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導入事例
株式会社クレディセゾン様

カード新時代の到来に合わせて、顧客満足度の向上を目指す
ワンストップ応対を実現したコンタクトセンターが実現

[2005年8月24日 掲載]

導入事例キーワード
業種: クレジットカードサービス業
ソリューション: コンタクトセンターシステム(CRMソリューション)
ソフトウェア: Interstage、Systemwalker、SafeCLUSTER
ハードウェア: PRIMERGY、PRIMEPOWER850、PRIMEPOWER650、PRIMEPOWER250、IPCOM100、GS21 600、FMV/TP2000 他
課題と効果
1 顧客応対の局面ごとに必要となる情報を集約し、オペレーション時間を短縮したい。 オペレーターによる手作業を廃止しシステム処理としたことで、オペレーター時間が総体的に短縮する傾向にある。
2 顧客のさまざまな要求をフロント部門で対応できる “ワンストップ顧客対応”を実現したい。 ワンストップ顧客対応と、顧客のアクション履歴情報の集約実現で、電話転送数が激減。
3 レガシー化した複数のコンタクトセンター部門を整理統合し、業務を継続したままで、速やかに新システムに移行したい。 導入決定後半年という超短期で新システムへの移行が実現。カード業界を熟知する担当者が開発に投入されたため。

顧客満足主義を前面に掲げてクレジットカード業界の最前列を常に走り続けてきた株式会社クレディセゾン様は、2005年コンタクトセンターシステムを刷新。1月から新コミュニケーションシステムとして稼働を開始しました。新システムの名称は“SoRa”。どこからでも、だれからも“見える”をコンセプトに開発されたシステムです。

導入の背景

転機を迎えているクレジットカード業界

宮本 輝也
株式会社クレディセゾン
戦略本部システム推進部 部長

近年リテール金融業界の再編が大きく進むとともに、ようやく活発化の兆しを見せはじめた個人消費の動向など、クレジットカード業界を取り巻く環境は整いつつあります。さらに公共料金や医療機関でのカード決済の拡大など、日常生活でクレジットカードの占める割合は驚異的に増加しています。
クレジットカード業界のリーディングカンパニーである株式会社クレディセゾン様は、2004年、株式会社高島屋様やみずほフィナンシャルグループ様等と、カード事業における戦略的業務提携を行うなど、周辺業界とのカード業務提携を積極的に進めておられます。もちろん大型店舗や金融業界との提携のみならず、全国の小売業・エンターテインメント業・ロードサービス業などのアライアンス拡大を推進するなど、ブランド力、マーケティング力を活かした提携カード戦略を展開しています。
こうした事業の急拡大を受けて、カード会員であるお客様と直接コンタクトを取るコールセンター、すなわちコンタクトセンターのオペレーション業務が、年々増大化、複雑化するのは当然の成り行きといえます。カード会員の増加と提携業界の拡大に対応するため、従来はセンターの拡張、部門の分業化、オペレーターの増員等で対応していましたが、近年の業容変化にはとても対応しきれない状況に達していました。

「正直言って、能力のあるオペレーターを確保したり、業務に習熟したオペレーターを引き留めるのが大変なのです」と戦略本部システム推進部部長の宮本輝也氏は語ります。「提携カードの拡大を例に取れば、それぞれの提携先でサービスがまったく違いますから、それを正確にすばやく判断するのは至難の業です。それにオペレーター教育も大変です」(宮本氏)。
2005年1月に稼働を開始したコンタクトセンターのオペレーター席数は実に600席。この9月からは全国のセゾンカウンターでも、およそ300台のオペレーション端末が順次、稼働を開始します。現在1日の応答件数はおよそ2~3万件、月間で80万件に達していると言います。まさに国内最大級のコールセンターの誕生といっても過言ではありません。

導入の経緯

顧客第一主義にもとづいたオペレーション業務の見直し

「カード会社では、お客様と直接コンタクトを取るのはオペレーターです。つまりフロントはわが社の最前線と言っても良い」と宮本氏は、繰り返しオペレーション部門の重要性を強調されます。
2002年以降持ち上がったシステムの更新プロジェクトのなかで論議された課題は、「いろいろ挙げられましたが、第一にはオペレーション時間の短縮です。それとオペレーションによるミスの低減や応答プロセスのカット、ペーパーレス化などです」(宮本氏)。

「オペレーションの時間短縮は、ペーパーレスやプロセスカットの問題とも密接につながりますが、たとえば、お客様からの電話の転送を極力無くしていこうということです。たらい回しというのがお客様にとっては一番ストレスになるからです。カードに関するお問合せにはさまざまなものがあります。旧システムを私たちは“旧コミ”と呼んでいますが、旧コミでは、フロントはお客様のお問合せに対して、担当の部門に電話を転送することで対応しているものもありました。しかしそれはお客様の立場を考えると決して好ましいサービスとは言えない。それよりもワンストップで、電話に出たオペレーターがその場で、できる限りのご要望にお応えすることの方がベストなのではないか、そう考えたわけです」(宮本氏)。ここでもクレディセゾンが長年社是としてきた、顧客第一主義の理念が貫かれます。

ところで、ワンストップ顧客対応の実現のためには、想像以上のシステム化が必要です。オペレーターは、顧客情報やカードサービス情報を、間違いなくスピーディーに判断し、実行しなければなりませんが、それをシステム化するための工夫が必要でした。「過去の顧客応対情報を“アクション履歴”として共有化し、どのオペレーターが電話に出ても同一の情報を得られるようにすることを考えました。オペレーターの判断でなく、システム判定、システム処理にすることで極力手作業を排除すれば、時間の短縮が実現できるはず。そのためオペレーターの業務フローを根本的に見直す必要がありました」(宮本氏)。
以上の課題を解決するために、旧コミではエミュレーション(注1)画面であったものを、新コミすなわちSoRaでは、オペレーターのユーザビリティを考えてインターフェース画面からWeb方式を採用しました。

