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導入事例
青山商事株式会社様

業務プロセスを革新する「事務合理化システム」をInterstageで構築

[2003年3月24日 掲載]

(本内容は、日経コンピュータ2003年3月10日号に掲載広告事例として掲載されたものです。)

紳士服販売大手の青山商事では、効率的なビジネス環境を目指し「事務合理化システム」を構築した。各種の稟議申請やデータ収集などの業務を電子化することで、スピーディーでムダのない業務プロセスを確立するのが狙い。重要な基幹業務の一端を担うシステムには、高度な信頼性と将来に向けた発展性が不可欠なことから、インフラに富士通の「Interstage」を採用。帳票類の大幅な削減や月次決済業務の短期化を実現した。

「逆転の発想」に基づき独自の事業戦略を展開

四茂野 聡
青山商事株式会社
IT推進部部長代理

国道やバイパスなど幹線道路の両脇には、ファミリーレストランやスポーツ用品店、書店など様々な店舗が林立している。紳士服やカジュアルウェアなどの衣類を販売する店舗も数多い。日本のアパレル販売業において、こうした郊外型店舗を初めて展開したのが、「洋服の青山」で知られる青山商事である。

創業から40年近い歴史を数える青山商事だが、そのビジネスはまさに革新的な試みの連続だった。業界初の郊外型店舗の開発に加え、旧態依然とした商慣習からの脱却を目指した「全品買取制度」も構築。「より良いものをより安く、洋服の販売を通して社会に貢献する」という経営理念のもと、意欲的にビジネスを推進している。

IT推進部部長代理 四茂野 聡氏は「他社の成功事例を真似するのは簡単ですが、それではクリエイティブなビジネスは実現できません。様々な苦労もありますが、あくまでも『誰もまだやっていないことをやる』というのが我々のスタンスです」と力強く語る。

こうした社風のバックボーンとなっているのが、同社の創業者であり現会長でもある青山 五郎氏が提唱する事業コンセプト「逆転の発想」だ。お客様をビジネスの起点とし、お客様にとって最適な商品やサービスの提供を推進。またそのためには常識にとらわれることなく、柔軟な発想で新たなチャレンジを行うとの思いが込められている。同社が飛躍的な成長を遂げてきたのも、こうした姿勢が全社員に確実に浸透しているからこそ、と言えるだろう。

品質・価格・サービスの追求で3年連続世界No.1を獲得

青山商事では、「顧客満足度世界一を目指す」を大きな事業テーマとして掲げている。しかし、最大の主力商品であるスーツは、すべてのビジネスマンの必需品とも言えるほどポピュラーなアイテムだ。ありきたりのモノ作りをしていたのでは、とても厳しい競争に打ち勝っていくことはできない。

そこで同社では、自社で販売するスーツの高品質化を徹底的に追求。たとえば、ウール製品の素材について、耐光、水、汗、摩擦、ホットプレッシングなど17の項目を設定。JIS規格よりも厳しい基準に基づく品質試験を実施している。

また、多様化する消費者ニーズに応えるため、他社に先駆けて商品企画から販売までを一貫して行うSPA(Specialty Store Retailer of Private label Apparel)システムも導入。最高品質のスーパーファインメリノウールを生産する「青山牧場」をオーストラリアに開設するなど、そのこだわりは原材料にまで及んでいる。

2002年には、創業38周年を迎えたことにちなんで「38のこだわり」を新たに設定。洋服のディティールや素材の質、縫製などにも細かく気を配ることで、従来の既製服の概念をくつがえすほどの品質を実現している。

お客様一人ひとりに合った接客を実施するなど、サービス面でも抜かりはない。さらに、カジュアルウェアショップ「CALAJA」やファッショントレンドをより重視した「THE SUIT COMPANY」、スーツの手作り感を提案する「青山スーツ工房」、次世代モデル店舗「+A THE SUIT AOYAMA」など、顧客志向に合わせた新業態も次々と展開している。

このような取り組みの結果、同社では消費者の心を確実に捉えることに成功。現在では国内の4人に1人が同社のスーツを着用するまでに至っており、ギネスブックからも「スーツ販売着数3年連続世界一」の認定を受けている。

