導入事例
カネボウ株式会社様
PDAを利用したナレッジ共有で売上アップを実現
富士通はコンサルティングから運用までワンストップでサポート
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[2003年7月8日 掲載]

数百数千人におよぶ販売員への教育に課題を抱えている企業は多い。適切な教育をしたい、即戦力として育てたい、販売ノウハウを共有したい、そして売上アップに結びつけたい・・・・。
このような悩みを抱えていたカネボウ株式会社様は「BCナレッジシステム」を構築。
全国7000人の販売員にPDAを配付し、動画も交え、商品情報や販促手法を配信することにした。
販売員教育のさまざまな課題を解決し、同社では期待通りの売上アップを実現。富士通は、このシステムをIT基盤TRIOLEに基づいて構築し、コンサルティングからアウトソーシングによる運用までワンストップでサポートしている。
BC(ビューティカウンセラー)の販売教育の課題

化粧品、トイレタリー、薬品、繊維などを生産する大手メーカー カネボウ様。特に、化粧品事業は売上高5,288億円のうち2,129億円を占める主力事業である(2002年3月期)。その販売のほとんどは、全国に散らばる7000人ものBC(ビューティーカウンセラー)と呼ばれる販売員にかかっており、BCの能力アップがカネボウ様の売上を左右しているともいえる。化粧品販売に必要なスキルとして、商品の特徴や効能などの説明ができることはもちろん、お客様に応じて対応できることが重要であり、BCへの製品情報や販売テクニックの教育は販売促進には不可欠であった。
BCの多くは自宅から直接店舗へ出勤し、業務終了後はそのまま帰宅してしまう。月に1回の集合教育を受けるほかは、各支社のエリアマネージャーが店舗まで出向いて、販売教育や連絡にあたっていた。しかし、これでは情報の提供速度も遅く、全社的な情報共有をタイムリーに図ることが難しかった。もっと効率的に情報を伝達し、BCの能力を底上げすることはできないのか。販売員教育は同社の重要な企業課題となっていた。
システム開発はコンサルティングから
このような課題を抱えているのは、カネボウ様だけではないだろう。大人数の販売員を抱えている企業が共通して持っているものだ。そして、多くの試行錯誤を繰り返してきている。
解決の糸口は、トップ同士による「社員教育にもっとコンピュータを活用するために一緒に取り組んで行きましょう」という会話から生まれた。システム構築にあたっては、いきなりハードウェアやパッケージの選定に入らず、コンサルティングにじっくり時間をかけた。「BC店頭活動のレベルアップと売上拡大を図る」という目標を明確にし、それを実現するためにどうするかを徹底的に検討。カネボウ様からはトップやBC関連部門から次々と要望が挙がり、技術・コスト・運用面から実現性を検討した。その結果、「理解しやすい」、「持ち歩きやすい」、「操作性がよい」、「スピーディー」という4つの要件が上げられた。

構築ステップ
コンサルティングから始まり、システムサイクルをトータルにマネジメント。
そして、またコンサルティングに入り、スパイラルに進化していく。
Pocket LOOXをベースにしたPDAを採用

Pocket LOOXでの
動画の再生
「理解しやすい」という要求を満たすために、コンテンツに音声や動画を取り入れることになった。TVで流れている商品のコマーシャルを知っておくことや、化粧の手順を動画で確認することも必要である。
「持ち歩きやすい」という要求に応えるためには、ノートパソコンではなく、携帯電話やPDAを使う必要があった。
携帯電話は操作性が良いうえ、第三世代の携帯電話であれば動画も扱いやすくなっているが、従量課金のため、膨大なランニングコストがかかる。
「操作しやすい」という要求についてもPDAが有利であった。携帯電話の場合には、操作できるボタンが限られるため、どうしてもメニューの階層が深くなってしまう。PDAにサーバ側で用意したメニューを表示させれば画面のワンタッチでできることが携帯電話だと何回もメニューを選択しなければならない。また、携帯電話の画面が大きくなったと言っても、モデルの顔を大写しにして化粧の過程を動画で見るといった場合には、やはりPDAの方に軍配が上がった。
結論として、持ち歩きやすく操作しやすいモバイル端末として、富士通のPocket LOOXをベースにしたPDAを採用することにした。
また、ランニングコストが課題となっていた回線は、PHS網を利用したMVNO(仮想移動通信事業者)サービスである富士通の「mobile+」を採用。これなら、一定の保証された帯域を使い放題で使用でき、ランニングコストを安価に押さえることができる。
もう一つ、「スピーディー」という要求に対しては、動画のような大きなデータをスピーディーに配信するにはどうするかが課題となった。mobile+を利用し一定帯域を確保しているとはいえ、7000名の利用者に一度に配信することは難しい。そこで、コンテンツ配信は夜間に自動配信することにした。といっても利用者であるBCは何も操作する必要はない。その時刻になると自動的にPDAの電源がONになり、サーバへアクセスし、コンテンツをダウンロード、そして電源をOFFにするところまで完全に自動化されているのである。
わかりやすいコンテンツが好評

