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ドライバーの味方になる車載端末の導入と
コミュニケーション重視のシステム運用で安全運転と
経済運転を実現

株式会社セブン-イレブン・ジャパン様 導入事例


ドライバー、運行管理者、配送センターが一体となって、安全運行と経済運転による環境負荷の軽減とコストの削減を実現する運行管理システムを構築しました。

[ 2006年5月17日掲載 ]


導入事例概要
業種: 小売業
ソリューション: ロジスティクスソリューション @LOGISTICS VISION
ハードウェア: 車載ステーション MBCD/communications
パソコン FMV

「プロのドライバーとして腕を発揮できるようなしくみはないか、安全運行と経済運転による環境負荷の軽減とコストの削減が実現できるようなしくみを探しました。」

小売業界No.1のコンビニエンスストア、セブン-イレブン。消費者からの「開いててよかった」の声を支えているのが、きめ細かい物流を展開する4100台のトラックと8000人のドライバーを擁する共配(共同配送)センターです。株式会社セブン-イレブン・ジャパン様では、配送車両向けの運行管理システムを「プロのドライバーとして腕を発揮できるようなしくみを」というユニークなコンセプトで構築し、安全運行と経済運転の向上を目指しています。

課題と効果
1 安全運転を徹底し、ドライバーを事故から守る 危険地帯は音声で警告、運転中の車載端末操作を自動化
的確な安全運転指導を実現しドライバーの意識向上
2 経済運転による環境負荷軽減と燃費向上によるコスト削減 車載端末の詳細な情報をもとに的確な経済運転指導を実現
3 トータルな配送品質の向上 リアルタイムに運行状況を把握することで、配送作業の予実管理の精度が向上し、災害など緊急時の対応強化を実現

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導入の背景

「プロのドライバーとして腕を発揮できるようなしくみ」を

佐藤 和久
株式会社セブン-イレブン・ジャパン 執行役員 物流管理本部長

信田 洋二
株式会社セブン-イレブン・ジャパン 物流管理本部 物流部 物流企画担当

小売業界ナンバーワングループの中核であるコンビニエンスストア事業を展開する株式会社セブン-イレブン・ジャパン様は、当事業の特徴であるきめ細かい物流を実施するため、全国200拠点の共配センターから全国約11,000店舗に向けて、約4,100台の配送車両と約8,000人のドライバーにより、日々商品を配送しています。
物流におけるIT化の進展は、SCMや3PL、デジタルタコメータの普及など目覚しいものがあり、株式会社セブン-イレブン・ジャパン様においても、早くから車載端末と運行管理システムを導入しIT化を進めていました。「現場で苦労しているドライバーを事故から守ることと環境問題への対応」と執行役員 物流管理本部長 佐藤和久氏は導入の目的を語ります。このシステムは、交通事故の減少や燃費の向上に結びつき、一定の成果をあげました。しかし、時が経つにつれ問題点も目につくようになっていました。運転状況が点数中心で評価されるために、点数をとることが目的になってしまい、本来の安全運転や経済運転に結びつかない状況が見受けられるようになっていました。車載端末に記録される情報だけでは、速度は同じでもエンジンの回転数が高いというような個人の運転の癖やコースの特性を正確に把握することができず、思うような経済運転指導ができませんでした。ここ数年で環境負荷軽減への対応がいっそう強化されており、コスト面でも燃料の軽油の価格が上昇し続け、先行きの不透明感がぬぐえない状況にあり、経済運転は安全運転と同等の重みを持つようになっています。さらに、運転中の操作が必要な車載端末、煩雑な集計作業など、改良すべき点が目立つようになっていました。
そこで、システムの切り替えを機に「プロのドライバーとして腕を発揮できるようなしくみはないか、安全運行と経済運転による環境負荷の軽減とコストの削減が実現できるようなしくみを探しました。」と佐藤氏は続けます。全国の共配センターの運営会社からシステムに盛り込みたい機能や取り込みたいデータについて要望を集め、これをベースにしてシステムの機能・運用・指導内容など徹底的に見直し、新しい車載端末の内容を決めることにしました。

