導入事例
姫路市役所(すまいるステーション駅前市役所)様
元日を除く364日開業の駅前市役所で
市民にやさしいIT社会を実現
[2003年9月11日 掲載]

IT基本法(高度情報通信ネットワーク社会形成基本法)が施行されてから2年半、全国の県市町村で電子自治体づくりが活発に推し進められています。住民基本台帳の実施も追い風になって、各地でさまざまなe-communityが実現されつつあるようです。しかし、市民の実生活にはまだまだ縁遠い、と言う印象があることも否めません。
そんな中、駅前デパートの一角に市役所の出張所をオープンさせ、数十にものぼる市役所サービス業務を行って市民に好評を博しているのが兵庫県姫路市役所。世界文化遺産「姫路城」の城下町で、富士通が市民にやさしいIT社会実現に、一役買っています。
「すまいるステーション 駅前市役所」が職員の意識改革に繋がるワケ

島尾 善行氏
すまいるステーション所長
姫路市は兵庫県第2の人口を誇る瀬戸内海沿岸の中核都市。人口は現在48万人余ですが、目下、周辺市町村との合併による政令指定都市の実現をめざす伸び盛りの都市です。
今年4月、JR姫路駅前の山陽百貨店西館3階に「すまいるステーション 駅前市役所」がオープンしました。婦人服売り場を中心とした3階フロアの一角にあり、朝10時から夜の7時30分まで、住民票や印鑑登録などの発行はもとより、その他市民生活に関するさまざまな相談に訪れる市民で活況を呈しています。
「実は、3月までは姫路駅東口近くのビルにサービスセンターが開所されていました。広さもほとんど同じくらいで、駅周辺の市民はよくご存知でしたが、少し離れたところにお住まいの方には十分知られていませんでした。住民票等の交付件数は他の支所・出張所等に比べても多かったのですが、届書類は少なかったようです。こちらでは、JR・バスを利用しての周辺からのお年寄りや、買い物ついで、通勤途中に立ち寄られる方も多く、届書類の取扱件数もすごく増加しています。それとここに設置したもうひとつの理由は、市役所職員が、デパートの接客態度を身近で学ぶという効果も狙っているのです」とすまいるステーション所長の島尾善行氏は語ります。職員全員が男女を問わずエプロン姿、というのも市役所と言うお堅いイメージをすっかり払拭しています。IT自治体の実現は、業務の効率化や正確さという以上に、市民に優しい市役所に変身するための大きな一歩なのかもしれません。
昨年秋、駅前市役所計画が急浮上。設置まで半年弱のプロジェクト

川西 恭子氏
すまいるステーション課長補佐
市民にとってより利便性の高いサービスセンターを、と言う声は以前からありました。昨年暮れから今年の1月にほぼ概要が決定。全体像が決まってからオープンまで、わずか3ヵ月余りしかありません。「最初は駅前にあったサービスセンターの業務をベースにこれからの窓口として求められる機能や特色を考えることから始めたようですが、より以上にお客様にご利用いただくとの意見も出て、最終的にこのような形になったようです」(島尾所長)。「もともとあった出張所の機器とかオンラインをこちらに移転するというのは富士通さんにお任せでしたから、ほとんど心配していませんでしたね。でも、市民や市議会議員から土日、祝日に利用できる市役所が欲しいと言った声が以前からあり、駅前市役所では"364日稼働"と言う方針が決まってからは、正直言って大変でした」。立ち上げの当初から携わってきたスマイルステーション課長補佐の川西恭子氏は当時の苦労をこう述懐します。
富士通は、昭和50年代初めごろから姫路市役所様の電算システム、データベースシステムづくりを強力にサポートしてきた実績がありました。お客様の新しいプロジェクトのチャレンジに対しても、ノウハウをいかし積極的にご協力することができました。
富士通の誇るリモート監視システムで"364日稼働"をしっかりサポート
駅前市役所では、住民情報ネットワークシステム、住民基本台帳システム、福祉統合システム、図書館情報システム、住民票等自動交付システムなどの運用のために、住民票等発行自動交付機、住民票・印鑑証明書発行用の端末、市民開放用インターネット検索端末などが設置されています。
特別複雑な設備、システム構成ではありませんが、1年のうちの364日、すなわち正月の元日を除く毎日、朝10時から夜7時30分(祝日は夜7時まで)までオープンするためには、万全の監視システムが必要です。
市役所本庁にあるホストコンピュータと駅前市役所のサーバは専用回線で接続されています。平日は専門のSEが待機、監視しており、トラブルがあっても大きな問題はありません。しかし休日に何らかのトラブルが生じた際には、駅前市役所のスタッフには対処できないと言う問題がありました。そこで富士通が提案したのはリモート監視システムです。
本庁には、ホストコンピュータとしてグローバルサーバ「GS8500」2台を使用。内1台はバックアップとして万全の体制で運用しています。休日のシステム運用に対しては、FSAS(富士通サポートアンドサービス株式会社)の監視センターが24時間監視しています。
もしいずれかにトラブルが生じた場合、あるいは運用中に回線上での不具合が生じた時には、監視装置が自動的にFSASに通報。第一段階の作業としてFSASは、市役所情報政策課職員との緊急連絡網を用いてトラブルを解消し、迅速に復旧作業を行います。システムやモデム等のトラブルのうち監視センター内でリカバリーできるものについては遠隔操作で行います。第2段階として、各拠点の保守要員が市役所の情報政策課職員と連絡を取りあいながら緊急出動する、と言う体制が採られています。
ワンストップで複数の手続きが完了。市役所に行くより便利との市民の声