ITや携帯電話を駆使した次世代型サービスも開始

最近ではブロードバンド・インターネットの普及や携帯電話の高機能化が、急速に進んでいる。同社ではこうした状況にもいち早く着目。ITを駆使した次世代型サービスも提供している。

その一つが、2002年11月から開始された「Q-Click Mobile」だ。同社では以前からオリジナルクレジットカード「青山カード」の会員向けサービスとして、インターネット上にユーザー専用のページを提供するサービス「Q-Click」を展開してきたが、「Q-Click Mobile」ではさらにこのサービスを携帯電話にまで拡大した。

「専用の小型デバイスを手持ちのiモード対応携帯電話と接続していただくことで、スケジュール管理などをしたり、お買い得情報、クーポンなどをご利用いただけます」と説明する四茂野氏。2002年12月からは、EZweb、J-SKY対応携帯電話向けのサービスも開始している。

携帯電話を利用したサービスを行う企業は増加しているが、すべてのユーザーに対して画一的な情報を流すだけでは意味がない。これは、スーツについても同様であり、たとえば同じ時期でも沖縄と北海道では着ているものがまったく異なる。

「その点、こうした携帯電話によるサービスを活用すれば、お客様の環境に最適な情報提供ができます。たとえば、各店舗の店長が、近隣のお客様にターゲットを絞ってセール情報を発信するといったことも実現できます」と四茂野氏は説明する。

青山カード、ポイントカードの会員数は約600万人にも達するため、「Q-Click Mobile」は、様々な企業と共同でビジネスを進展させるインフラとしても有望視されている。四茂野氏は「今後は他業種の企業ともアライアンスを組むなどして、お客様により高度なサービスをご提供していきたいですね」と力強く語る。

効率的な業務プロセスを実現すべく「事務合理化システム」を構築

さらに同社では、2000年から「事務合理化システム」と呼ぶ新たな業務システムの構築プロジェクトをスタートさせた。その背景を、四茂野氏は「出張や経費、人事関係などの稟議申請業務は、創業以来手書き帳票とファクシミリ、あるいはPOSなどを使用してきました。ですが、事業規模が急速に拡大する中、こうした手作業ベースの業務の非効率さが大きな問題となったのです」と説明する。

帳票の起票や集計を手作業で行うとなると、どうしても処理に長い時間がかかってしまう。しかも、転記や計算の際に、人為的なミスが避けられない。さらに、情報を管理する本社側においても、全国の店舗から集まってくる大量の伝票・帳票類のチェックが必要になる。このような煩雑なプロセスが、業務の精度とスピードを著しく低下させる要因となっていたのだ。

「こうした社内的な事務作業が、コア業務である販売活動に影響するようでは、本末転倒です。お客様へのサービスをさらに向上させていく上では、『全社員販売体制』の確立が不可欠。そのためには、営業店事務の合理化を早急に実現する必要がありました」と四茂野氏は振り返る。

システム構築にあたっては、まず既存の事務帳票の全面的な見直しに取り組んだ。当時使用されていた帳票類は、経理・商品・営業・人事など全部で190種類近くにも及んでいたが、この膨大な帳票群の中から必要性が薄いと思われるものを削減。さらにシステム化を推進することで、より効率的な業務プロセスの実現を目指したのである。

安定性と最新技術を評価しインフラにInterstageを採用

この新しいシステムのインフラとして採用されたのが、富士通のアプリケーション・サーバ「Interstage Application Server」である。

基幹業務を支えるシステムである以上、高度な安定性・信頼性はもちろんのこと、将来に向けた発展性や周辺システムとの連携性の高さも不可欠となる。その点で、Interstage Application Serverは、当時の最新の国際標準技術である「CORBA」を採用。特定のプラットフォームに依存しないため、開発のコスト削減や期間短縮を実現できる上、CORBAが提供するセキュリティによりシステム全体の安定性を高められるといったメリットが期待できた。