導入の経緯

運行管理者・ドライバーが一体となって使えるシステムにするために

清澤 一郎
株式会社アルプス ウェイ チルド・米飯共配長野センター センター長

新システムの仕様の検討にあたっては、「従来のシステムの問題点を徹底的に洗い出し、なぜ使いこなせなかったかを検討した。それを払拭しないかぎり使えるシステムにはならないと考えた。」と物流企画担当 信田洋二氏は語ります。その結果を反映させたのが導入研修の強化です。従来の研修は運営会社までを対象としていましたが、今回は現場により近い運行管理者にまで対象を拡大し、さまざまな角度から考え方や使い方を説明しました。誰しも車載端末のような情報収集装置を取り付けて業務を行うのは、監視されているというマイナスの気持を抱きます。ドライバーが車載端末を前向きにとらえて、自分にとって味方であるという理解を得るためには、使い方、考え方を十分に説明する必要がありました。新システムは「システムありき」というようなドライバーを管理するためのものではないことを徹底し、ドライバーと運行管理者が、よりよい運転を実現するために話し合う材料を提供するコミュニケーションツールであることを理解させることが必要だったのです。
現場では、システムをボトムアップで作り上げることで、全員が当事者意識を持つようにしました。音声による警告を発生する危険箇所や道路種別の変更箇所などの地点登録は、運行管理者とドライバーが話し合いながら行いました。ドライバーが、地点登録場所を運行管理者といっしょに考えることで、システム作りの当事者になります。地点登録のずれや修正は、ドライバーからのフィードバックを迅速にマスタに反映できるように体制を整えました。そうすることで、自分たちの声がシステムを作っていくという意識を持てるようになります。
運行管理者には、すべて自分でコースを実際に走り、コースを熟知することを徹底しました。そうすることで、ポイントを押さえてドライバーと具体的に話し合いをすることができます。さらに、新システムは点数で叱るためのものではなく、ほめるためのツールであると運行管理者に何度も研修会で説明しています。点数に表れない何かを見つけ、よりよい運転の実現に結びつけることが大切なのです。
「富士通も車に乗って実際にコースを走ってくれた。こういう姿勢がさらに現場に協力しようとする雰囲気を作る。導入は下から作り上げていくパワーと雰囲気が大切です。ドライバーも一緒に入れて雰囲気作りをしなくてはならない。」と株式会社アルプス ウェイ チルド・米飯共配長野センター センター長 清澤一郎氏は強調します。
こうした人間本位の準備を重ねた結果、新システムはスムーズに導入されていきました。

システムの概要

操作をほぼ完全に自動化、安全運転の妨げになるドライバーの操作負担を排除

車載・運行/動態管理システムは、「車載ステーション」、「運行管理システム」、「動態管理システム」と「地図連携システム」から構成されています。
「今回のシステムの大きな特徴は、機械でできることは機械にさせ、ドライバーは運転に集中できるようにしたことです。」と信田氏は語ります。この考え方を支えているのが、GPSレシーバや音声ガイダンス機能などを内蔵した富士通の大容量拡張型車載ステーションMBCD/communicationsです。ドライバーは配送に出発する時に、記録用のメモリカードを車載ステーションに差し込み、「出発」ボタンを押し、配送を終えてセンターに帰着したら「到着」ボタンを押して、メモリカードを取り出すだけです。走行中、スクールゾーンや商店街、高速道路の出入り口では危険地帯であることが音声で警告されます。店舗への到着と出発時刻、荷室の温度、車速やエンジン回転数、急な加減速、ギア段は自動的に車載ステーションのメモリカードに記録されます。要求に応じて、データをデジタルMCA無線を通じてセンターに送信することも可能です。
共配センターは、デジタルMCA無線を活用した動態管理システムと地図連携システムを通じて、配送車両の地図上の現在位置や軌跡、店発着、遅配や早納などの配送状況や運行状況をリアルタイムにセンターシステムPC FMVに表示させ、把握することができます。デジタルタコメータとの連動により、運転状況を把握でき、事故や災害など万一の場合にも迅速な対応が可能です。
運行を記録したメモリカードは運行管理システムに読み込まれ、ドライバーと運行管理者のコミュニケーションツールとしての日報をはじめ18種に及ぶ帳票を出力することができ、ドライバーやセンターの事務負担を大幅に軽減しています。

[図] システム構成図

将来の展望

人間中心のシステムを大切にしながら、次のステップへ

新システムは、安全運転と経済運転の実現を最優先としています。そのためには、積載物に応じた警告音の変更や、駐車場からの発進時に周囲の状況に応じて警告を出すなど、もっともっと改善できると清澤氏は指摘します。
他方では、車載端末で収集される運行条件に関するデータを、配送業務の効率化などセンターの運営に活用していくことが検討されています。環境対応、交通規制の強化などのさまざまな社会的な要請は、コストを押し上げる要因となります。押し上げられたコストを吸収するためには、積載量の適正化、配送ルートの最小化や最適化など、共配センター運営の合理化が必要になります。車載端末が収集するデータは、そのための貴重な基礎資料となるのです。
「車がいくらよくなっても、装置や車載端末がいくらよくなっても運転するのは人間です。そのドライバーのバックアップをしっかりやる。」と佐藤氏が語るように、株式会社セブン-イレブン・ジャパン様のシステムには、ドライバーの安全を守るという人間中心の視点があります。この視点を大切にしながら、富士通は、最先端のテクノロジーをベースに、これまでの実績・ノウハウを活かし、株式会社セブン-イレブン・ジャパン様の取り組みをいっそう支援してまいります。

【株式会社セブン-イレブン・ジャパン様 会社概要】

本店所在地 〒102-8455 東京都千代田区二番町8番地8
代表 代表取締役会長 最高経営責任者(CEO) 鈴木 敏文
代表取締役社長 最高執行責任者(COO) 山口 俊郎
設立 昭和48年11月20日
資本金 172億円
店舗数 11,310店(平成18年2月期)
事業内容 コンビニエンスストア事業本部
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