システムの概要

新システム“SoRa”の目玉はアクション履歴

“SoRa”の開発コンセプトは、どこからでも、だれでもが見ることができる「空」からきています。本システムは、顧客(カード会員)対応に必要とされる基幹系業務、すなわちオペレーター業務のインターフェースとそれに必要な各種の支援機能とからなっています。Web方式のインターフェース画面からカード情報、顧客情報を取り出し、オペレーターの利用に供するシステムで、多くのサブシステムをオペレーターが意識することなくデータ連繋を行えるよう工夫されています。最終的な同時アクセスユーザは1500程度になると想定し、全体のシステム規模が構築されました。サブシステムのうち、特に顧客コンタクトサポートシステムは顧客のアクション履歴を即座に照会できるシステムで、今回の新コミュニケーションシステムの目玉となっています。Webアーキテクチャーを使用した三階層システムになっており、アプリケーションにはInterstage、Systemwalker、Oracle、SafeCLUSTER等を使用しています。

顧客コンタクトセンターシステムについては、2002年10月からシステムの業務要件が論議され、翌2003年2月から5月にかけては外部設計が、そして同年6月から2004年の4月にかけて開発とテストが行われ、昨年7月末にリリースされました。また一方で、セゾンカウンターなどショップでのシステム展開も検討され、2004年12月末にリリースされました。最終的には2005年4月に、それまで分散していたインフォメーションセンター・審査センター・途上管理センター・ACセンターの4センターを統合したオペレーションセンターが、東京中野のユビキタスビルにグランドオープンしました。
パッケージを使用しなかったことやシステムの大きさから考えて、異例のスピードで移行できたことについては、「業界に精通したSEが参加してくれたおかげで、これほどスムーズな稼働にこぎつけたと感謝しています」と宮本氏は語ります。

新コミュニケーションシステムの開発過程で、システム推進部がもっとも留意したポイントは「なんと言っても、レスポンス時間です。お客様からのご質問やご要望に対し、アクション履歴やお客様のご利用明細情報等をサーバ・HOSTにアクセスして画面表示されるまでの時間は3秒が限度と考えました。その間お客様に待っていただかなくてはなりませんから。これがなかなか大変でした。SEの方も相当苦労されたと思いますね」(宮本氏)。
従来、コンタクトセンター業務は、多様なカードサービスに合わせて部門を分業していました。たとえば入会受付業務、与信業務、入金受付業務、延滞・回収業務など。しかし新システムでは原則として、それらを同一窓口で行える仕組みになっています。いかにシステム判断、システム処理が実現したとしても、実際の業務は多岐にわたるため、オペレーション時間の短縮は難しいのではないか、という疑問が湧きます。「まだ充分なデータは集計されていませんが、確かに1回の応答時間は3分と、従来よりも若干長くなっていると思います。しかし、もともと複数の部門で対応していたものをひとつの部門で対応できるようになったこと、それに部門ごとに配置していたオペレーターの絶対数や全体的な応答回数を換算すれば、かなり改善されたと確信しています」(宮本氏)。

今後の課題

ユーザーの拡大に合わせて個人情報保護対策を一層強化

新システムの導入で、コンタクトセンター業務は大幅に改善されました。それはまず顧客満足度の向上であり、電話転送件数が確実に削減の傾向にあることからもうかがえます。もちろんオペレーターによる判断をシステム判断、システム処理にしたことによる案内ミスの削減効果も大きいでしょう。さらには「オペレーター教育の期間が大幅に短縮されました。このことは有能なオペレーターを常時確保する、というあまり目立たないけれども重大なメリットがあります」(宮本氏)。
実際には、手書き作業の廃止や後続部署業務の削減、軽減による社内業務全体の効率化などについては、今後もっとはっきりとしたデータとして現れてくることでしょう。

「この9月から、全国173ヶ所のセゾンカウンターでも、このシステムが徐々に稼働しはじめています。そこでの端末の数は約300台。お買い物途中のお客様が、ご自分のカードの状況をご覧になりたいときに、その場でオペレーターを通して照会することができます。まさにお客様にも“見える”カードになるわけです。

今後の課題ですが、今は個人情報などのセキュリティが社会問題化しています。私どもはこの面でも万全の対策を施しておりますが、より安心なカードライフを皆様にご提供するため、もっと努力をしてまいりたいと思っています。セキュリティ分野で実績があり、私たち業界の内実をよくご存じの富士通にも、大いに期待しています」と語る宮本氏でした。
富士通はこれからも、豊富な実績と最新のIT技術で、お客様の明日をサポートしてまいります。

【会社概要】

株式会社クレディセゾン

  • 所在地: 東京都豊島区東池袋3丁目1番1号サンシャイン60階・52階
  • 代表取締役社長: 林野 宏
  • 設立: 1951年5月1日
  • 資本金: 642億9213万9364円(2004年9月30日現在)
  • 従業員数: 1,638名
  • 営業目的: 割賦購入あっせん(クレジットカード等による信用販売)、融資、リース、保証、保険の業務、その他。
  • 電話: 03-3988-2111(代表)
  • ホームページ: 「株式会社クレディセゾン」ホームページ

【お問い合わせ】

用語解説

注1: エミュレーション(emulation)
エミュレートは、模倣することを意味する。IT用語では一般的に、特定のハードウェアをソフトウェアで模倣し同等の機能を実現することを指す。エミュレーションを行うことで、実際にハードウェアが存在しないにもかかわらず、そのハードウェア上で動作するソフトウェアを動かすことができる。エミュレーションを実現するソフトウェアを「エミュレータ」という。

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