グループ国内16社の会計業務をGLOVIA/SUMMITで一元管理
会計業務の集約化/標準化を実現、連結決算の迅速化にも貢献

協和発酵工業株式会社様 導入事例
2005年4月、協和発酵様は医薬事業とバイオケミカル事業を両輪とする事業持株会社として新たにスタート。ライフサイエンスの世紀にさらなる飛躍を目指す同社を支える新会計システムにGLOVIA/SUMMITを導入しました。
[ 2006年6月8日掲載 ]
| 導入事例概要 | |
|---|---|
| 業種: | 医療 |
| ソリューション: | 会計 |
| ハードウェア: | UNIXサーバ PRIMEPOWER PCサーバ(IAサーバ) PRIMERGY |
| ソフトウェア: | 会計統合ソリューション GLOVIA/SUMMIT ジョブ管理 Systemwalker OperationMGR (現、Systemwalker Operation Manager) 統合運用管理 Systemwalker CentricMGR (現、Systemwalker Centric Manager) 帳票設計/生成 Systemwalker ListCREATOR (現、Interstage List Creator) 電子帳票管理 Systemwalker ListWORKS (現、Interstage List Works) |
「新会計システムを導入するとき、翌月内に連結決算を発表するという目標を掲げました。それに合わせて連結対象会社は業務の流れや締日を合わせるよう業務改革を推進しました。同一の会計システムのもと、協和発酵とグループ会社が一体となって取り組んだ成果が連結決算スピードの大幅アップにつながりました」
世界トップレベルの発酵技術をベースに、人間の生命や健康に関わる分野で次々とイノベーションを生み出している協和発酵様。同社は、競争力を強化し継続的成長を図るべく、食品事業と化学品事業を分社化し、2005年4月、医薬事業とバイオケミカル事業を両輪とする事業持株会社としての新たなスタートを切りました。「第二の創業」の経営基盤を支える新会計システムには、富士通の会計ソリューションGLOVIA/SUMMITを採用。その理由は、分社化、連結や四半期決算への対応、制度会計や管理会計での明細データの有効活用など同社の要件に最適だったことに加え、サポートやトータルコスト面も採用のポイントに。新会計システムは2003年4月1日から本稼動を開始。会計業務の集約化/標準化を実現し、データの有効活用も推進。また連結決算の大幅なスピードアップにも貢献しています。ライフサイエンスの世紀にさらなる飛躍を目指す同社のチャレンジをGLOVIA/SUMMITが基盤からしっかりと支えています。
| 課題と効果 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 1 | 分社化、連結や四半期決算への対応 | グループ国内16社に新会計システムを導入。個社別単体決算はもちろん四半期を含む連結決算の大幅なスピードアップに貢献 | ||
| 2 | グループで同一の会計システムによる一括処理 | 会計業務の集中化/標準化を図り、会計業務の効率化、精度の向上を実現 | ||
| 3 | 制度会計はもとより管理会計面での明細データの有効活用 | 俊敏な判断が必要なとき「管理会計Web」でFWDHからフレッシュな明細データを様々な角度から分析可能に | ||
導入の背景
ライフサイエンスの世紀、「第二の創業」でさらなる飛躍へ

中山 嘉之氏
情報システム部長
世の中にはそのブレークスルーの大きさから記憶に残る製品があります。結核治療薬「ストレプトマイシン」もその一つです。結核が国民病として恐れられていた20世紀半ば、米国メルク社から技術導入を行い、日本で初めて同薬を発酵技術で量産化に成功したのが協和発酵様でした。近年の健康ブームのキーワードの一つ「アミノ酸」を、世界で初めて発酵法で工業生産に成功したのも同社です。現在、がんやアレルギー領域の医薬品、パーキンソン病治療薬、独自技術を核にした抗体医療など、世界が同社の技術と製品に注目しています。また、次世代アミノ酸といわれるジペプチド、多機能アミノ酸「オルニチン」、アミノ酸以外の物質の生産などバイオケミカル分野の可能性を拡大するとともにヘルスケア領域への事業展開も進めています。