今回のシステムでは、Interstageの特長のひとつでもあるCOBOL連携が行える点も大きなポイントとなった。これまで同社のシステムの多くがCOBOLで構築されており、開発チームには多くの経験やノウハウ、スキルが蓄積されていた。Interstage Application Serverを採用することで、これをそのまま新システムの開発作業に生かすことができたのである。

さらに今回のシステムでは、様々な業務を8個の「ワークユニット」に振り分けることで、システム全体の信頼性を高めることにも成功した。

ワークユニットとは、アプリケーションを業務処理の単位にまとめる概念であり、富士通のメインフレームで培ったノウハウを継承し、さらに発展させた技術を用いたInterstageの独自機能である。

異常と判定された処理の強制終了や、再起動などの措置を自動的に行うなど、システム管理者の手間と運用コストの低減をもたらすほか、重要なシステムの停止と、それによるビジネス上の損失を未然に防止することができる。今回のシステムでは、ある業務に異常が発生した場合も他のワークユニット内で稼働する業務に影響が及ぶことはない、復旧中もクライアントからの要求は継続して受け付けるなど、業務運用の高信頼化が実現。また、アクセス頻度の高い業務処理については処理多重度を設定することで、安定性を大幅に高めている。

帳票数の大幅削減に成功、月次決済の早期化にも貢献

事務合理化システムは、2001年4月から本番稼働を開始した。これによって業務の様々な場面でメリットが生まれている。

まず、懸案であった大量の帳票については、以前の約190種類から40種類以下へと大幅削減を達成。自動化を推進したことで、事務作業に要する時間も約2万2千時間から1万2千時間へと飛躍的に短縮した。

また、本社側で何らかの情報を必要とする場合、システム導入前には紙の書類を店舗に送付し、ファクシミリで回収することでデータ収集を行っていた。しかし、現在ではこうした情報も、自在にシステムから引き出すことができ、戦略的な情報活用を推進する上でも大いに役立っている。

手作業による業務では、月次の決済データを確定するまでにも相当な時間を要していた。これも、クライアントPCによるデータ入力に切り替えたことで、精度とスピードが格段にアップ。月次決済確定の大幅な早期化を実現している。

「まったく新しい仕組みで業務を行うわけですから、システムのユーザーインターフェースを使いやすいように工夫する、マニュアルを配付するといった取り組みも並行して行いました。導入作業は思ったよりスムーズに進みましたね」と四茂野氏はにこやかに語る。

顧客重視の姿勢を貫き、さらなるサービス向上を目指す

事務合理化システムを構築したことで、社内業務プロセスの革新という当初の目的は達成できた。同社では、今後もより良い商品・より良いサービスを生み出すべく、ITを積極的に活用していく予定である。

「現在は、CRMシステムや次期店舗システムなどの整備に注力しています。ウェブをはじめとした最新のテクノロジーを駆使することで、他社にない画期的なサービスを実現していきたいですね。そして、SCMの推進によって、モノ作りのさらなる効率化も図りたいと考えています」と四茂野氏は抱負を語る。

最近ではITとビジネスの一体化が急速に進んでいるだけに、富士通にも高い期待が寄せられている。「効率化だけを追求していれば良かったのは昔の話。今後はビジネスの成長にどう貢献できるかがIT部門に問われています。特に流通分野については、富士通の情報力・技術力はNo.1だと考えていますので、今後も我々のビジョンを実現するためのサポートをお願いしたい」と語る四茂野氏。青山商事の新たなビジネス戦略を、Interstageが確実に支えていく。

【会社概要】

青山商事株式会社

  • 本社所在地: 広島県福山市王子町1-3-5
  • 資本金: 625億400万円
  • 設立: 1964年 (昭和39年) 5月6日
  • 売上高: 1,613億円 (2002年度連結)
  • 事業内容: 紳士服・カジュアルウェア・雑貨等の販売事業、クレジットカード事業、商業印刷事業などを手がける。メンズファッション専門店「洋服の青山」を全国展開するほか、「CALAJA」「THE SUIT COMPANY」など新業態の店舗も次々と展開している。
  • ホームページ: 「青山商事株式会社」ホームページ

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