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導入事例
米国 Staples(ステイプルズ)様

ビジネスに不可欠なITのライフサイクルを見直し
経営を効率化

[2004年2月17日 掲載]

目次・要約

【導入の背景】 オフィス・スーパーストア業界では、競合会社の登場で競争が激化
さまざまな販売方法や取り扱い商品の増加するなかで、ITの効果的な活用で低価格化とサービス向上が求められていた。
【導入の経緯】 きびしい競争を勝ち抜くために、ITパートナーの協力が不可欠に
IT機器のコスト削減とサービス向上の課題を解決するため、グローバルなビジネスに対応できるITソリューション・プロバイダーが必要となる。
【ソリューションの概要】 富士通は、ITのライフサイクル全体をサポート
さまざまな事業分野に具体的な数値目標を設定。IT機器の調達、導入から設置、メンテナンス、機種入替え、機器の廃棄までサポート。
【ソリューションの成果】 コスト削減だけでなく、富士通はさまざまなメリットを提供
IT部門と店舗管理に利益をもたらしただけでなく、ITソリューションによるビジネス戦略構築にも効果を発揮、売上、生産性向上を実現。
【今後の展開】 「コストが見える」契約で、ヨーロッパへもビジネスを拡大
さらに目標値を高く設定することでサービス範囲を拡大しコスト削減を継続。成功した実績をふまえて、さらなるグローバル展開を狙う。

文具やコピー用紙などのオフィス用品を低価格で提供するビジネスは、国内だけでなく海外でもたいへん好評を博しています。北米を中心にビジネスを展開するStaples様は、アメリカでトップクラスの売上高をもつ、オフィス・スーパーストアのリーディング・カンパニーです。

現在、米国のオフィス・スーパーストア業界ではきびしい競争が展開され、そこで勝ち残るためには、商品の低価格化とサービスの向上が不可欠となっています。これを実現するために、最新のITをいかに活用して経営の効率化をはかるかが、たいへん重要なポイントです。

1986年、POSシステム(注1)の導入からはじまったStaples様と富士通とのパートナーシップは、現在、世界中で7,000台ものPOSシステムが稼働するまでに成長。こうしたなか両社は、1999年から2003年までの期間、IT製品のトータルな運用・保守により経営の効率化をはかる「サービス品質保証契約(SLA : Service Level Agreement)」を結びました。
この契約は密接なパートナーシップのもと、業務のさまざまな分野で具体的な数値目標を設定し、その達成を目指すものです。富士通は新機種の入れ替えや、システムのアップグレードなど、ビジネスに不可欠なIT機器のライフサイクル全体をサポートすることで、Staples様のコスト削減と業績の向上に貢献し、契約を3年間延長しています。

導入の背景

オフィス・スーパーストア業界では、競合会社の登場で競争が激化

スコット・フロエック
CIO(最高情報責任者)

Staples様は1986年5月、マサチューセッツ州ボストン近郊のブライトンにオフィス・スーパーストアの記念すべき第1号店をオープンしました。同社は、それまで事務用品は大量購入する大企業だけが安く購入できる、という業界の常識をくつがえし、中小企業などのお客様へも同様に低価格で提供することを目指してスタート。現在、一般消費者やSOHO(注2)、さらにはフォーチュン誌によるランキング上位500位に入る大企業まで、さまざまな業種で数多くの顧客をもつ、売上げ高116億米ドルの企業に成長しています(2002年度実績)。業務内容は事務用品のほかにも、ビジネス・サービス、家具備品、技術サービスなどに広がり、その活動範囲もアメリカ、カナダだけでなく、イギリス、ドイツ、ベルギーなどのヨーロッパ地域へ拡大。販売方法も店頭販売のほか、電話注文やインターネット注文による販売を展開しています。

米国のオフィス・スーパーストア業界ではきびしい競争がつづけられ、商品の低価格化とサービスの向上が、その競争を勝ち抜くための決め手になっています。そのためには、ITの効果的な活用による経営の効率化が急務とされ、このような状況のなか、Staples様にパートナーとして富士通が選ばれました。

導入の経緯

きびしい競争を勝ち抜くために、ITパートナーの協力が不可欠に

Staples様と富士通とのパートナーシップは、1986年、Staples第1号店に、富士通製のPOSシステムの納入からはじまりました。しかしこのときは、まだ製品の提供にすぎませんでした。ビジネスでの競争がきびしくなり、IT機器のコスト削減とサービスの向上という難しい問題が浮上したとき、ITパートナーとして選ばれたのが、富士通でした。グローバルなビジネスに対応でき、さまざまな技術やサービスをワンストップで、トータルに提供できるITソリューション・プロバイダーであることが選択の理由で、1999年末、富士通と「サービス品質保証契約(SLA : Service Level Agreement)」が結ばれました。