次々と生み出すイノベーションの原動力は同社に脈々と流れる「社会に貢献したい」という強い思いとチャレンジ精神です。同社では創業以来の志をさらに飛躍させ、競争力を強化し持続的な成長を図るべく、「第二の創業」と位置付ける組織再編を行いました。事業特性に応じた経営を推進するため、2004年4月、化学品事業を「協和発酵ケミカル」に、2005年4月、食品事業を「協和発酵フーズ」に分社化し、協和発酵様は医薬事業とバイオケミカル事業を両輪に、医薬専業とは異なる強みを活かしたライフサイエンス領域で世界をリードする事業持株会社としての新たなスタートを切りました。
「新しい価値を創造し人々の健康と豊かさに貢献する、世界ナンバーワンの発酵技術をベースにしたバイオテクノロジー企業」を目指す、新生、協和発酵様がライフサイエンスの世紀を勝ち抜いていくためには、経営基盤の強化が不可欠でした。「第二の創業」への取り組みの一環として会計システム刷新の検討が開始されたのは2002年4月のことです。
導入の経緯
分社化、連結決算への対応、システムのアーキテクチャも採用のポイントに

前田 弘明氏
監査部長
新会計システム導入の目的について、当時、経理部門から参画、新会計システム導入プロジェクトのリーダーの責務を果たした、前田弘明氏(現、監査部長)は「分社化への対応という組織改革の側面と、連結重視や四半期決算など会計ビッグバンに伴う新たな会計ニーズへの対応という側面がありました」と、振り返ります。また、当時、情報センターシステム次長 兼 経営企画室次長、プロジェクトのシステム面における中心的役割を担った、中山嘉之氏(現、情報システム部長)は「新会計システムには、会社というものを柔軟に定義でき、セパレートされているけれど、一つのシステムで統合管理できるものが適していると考えていました。また連結を前提にしていましたので、会計処理の集中化、標準化も必須でした」と、選択のポイントを語ります。
採用の理由について「複数の製品を選定した結果、GLOVIA/SUMMITが適正な規模で、なおかつ当社のニーズに柔軟に対応できる構造になっており、コストパフォーマンス面も含めて採用を決めました。また明細データを制度会計や管理会計において様々な切り口でスピーディーに集計できるのは、GLOVIA/SUMMITが会計の残高データをメモリの中で展開するユニークなアーキテクチャだからです。この点もポイントになりました」(中山氏)
導入に際して最も苦労したのはグループ各社のシステムとの連携でした。「ビッグバン的導入ではなく、会計システムを変えることによる組織改革への対応でしたから、会社の数だけ異なるシステムと連携していくことにかなりのエネルギーを要しました。しかしインターフェースで周辺システムを連携させてしまえば、あとはGLOVIA/SUMMITに標準提供されている自動仕分けモジュール等によりスムーズに導入が進められました」(前田氏)
システムの概要
FDWHに蓄積される明細データの分析ツールを自社開発
新会計システムは2003年4月1日から本稼動を開始。新会計システムの中核にGLOVIA/SUMMIT、業務運用を自動化するSystemwalker OperationMGR(現、Systemwalker Operation Manager)なども導入し、協和発酵グループ国内16社のグループ会計/管理会計・制度連結を実現。プラットフォームには、メインフレーム技術を継承した高信頼性でミッションクリティカル業務に応えるUNIXサーバPRIMEPOWER、高性能・高信頼PCサーバ(IAサーバ)PRIMERGYを採用しています。
新会計システムでは現場で発生する取引データを瞬時に経営情報としてGLOVIA/SUMMITのFDWH(Financial Data WareHouse)に格納。同社では、蓄積された膨大な明細データを、セグメントごとに売上、売上利益、営業利益の予実や、対象期間、組織別、製品別など様々な切り口で随時、見ることができるように、分析ツール「管理会計Web」を自社開発しました。「会計は月次決算ですから、それまでの間に、最新の情報が見たいという、経営サイドやマネージメントクラスのニーズに応えるために、富士通のSEのご協力も得て開発しました。Webブラウザとマウスの左クリックだけで、データのドリルダウン、ドリルアップ、軸交換などの操作が行えます」(前田氏)。従業員が自らWebブラウザ上で入力する経費のエントリー部分も自社開発しました。「いつでもどこでもWebブラウザ上で従来と余り変わらないインターフェースで利用できるようにしました。これにより経費管理の効率化、迅速化も実現できました」(中山氏)