使いやすさが好評のモバイル端末
カネボウ様ではこれに「BIT(Beautycounselor Information Tool)」と名付けている
BCに送信されるコンテンツは、「あなたへ」「旬の話題」「ノウハウ」の3つのメニューで構成されている。これらに、本部からのメッセージ、季節の情報、TVコマーシャル、宣伝情報、成功事例、メイクアップテクニック、売り方のポイントなどが、動画を交えたわかりやすいコンテンツで提供されている。マニュアルを配付することなく、全員がすぐに操作を習得することができ、わかりやすいと好評である。
BCは通勤途中の電車の中や仕事の合間、休憩時間などに電源を入れ、情報をチェックする。これらの情報が、BCそれぞれに異なるのもコンテンツ上の特長である。BCの属性、例えば勤務先の業態、地域、販売キャリアなどによって、送信される情報が異なるのだ。また、カネボウ様はコンテンツを作成する部隊を新設し、鮮度が高く有益なコンテンツを作成している。
このようなきめ細かさもあり、新システムは高い評価を得ている。実際に、各種コンテンツをもとに店頭ディスプレイなどを改善することにより来店して頂けるお客様が増加。お客様が来店されたときに鮮度のよい情報を提供することで商品購入へ結びついている。
今春にはメールや掲示板などの双方向コミュニケーション機能も追加する予定だ。
システムのライフサイクルをトータルに支援
今回のシステムの共同開発にあたっては、企画、導入、構築からアウトソーシングによる運用まで、富士通のコンサルティング力、ソリューション提供力、システムインテグレーション力をフルに活用し、IT基盤TRIOLEの上で業務に最適なシステムの構築を行った。端末やサーバはもちろん、通信回線も富士通製だ。システムの構築にはInterstageが使用されており、運用管理にはSystemwalkerを採用。サーバは富士通データセンターにおいて運用している。すべて富士通で統一したということもあり、システム構築に4ヵ月、全国展開には3週間、計5ヵ月という短期間でスタートさせることができた。
システムが稼動しても、コンサルティングが終わるわけではない。企業戦略に沿って、システムを見直し、スパイラルに進化させていく。富士通は、システムのライフサイクルに沿ってトータルなマネジメントを提供していくのである。
富士通では、このカネボウ様の実績を元に、営業担当者向けナレッジマネジメントを実現する「モバイルナレッジfor youコンサルティング」を提供している。これは、モバイル機器(PDA、携帯電話、ノートパソコンなど)を活用して、販売員と営業戦略策定部門とのコミュニケーションを強化し、営業担当者のノウハウや販売データの分析結果等ナレッジの有効活用を実現するコンサルティングサービスである。さらに、本サービスによって提示した解決策を、システムの開発、構築、運用に至るまで一貫して提供することで、お客様のビジネスをワンストップで支援できる。これは、小売に限らず、卸、保険、製造、旅行業、介護、福祉、教育などにおける営業力強化の最適なソリューションとなるだろう。
【企業概要】
カネボウ株式会社
- 所在地: 東京都港区海岸3丁目20番20号(カネボウビル)
- 資本金: 313億円(1億円未満切り捨て)
- 代表者: 会長兼社長 帆足 隆氏
- 創立: 明治20年5月6日
- 従業員数: 2897名(2002年3月末現在)
- 売上高: 5,288億円 2002年3月期連結ベース
- 事業内容: 化粧品・トイレタリー製品、薬品、ファッション製品、人工皮革などの製造・販売など
- ホームページ: カネボウ株式会社ホームページ
【お問い合わせ】
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