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導入事例
ユーシーカード株式会社様

戦略的コールセンターの実現に向けて性能、信頼性、機能を強化
富士通はCRM(注1)ソリューションをトータルに提供

[2003年3月28日 掲載]

カード会社にとって、お客様との唯一の接点となるコールセンター。企業の顔になるとともに、さまざまな顧客情報が集まるところでもある。ユーシーカード様は、このコールセンターの機能を拡充し、より戦略的な位置づけにしようとしている。都内3ヵ所に分散していたコールセンターの統合を機会に、CTIシステムの性能と信頼性を強化。さらに、アンケート機能を設けるなど、積極的な顧客情報の収集に努めている。

コールセンターの先進企業、ユーシーカード様

お台場本社のコールセンター

ユーシーカード様は、会員約1400万人、加盟店286万店を誇る、大手カード会社の1つである。「浜崎あゆみ全国ドームツアー記念カード」が爆発的なヒットになり、記憶している人も多いかもしれない。

同社はコールセンターのシステム化でも定評があり、コールセンターの効果的・効率的な構築と運用ノウハウを紹介する「コールセンター現地フォーラム」(2002年、社団法人日本オフィスオートメーション協会主催)で先進事例として取り上げられている。

このコールセンターのシステム化が初めて完成したのが2000年3月。その背景には拡大するオペレーター業務への支援があった。カードによる各種使用料の支払い、ポイント制の導入、加盟店による割引サービス、キャンペーン案内など、会員への情報サービスが増えるにつれ、問合せも急増する。これらへの迅速・的確な対応は、業務スキルや経験を持つオペレーターといえども、CTI(注2)システムなしには不可能となった。 最新のCTIシステムを導入し、通信コストを抑えるため、東京・大阪間をVoIP(注3)で接続。東京と大阪での待ち呼(注4)への応答を分散させ、「途中放棄呼(注5)」の削減に成功した。2000年当時、まだVoIPの導入と成功事例が珍しく、注目を集めた。

しかし、このときは構築スピードを優先させるため、基幹システムとの連携を図らなかった。この連携が実現したのは2001年6月のことである。代表電話の取次業務を行っていた交換台とコールセンターが統合することになり、この際にコールセンターCTIシステムを拡張し、基幹システムとの連携が実現した。

母体銀行の経営統合を背景に都内3ヵ所のコールセンターを集約

天井 茂
ユーシーカード株式会社
インフォメーションサービス部 調査役

2度目の拡張は2002年8月、そのきっかけとなったのはユーシーカード様の大株主である旧第一勧業銀行と旧富士銀行の経営統合だった。2002年4月1日みずほ銀行が誕生し、ユーシーカード様も、旧第一勧銀行の第一勧銀カードと、旧富士銀行の旧富士銀クレジットと統合することになった。

だが、コールセンターは旧第一勧銀カードが茅場町、旧富士銀クレジットが数寄屋橋、そしてユーシーカード様がお台場と、しばらくの間、分散して営業していた。

「後方業務が統合されないと、受電部門の統合は難しいと言われています。それは複数の対応方法を使い分けなければならないからです。しかし、あえて先陣をきって統合したのは、『お客様へのわかりやすさ』を最優先に考えたからです。」と、ユーシーカード株式会社 インフォメーションサービス部 調査役 天井 茂氏は、2度目の拡張の経緯を語る。

コールセンターを統合することで、コール数は約3倍に増えることが予想された。従来の席数ではこれをカバーできず、交換機やサーバなど、全体の「性能強化」と「信頼性の強化」が課題となった。

富士通のトータルなソリューションによりユーシーカード様をサポート

「性能強化」の面では、コンタクトセンター構築パッケージ「BroadChannel」をベースとしたCTIシステムアプリを更にバージョンアップ。将来、電話だけではなく各種メディアを統合し、一元管理が可能な統合コンタクトセンターに拡張出来るようにした。交換機も高機能専用型コールセンターシステム(ES3970)にアップグレードした。

また、今回の拡充で、東京と大阪に分散して設置していたCTIサーバを東京に集約。従来のNTサーバからUNIXサーバPRIMEPOWER400に切り替え、性能の飛躍的な向上とともに、運用作業の軽減をめざしている。ストレージもディスクアレイETERNUS GR720を採用。これらにより、最大1000人規模のオペレーターが収容できるシステムを完成させた。

