
生活協同組合連合会大学生活協同組合東京事業連合
富士通デザイン株式会社
協力
アジア工科大学院
SWIFT CO.,LTD
株式会社イーラボ・エクスペリエンス
株式会社GKテック
東京大学消費生活協同組合