すまいるステーションでの市役所業務は実に多彩です。戸籍・住民票・印鑑登録・外国人登録原票記載事項証明・国民年金・国民健康保険・税証明等・介護保険受付・福祉関係受付・その他母子健康手帳の交付などのいわゆる市役所業務と、図書の予約・貸し出し・返却、市政情報コーナー、各種の行政相談など、市役所本庁で行う、生活に密着した届出や証明書の交付などの手続きが可能になっています。「なんと言っても、平日の時間延長や土日祝日に開所しているのが好評ですね。それと、住民票を取りに来たついでに同じ職員に健康保険や介護についても話を聞いてもらえるのを、皆さん喜んでくれます。その分スタッフは何でも対応できないといけない」と苦笑(川西課長補佐)。
「いかにワンストップとは言え、何でもできるわけではないのです。たとえば、延長の時間帯や土日には、戸籍謄本の発行はできません。そのような業務がいくつかあります。また、本庁の専門知識を持った職員が行っているような、詳細な内容の事務は無理です。もちろん、そこまでは、駅前市役所の業務範囲とはなっていませんが、話の流れで、『はい、ここまで』とはいかない場合もあります。平日には、本庁に連絡を取り、本庁職員の指導を受けながら窓口応対をしますが、土日や延長時間には、それができません。
それから、市民相談ですが、定期的に行政相談(月4回)、人権相談(月2回)、消費生活相談(月2回)を行っています。じっくりと相談員にお話を聞いてもらえると、お客様には好評ですよ。土日にも、その他いろんな相談を行いたいですね」(島尾所長)。
駅前市役所での証明書・届出利用件数は、3月まであった駅前サービスセンターの昨年同期の件数と比べて、証明書発行件数で25%、届出書件数で125%も増加しています。今後も、その便利さで、利用客の増加が見込まれます。
今後は、本庁の電気設備点検に伴う停電やホストコンピュータの更新、機器等の入れ替えに伴うシステム停止や、山陽百貨店の営業時間変更による業務時間の変更など、必ずしも364日完全オープンできないことをどうするかが課題です
チャレンジ精神をサポートする。それが「TRIOLE」の基本姿勢
平成14年に姫路市ではe-Japan実現に向けて「電子市役所基本設計」を提起。その基本システムには富士通が提案したものが採用され、それに基づいて市役所業務の電子化は着実に進み出しています。駅前市役所もその一環です。さらに今年中にはイントラネットの整備や、住基ネットの実施に向けて職員の認証システムも稼働する予定になっています。
IT社会は確実に実現しつつあります。自治体電子システムの構築に長年深く携わってきた実績と信頼をバネに、富士通は「自律」「仮想」「統合」というコア技術を活かして、業務の成長と拡大にあわせてシステムを連携し、常に時代にあった適切なシステムとして構築するお手伝いをしてまいります。
【企業概要】
姫路市役所
- 市長: 石見 利勝
- 所在地: 〒670-8501 姫路市安田4丁目1番地
- Tel: 0792-21-2111(代表)
- Fax: 0792-21-2076(広報課)
- ホームページ: 姫路市役所ホームページ
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