「信頼性強化」の面では、CTIサーバを二重化するクラスタ構成を採用した。1台を待機系にして、運用系に障害が発生すると数秒で切り換わる設定にしている。

以上のように、同社のコールセンターシステムはその大半が富士通製品で構築されている。

システム構成図: クリックで拡大表示します

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「コールセンターのシステムトラブルは、企業として命とりになります。特に、我々は専門家ではありませんから、障害の際に切り分けができません。トラブルの度に、あちこちのベンダーに電話もしていられません。その点、富士通さんはトータルで支援してくれます。今回も我々のわがままに、じっくり取り組んでくれました」(天井氏)と、トータルソリューションベンダーとしての富士通を高く評価する。

お客様の声を取り込み戦略的コールセンターの実現へ

2台のモニタを用意し、お客様情報と各種マニュアルなどを同時に確認できる

「機能強化」の面ではIVR(注6)情報の統合が上げられるだろう。オペレーターが入力したデータとお客様の音声情報を、関連付けて保存できるようになった。さらに、本社以外に他セクションで入手した顧客情報も取り込んで、顧客情報の一元管理が可能になっている。

東京と大阪に分かれていた情報を本社に集約させ、その上でIVRや他セクションからの情報も一元管理。「今まで部署やチャネルに分散していたコンタクト履歴を容易に確認することができるようになりました。また、効率的で間違いのないお客様対応ができるようになります。これが今回の大きなメリットの1つです」(天井氏)。

さらに、アンケート機能を設けることで、対応中にお客様へ簡単な聞き取りアンケートができるようになっている。例えばキャンペーンに対する問合せがあれば、関連するアンケート内容が画面中にポップアップされ、簡単に入力することもできる。単なる問合せや案内、苦情処理のためのコールセンターではなく、お客様の声を取り込む、貴重な役割も担うようになっている。これをユーシーカード様では「戦略的コールセンター」と位置づけている。

「お客様からの情報の99%は、このコールセンターに集まります。企業としてもコールセンターは極めて重要な位置づけにあります。その業務を支援するシステムも、我々の戦略を実現する重要な役割を持ちます。今回のシステムがゴールではありません。帳票処理の電子化や、メール情報の取り込みなど、まだ課題としても残っているものがあります。それらを解決し、コールセンターの使命を果たしていきます」(天井氏)。
これからも富士通は、ユーシーカード様と同じゴールをめざし、同社の企業戦略を強力にサポートして参ります。

新システムの基本画面

ポップアップされたアンケート画面。対応業務を妨げることなく、効果的な聞き取りアンケートができるようになっている


【会社概要】

ユーシーカード株式会社

  • 本社所在地: 東京都港区台場2-3-2 台場フロンティアビル
  • 代表取締役社長: 上杉 純雄
  • 設立: 1969年 (昭和44年) 6月
  • 資本金: 43億2,300万円(1万円未満切り捨て)
  • 売上高: 2兆4,900億1,200万円(2001年4月 ~ 2002年3月)
  • 従業員数: 1,430名(2002年4月1日現在)
  • 事業内容: クレジットカードの取扱いに関する業務、金銭の貸付並びに信用保証業務、信用調査業務、集金代行業務並びに事務計算代行業務など
  • ホームページ: 「ユーシーカード株式会社」ホームページ

【お問い合わせ】

富士通株式会社 ソリューション事業本部 CRMソリューション事業部

用語解説

注1: CRM (Customer Relationship Management)
企業が顧客との間に長期的な関係を築くことで,自社の競争力を高めていく経営手法を指す。顧客と接する機会のあるすべての部門で顧客情報とコンタクト履歴を共有・管理し,どのような問い合わせがあっても常に最適な対応ができるようにしようという概念。
注2: CTI (Computer Telephony Integration)
コンピュータと電話を統合したシステム。
注3: VoIP (Voice over Internet Protocol)
インターネット・プロトコルを使って音声データを伝送するパケット通信方式。
注4: 待ち呼
話中の場合、メッセージを聞きながらつながるのを待っている電話のこと。
注5: 途中放棄呼
話中の場合、電話を切ってしまうこと。
注6: IVR (Interactive Voice Response)
音声応答装置。電話の応答を自動的に受け付けたり、音声を認識することで、発信者の要求を受け付ける装置。

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。