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富士通デザイン株式会社

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加藤 沙織

現場で問題点に目を向ければ、自ずと答えが見えてくるはず

――デザイナーを目指したきっかけは?

加藤さんの写真

父がネットワークエンジニアで、兄がシステムエンジニア。子どもの頃からパソコンに囲まれた生活でした。だから漠然と、自分もコンピュータ系のエンジニアになるのかなと思っていたのですが、大学で認知心理学や情報デザイン、ヒューマンインターフェースなどを学んだのがきっかけでGUI(Graphical User Interface)に興味を持ち、デザイナーの道に進みました。小学生の頃の夢は画家になることだったので、こういう世界が好きだったというのもあります。

――今までで、印象に残っている仕事は何ですか?

強く印象に残っているのは、図書館システムのUI(User Interface)を手がけた案件です。画面をデザインするにあたっては、既存のシステムを使っている小学校に行き、実際に使っている様子を見せていただいて、問題点をピックアップしていきました。その小学校では、図書係の生徒さんが本の貸し出しを担当する制度になっていて、本のバーコードをリーダーにかざして「ピッ」とやっていました。でも、バーコードにばかり目が向いてしまい、子どもたちが画面のエラー表示に気づかないという問題点に気づきました。

小学生って、そっちに気を取られると、肝心の画面を見ないんですね。それなら確認音を入れて、音で注意を促すようにすればいいのではないかと考え、UIに音を組み込みました。現場を見ることができたからこその提案で、自分のなかでも上手くいったと満足している仕事です。一番いいストーリーは、現場を見て、現場からリアルな問題点を見つけて、それを解決するという流れです。

複雑でわかりにくいものを、デザインでわかりやすくするのも富士通の役目

――この図書館システムで『キッズデザイン賞』を取られたんですよね。

小学校に訪問してシステムの利用状況をインタビューしている時の様子

小学校に訪問してシステムの利用状況をインタビューしている時の様子

小学生の実際の行動を見て、問題点を見つけることができたから上手くいったんだと思います。私は、困っている人を助けたいという気持ちが強いのですが、システムに関してもわかりにくくて困っている人って、すごく多いと思うんです。その困っている部分をなんとかしたいという気持ちが大きくて…。
複雑でわかりにくいものを、わかりやすくしていくのがデザインのミッションだし、社会インフラを広く手がける富士通の役目だと感じます。


――では反対に、仕事で難しさを感じるところはありますか?

今は、富士通のミドルウェアやクラウド、医療システムなどの、新しいサービスやソフトのUIに取り組んでいるのですが、ユーザーがどんな人で、どんな課題を抱えているのか見えにくい場合が、特に難しいと感じます。そこで、その難しさをクリアするために、ツイッターやフェイスブックを活用して、ユーザーの声を拾うことができないかなど、いろいろと思いをめぐらせています。また、デザインに入る前段階として、開発者と一緒にユーザーのペルソナやシナリオを設定するのですが、なかなか想像がつかないことがあります。そのサービスやソフトを世に出すきっかけとなった根幹のニーズがあるはずなのに、そのニーズを具体化するところが難しいんです。しかし、簡単ではないからこそ取り組みがいもあるし、そういう仕事ができるのも富士通ならではだと思います。