Staples様のCIO(最高情報責任者)、フロエック氏は、「各店舗のIT設備のコスト削減とサービス向上の両立という難題を解決することが、この契約に課せられた使命でした。その結果は、ITベンダーである富士通とひとつのチームになって、ITのライフサイクル全体を見直すことで、素晴らしい成果が得られることを実証しました。この契約では、営業成績が伸びただけでなく、投資収益も目に見えて高まっています」と語っています。

ソリューションの概要

富士通は、ITのライフサイクル全体をサポート

TeamPoS 2000

この「サービス品質保証契約(SLA)」は、IT機器のコストを削減しながら業績を高めることを目指した、両社ともにメリットがある画期的なものです。全米での800以上の店舗と、カナダの約150店舗を対象に、両社は密接なパートナーシップのもと、さまざまな事業分野に具体的な数値目標を設定しました。例えば、電話でのお問い合わせに対する平均応答時間や、修理センターでの修理所要期間の順守、装置1台あたりの平均コスト、POSシステムのメンテナンス・コストなどです。

富士通はSLA契約のもと、さまざまなベンダーからの一括した製品調達をはじめ、導入、保管、在庫管理や履歴管理、インテグレーション、設置、出荷、メンテナンス、修理、システムサポートサービスをトータルに提供。さらに、新店舗オープンの際の設備導入や、新機種への入れ替え、使用済み機器の環境に配慮した廃棄にいたるまで、ビジネスの状況や変化に応じて、IT機器のライフサイクル全体をサポートしています。

ソリューションの成果

コスト削減だけでなく、富士通はさまざまなメリットを提供

[グラフ1] 機器と店舗数の増加とメンテナンス費用の減少

1台あたりの平均メンテナンス費用が60%減少


[グラフ2] 費用の伸びを上回るIT機器の処理能力の伸び

機器の処理能力の上昇の方が費用の上昇率よりも速い

Staples様と富士通との「サービス品質保証契約(SLA)」は、契約を結んだ1999年から2003年までに、以下のようなめざましい成果を上げています。

  • 1店舗あたりのPOSシステムの台数は、年率約20%増加し、店舗数も年率約15%増加したのに対し、1台あたりのPOSシステムの年間メンテナンス費用は約60%削減。
  • 2003年、富士通は3段階のサービスを提供し、数値目標の平均94%以上を達成。
  • カナダでの店舗のPOSシステム数は7%以上増加したのに対し、メンテナンス料は合計11%削減。
  • 顧客満足度(Staples様の店舗スタッフや経営陣の評価による)は10点満点で8.64点と、従来にない高得点を獲得。

SLA契約は、Staples様にとってIT部門と店舗管理に利益をもたらしただけでなく、ITソリューションによるビジネス戦略構築にも力を発揮しています。たとえば、製品データや在庫データが「どこでも目に見える」ものになり、営業スタッフは、各店舗に置かれたどの端末からでも情報を管理できるようになりました。こうして、お客様の対応により時間をかけることができ、売上げの向上につなげています。

また、システムが長時間稼働できるようになり、営業スタッフの生産性も向上。Staples様のIT機器のサービスは富士通が一括して行うため、新しいビジネス・チャンスや課題にあわせたITシステムの大規模な変更も短期間で可能になりました。

今後の展望

「コストが見える」契約で、ヨーロッパへもビジネスを拡大

SLA契約でのきびしい数値目標を達成し、各店舗で使用するIT機器のコスト削減に成功した実績をふまえ、Staples様と富士通は2003年6月、契約の内容をさらに拡充し、3年間の延長に合意しました。そのとき富士通は、契約料は実費に両社が納得できる利益を加えた金額とする、今までに例のない内容を提案。このように「コストが見える」契約としたことで、両社ともに、コスト削減へ力を注ぐことができます。

CIOのフロエック氏は、「新しい契約では、目標値をさらに高く設定して、コスト削減に関わるサービスの範囲を広げました」と語り、「富士通は、さまざまなサービスの、実際の費用を明確にして、そのコスト削減に努めています。サービスの内容によっては3年間の契約期間中に20%近くの削減が保証されています」とも語りました。

この新しい契約で富士通のサービス対象は、アメリカの約1,150店舗、カナダの約200店舗のほか、イギリス、ドイツ、ベルギーなど、ヨーロッパの店舗にも及びました。富士通は、今後のグローバルなビジネス展開のパートナーとして、さらに期待されています。

【企業概要】

Staples, Inc. (ステイプルズ社)

  • 所在地: 500 Staples Drive, Framingham, MA 01702, U.S.A.
  • 従業員数: 42,000名
  • 事業内容: オフィス用品、オフィス家具、ビジネス機器の小売り、およびビジネス・サービスの提供
  • ホームページ: Staplesホームページ

【お問い合わせ】

用語解説

注1: POS(Point Of Sales)システム
店舗のレジで、商品を販売したときに情報を記録し、集計結果を在庫管理やマーケティング材料として活用するシステム。
注2: SOHO
「Small Office Home Office」の略語で、パソコンやネットワークを使い、小規模のオフィスや自宅などで仕事を請け負う就業形態のこと。

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。