[図] システム構成図

導入の効果
会計業務の効率化、精度向上を実現、連結決算の迅速化にも貢献
新会計システム稼動後、3年が立ち、導入効果も着実に表れてきました。経理部門では会計業務の仕方が大きく変わりました。「例えば残高の比較をする際も明細をずらりとExcelにおとして並べて比較したり、従来のように紙ベースではなく、経理部門では明細データを様々に加工して利用しています」(前田氏)
管理会計面の効果について中山氏は「例えば予算に対していまどうなっているのか。俊敏な判断が求められるとき、FDWHのフレッシュな情報を「管理会計Web」を使って簡単に様々な角度からチェックできるようになりました」と、語ります。
グループ会社で同一の会計システムを利用することの導入効果もでてきています。「システムのメンテナンスは協和発酵のシステム部門が行いますから、グループ各社は運用面で非常に楽になりました」と、前田氏は語ります。さらに中山氏は「従来、グループ各社の会計処理においては手作業やチェックなど煩雑な業務が生じていましたが、決められた手順で操作すれば自動的に支払いまで行え、会計業務の大幅な効率化とともに精度の向上が図れました。また合わせてCMS(Cash Management System)を導入したことで各社は資金業務からも解放されました」と、会計処理の集約化/標準化による効果を指摘します。
新会計システムの導入をひとつのきっかけに連結決算スピードも大幅に向上しました。「新会計システムを導入するとき、翌月内に連結決算を発表するという目標を掲げました。それに合わせて連結対象会社は業務の流れや締日を合わせるというような業務改革を推進しました。同一の会計システムのもと、協和発酵とグループ会社が一体となって取り組んだ成果が連結決算スピードの大幅アップにつながりました」(前田氏)
将来の展望
日本発のERPパッケージであることへの期待
グローバルに事業展開を行っている協和発酵様にとって海外の関係会社との連結も重要なテーマです。「システムもさることながら会計制度も異なる海外子会社のデータをどうGLOVIA/SUMMITに取り込んでいくかは今後の大きな課題の一つです」(前田氏)。
また明細データの有効活用もこれからです。「明細データは会社の唯一の指標と呼べるものです。セキュリティや権限の制約は必要ですが、会計情報という素材を料理するために個人レベルのリテラシーを向上させる教育や啓蒙も今後は大切になると考えています」(中山氏)
性能面での課題もあります。「FDWHにはその機能性を考慮し、現在、3年分の明細データを保存していますが、ハードウェアの性能が一層向上すれば保存量を増やすこともできます」(中山氏)。またユーザー側の視点から前田氏は「GLOVIA/SUMMITが日本発のERPパッケージである点も導入の選択条件の一つでした。サポートが迅速に受けられることを期待してのことです。その点でも富士通にはとても感謝しています。今後も、会計の法制度変更等が行われる場合も含め、タイムリーな対応をぜひお願いしたいと思います」と、富士通への期待を語ります。
人間の生命や健康に関わる分野で次々とイノベーションを生み出している協和発酵様。ライフサイエンスの世界を牽引する同社の志とビジネス展開を、これからも富士通は先進技術と総合力の提供を通じてしっかりと支援していきます。
【協和発酵工業株式会社様 会社概要】
| 所在地 | 本社 〒100-8185東京都千代田区大手町1-6-1 |
|---|---|
| 代表 | 代表取締役社長 松田 譲 |
| 設立 | 1949年7月1日 |
| 資本金 | 267億45百万円 |
| 売上 | 3,534億39百万円(2006年3月期・連結) |
| 従業員数 | 5,800名(2006年3月期末・連結) |
| 事業内容 | 医薬事業(医療用医薬品の研究開発・製造・販売)/バイオケミカル事業(医薬品原料、各種アミノ酸、農畜水産関連製品および原料アルコールの製造、販売) |
| グループ会社 | 協和発酵ケミカル株式会社(化学品事業:溶剤、可塑剤原料および機能化学品の製造、販売) 協和発酵フーズ株式会社(食品事業:調味料、製菓・製パン資材および加工食品の製造、販売) |
| ホームページ | 協和発酵工業株式会社 ホームページ |
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