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導入事例
株式会社ふくや様

災害や情報漏洩のリスクから顧客データを守るため、
基幹系サーバの運用・管理をアウトソーシング。

[2004年11月10日 掲載]

導入事例キーワード
業種: 食品
ソリューション: データセンターアウトソーシングサービス
製品: PRIMERGY6000、PRIMERGY
課題と効果
1 天災や情報漏洩に関わるリスク管理 富士通九州IDCセンター(注1)にサーバの管理・運営をアウトソーシング(注2)し、高度なセキュリティの確保と24時間365日の安定運用を実現
2 多様化する消費スタイルへの柔軟な対応 煩雑なサーバ管理・運営業務の負担をアウトソーシングにより軽減。顧客ニーズに合ったシステムの開発など本来業務への集中
3 将来を見据えたシステム環境の構築 ECシステム(注3)やCOBOL資産活用への道をアウトソーシングで切り開く

福岡を代表する名産品として人気を博す明太子の販売で、名実ともに業界No.1を誇る株式会社ふくや様。1948年(昭和23年)、福岡県博多に創業した同社は、明太子を日本で最初に売り出して以来、味と品質とともに安心と信頼にこだわり続けています。これは明太子が全国区の人気を得た現在も、まったく変わることのない同社のポリシーです。
そのように創業当初から貫かれたお客様本位の経営哲学は、量販店などへの「卸」をいっさい行わない独自の販売スタイルを確立させています。2004年4月、ふくや様では富士通九州IDCセンター(ハウジングサービス)が九州に完成すると同時に、サーバの運営・管理をアウトソーシングし新たなステップへと踏み出しました。

導入の背景

情報セキュリティの確保が最優先課題

柳川剛一
情報システム 室長

ふくや様の年商はおおよそ180億円(2003年度時点)。その内訳は明太子の売上が140億円、その他の業務用食品が40億円という構成です。なかでも特筆すべき点は、直販店37店舗が福岡県内にあり、県外に構える店舗は東京の2店舗のみということ。同社は徹底して直販にこだわり、商品は直営店舗と、電話・ファックス・インターネットの通販のみで売られてきました。これはよい商品を直接顧客に届けたいと願う同社が、独自に確立してきた販売手法です。根底には“本当の老舗は、自らに固執するのではなく、つねに顧客のことを考えて商品を提供すべき”というポリシーがあり、そうして商品の良さが広く知られるようになった結果、現在の顧客データは180万人分にも膨れあがり、なおも増え続けています。

「顧客第一主義の当社にとって、顧客情報のセキュリティ確保は最優先の課題と言えます。昨今、情報漏洩事件がニュースになりますが、お客様情報の漏洩は絶対にあってはならないこと。2003年には個人情報保護法案が制定されたこともあり、万全のデータ管理体制をいち早く確立したいと考えていました。さらに天災によってもたらされる被害や停電などに対する懸念も、アウトソーシングに踏み切った大きなきっかけでした」と情報システム 室長 柳川剛一氏はその背景を語ります。
ふくや様が拠点を構える博多では、過去に大雨・洪水の被害を経験しており、そうした経験から同社の大切な資産である顧客情報のセキュリティ強化は、ここ数年来の重要テーマとなっていました。

導入の経緯

費用対効果のバランスがとれてきたアウトソーシング

もともとふくや様はコンピュータ活用に対して積極的な企業風土を持っており、20年近く前にオフコンが登場した当初から富士通製品(Kシリーズ)を導入してきた経緯があります。直販にこだわる同社では、直接来店できない全国の顧客に向け、通信販売を早くから手がけてきました。しかし中元・歳暮時期には、コールセンターへの電話がひきも切らないほどの混雑ぶりとなり、加えて店頭からのPOSデータも集中。従来はデータ管理からアプリケーション開発まで、すべて自社内で行っていましたが、そうした環境が情報部門の負荷となっていました。同社ではそのような状況を踏まえ、セキュリティの課題解決とともにシステムの安定稼働を目的として、2003年4月にアウトソーシングへの移行を検討するに到りました。
「アウトソーシングは以前から富士通ビジネスシステム(FJB)に提案をいただいていました。ただ、IDCセンターが九州になかったことと、まだまだ回線コストが高い点がネックになり、踏み出せずにいたわけです。ところが、最近になり通信コストも下がり、費用対効果のバランスが取れてきたのではないかと判断しました。タイミングよく2004年2月には富士通九州IDCセンターが完成したこともあり、NTTのワイドLANで拠点間をつなぎ、サーバをアウトソーシングするというプランを採用することになりました」(柳川氏)。

システムの概要

業務への影響を最小限に抑えるため、約2日で入れ替え

平山高久
経営サポート室

ふくや様では受注、会計、流通、POS、ネットワークなど、社内で管理していたすべてのサーバをIDCセンターに移行。サーバ構成の内容は39店舗から送られてくるPOSデータを扱うサーバ、通信販売のデータを扱うプライマジーとFax OCRサーバ、さらにそれらの売上データを統合的に扱うERPサーバとなっています。最終的には業務用サーバ22台の管理・運用をアウトソーシングしました。
「アウトソーシングへの移行に際しては、どのタイミングで移行すべきかが問題となりました。当社は多いときで1日2億円の売上があり、移行時のシステム停止は売上に大きく響きます。そこで入れ替え作業は繁忙期を避けた3月と4月の1日ずつ、いずれも午前中の半日で完了し、午後からはエントリー可能にしてもらうようお願いしました」と経営サポート室 平山高久氏は振り返ります。通常これほどの規模のシステムであれば、一度にすべてを移行するとなれば多少なりとも不安のよぎるところですが、同社はFJBの豊富な経験と実績、さらに長年のパートナー関係に信頼を寄せられ、全面的な入れ替えを一度に行うことを決断しました。

[図] ネットワーク構成図

導入の効果

安定運用があってこそ見えてくる、次なる飛躍

檀浦仁美
受注センター

アウトソーシング後の社内の声については「トラブルもまったくなく、端末はこれまでと変わらず違和感なく使っています」と語る受注センター 檀浦仁美氏。さらに予想外の効果として「LANの見直しなどによってスピードが上がった拠点もあります」(平山氏)。アウトソーシング後に経験した停電では、サーバダウンの心配が不要だったことに「改めてアウトソーシングの利点を実感できた」と柳川氏。さらに続けて「アウトソーシングは安心を買うという側面も大きく、そこには投資以上の価値があるのかもしれない」と言います。
当初、不安を抱いていた混雑時のレスポンスの遅れもなく、注文のピークとなるお中元時期をトラブルなく処理できたことで、同社はすでに次なるステップに向けた構想に着手し始めています。

アウトソーシングによってサーバの運営・管理を安心して外部に任せられることは、戦略の立案やマネジメントに、より多くの時間を割けることになります。同社はこれまで以上のお客様満足を獲得するために、次なるステップとして店舗販売と通信販売を統合するECシステムを、アウトソーシングの活用によって実現しようとしています。そのためにも今回、より確かな基盤システムを構築しておきたいという思いを垣間見ることができます。

将来の展望

さらなる発展にアウトソーシングを有効活用

同社が踏み切ったアウトソーシング化は、そうした次期構想への布石であるとともに、つねにお客様の要望に合わせて自らのスタイルを変えてきた、創業時からの経営哲学の表れでもあります。「今回のサーバの移行はアウトソーシングのスタートライン。今後はアプリケーション開発などを含めてお願いする方向にあり、そうしてこそ長期レンジでのコストダウンも見込める」と柳川氏は今後の展望を語ります。そしてもう一つの大きな課題は、「導入して20年近くが経過したオフコンのデータをいかに活用するかという点。同社にはKシリーズ時代からのデータの蓄積があります。それらオフコン時代からのCOBOL資産を基幹系、PC系といかに連携して新しい業務に活用していくか、システム室にとっての悩みです。この問題についてもアウトソーシングによって解決できることは解決していきたいと考えて言います」(柳川氏)。
富士通では様々なお客様のニーズに合わせたアウトソーシングメニューを用意し、お客様のビジネスに最適なサポートを提供してまいります。

【会社概要】

株式会社ふくや

  • 所在地: 〒810-0801福岡県福岡市博多区中洲2-6-10
  • 代表取締役社長: 川原正孝
  • 設立: 1948年(昭和23年)10月5日
  • 資本金: 2億200万円(ふくやグループ全体)
  • 従業員数: 573名
  • 事業内容: 明太子の製造・販売、各種食料品の卸・小売
  • ホームページ: 「株式会社ふくや」ホームページ

【お問い合わせ】

用語解説

注1: IDCセンター
インターネットを使って各種のサービスやビジネスを行うために必要な、コンピュータシステムや電源、設置スペースなどを総合的に提供するサービスまたはその施設。
注2: アウトソーシング
情報システムにかかわる開発、運用、保守、メンテナンスといった業務を外部業者に委託すること。経理や総務、人事といった間接業務の外注化もアウトソーシングと呼ぶ。
注3: ECシステム
電子商取引を行うためのシステム。個人や企業が行う商取引をデジタル化し、コンピュータとネットワークを使って取引できるようにするしくみ。

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。