導入事例
ビットワレット株式会社様
電子マネー新時代。Edyケータイサービスがスタート。
世界初の試みを支えるセンターシステム構築を支援。
[2004年10月20日 掲載]
| 導入事例キーワード | |
|---|---|
| 業種: | 金融 |
| ソリューション: | 金融ソリューション |
| 製品: | PRIMEPOWER(UNIXサーバ)、ETERNUS3000(ディスクアレイ) |
| 課題と効果 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 1 | 「世界初」、「大規模」、「タイトなスケジュール」等、センターシステム構築において厳しい条件下での高信頼性の確保 | 2004年7月、Edyケータイサービス開始以来、大きな障害もなく、順調に稼動。サービス取扱い増大の基盤に。 | ||
| 2 | 携帯電話の通信機能を利用するため、その面でのセキュリティを強化したい | インフラ面、アプリケーションのロジック面について脅威分析等を富士通が支援。サービスを利用するユーザーや企業に対して確かな安心と信頼を実現。 | ||
| 3 | マーケットの成長に合わせた効率的かつ柔軟なシステムの拡張性 | WebサーバにUNIXサーバPRIMEPOWER、ストレージにディスクアレイETERNUS3000を採用。優れた拡張性により、マーケットの成長に合わせ、常に最適なシステムを実現可能に。 | ||
| 4 | 24時間365日運用を確実に実現したい | すべてのサーバ/ネットワーク機器を冗長構成にし、高い信頼性/可用性を実現。サービスの安定継続を可能に。 | ||
ビットワレット様は、少額決済向けのプリペイド型電子マネーサービスEdy(注1)を運営・推進することを目的に2001年1月に設立されました。2001年11月に本格サービス開始以来、全国での加盟店展開、インターネットでの決済、再開発地域でのEdy搭載社員カードの導入をはじめとするエリア展開などEdyの利用領域は急速に拡大しています。
より便利により身近な電子マネーサービスへ、Edyの普及をさらに加速させるために、2004年7月、iモードFeliCa(注2)対応ケータイによるサービスがスタート。全国10,000店を超える加盟店(2004年11月現在)での利用はもとより、オンラインチャージ、Mobile Edy(注3)など携帯電話の特性を活かした新しいサービスが利便性を飛躍的に高め、ビジネスの可能性を無限に広げます。
この世界初の試みを富士通はセンターシステムの構築を通じて支えています。金融業界等における豊富な実績とノウハウをベースに、決済システムに必須の高度なセキュリティの確保、24時間365日運用を実現する高い信頼性と可用性を実現。ユビキタス時代の社会インフラへ、また日本発、電子マネーのデファクトスタンダードへ、ビットワレット様の新しいチャレンジに富士通の技術と総合力が貢献しています。
導入の背景
社会インフラとしての使命を担う電子マネーEdy

梅谷勝氏
執行役員
システム本部長
IT社会が進展を続ける中、サービスの多様化が一層進んでいます。新しいサービスの登場には新しい決済システムが不可欠です。ビットワレット様が運営・推進するプリペイド型電子マネーサービスEdyはこうした時代のニーズに応えるために誕生しました。
「単に現状の少額決済をEdyで置き換えるだけではなく、新しいサービスを次々と創造し、Edyの利用領域をさらに広げ、社会インフラとしての電子マネーを定着させていくことが、Edyの使命です」と今回のプロジェクトを推進してきたシステム本部長の梅谷勝氏は語ります。
2001年11月、本格サービス開始以来、Edyの利用領域は日々急速に拡大しています。ビットワレット様は、社会インフラとしての電子マネーの普及をさらに加速させるために、2004年7月、世界初のiモードFeliCa対応携帯電話を利用した電子マネーEdyのケータイでのサービス(以下Edyケータイサービス)をスタートさせました。
従来、Edyの利用はICカードの読み取り機がある場所に限られていました。Edyケータイサービスの登場はEdyを場所的な制限から解放するものです。これからは携帯電話で残高確認はもとより、必要なときにいつでもどこでもiモード通信網を使ってオンラインチャージすることも可能になります。「いわばATMがポケットに入っているようなものです。その利便性は計り知れません」と梅谷氏はその革新性に言及します。また、従来は読み取り機を通じての決済ですが、Mobile Edyでは携帯メールとiアプリを利用し、携帯メールに電子請求書が送付され、請求内容に合意することでサービスを受けることができる新しい決済方法を実現。クレジットカード番号を知らせる必要もありません。
Edyは新しいサービスの創造を支える決済システムとして大きな可能性を秘めています。
「通信機能のある携帯電話を媒体にしたことは、サービスプラットフォームとしての大きな変革でもあります。今までお金を回収する手段がなくて不可能とされていたサービスも可能になります。未回収リスクを軽減し、携帯電話顧客層の集客による売上増加などの効果も期待できます。また複合化されたサービスもいろいろ考えられます」(梅谷氏)
導入の経緯
「世界初」、「大規模」、「タイトなスケジュール」などを考慮し全面的に富士通へ

伊藤浩二氏
システム本部
副本部長
兼 システム企画部 統括部長
兼 ネットワークビジネス部 統括部長
Edyケータイサービスは携帯電話を電子マネーの媒体として利用する世界初の試みです。世界初であるが故に、サービスを支えるセンターシステムの構築ではいくつもの障壁を乗り越える必要がありました。
「携帯電話にFeliCaが搭載されるのも、Edyケータイサービスのベースとなるセンターシステムのパーツも、アプリケーション面も、すべてが初めてのことばかりです。また試験機で開発を行わなければならず、スケジュールも非常にタイトでした。通常、これだけ大規模なものだとマルチベンダーも選択肢となるのですが、厳しい条件の中で高い信頼性を確保していくことを考え、既存の基幹系システムを構築していただいた富士通に全面的にご協力いただくことにしました。実績に基づく安心感とパワー、そして豊富な経験とノウハウが選択の大きなポイントになりました。開発当初から約1年間、富士通には100人体制で対応をしていただきました」と今回のプロジェクトで中心的な役割を果たしたシステム本部 副本部長の伊藤浩二氏は当時を振り返ります。
システムの概要
24時間365日運用を実現する高い信頼性と可用性

荒井尚則氏
システム企画部
トータルインテグレーション課
統括課長
センターシステムの構築において前提となったのが24時間365日運用でした。
「センターシステムは、サービス毎のフロントシステムと、共通的なバックエンドシステムにより構成されています。すべてのサーバ/ネットワーク機器を冗長構成にすることでシステム全体の高可用性を確保しています。また縮退運用により各機器に対する保守作業を実施しサービスは常に継続できます」(伊藤氏)
Edyケータイサービスでは携帯電話の通信機能を利用するため、その点におけるセキュリティ面も大きなポイントになりました。
「基本的にFeliCaのセキュリティは高度で非常に強固です。ただオンラインチャージやMobile Edyを使う場合、携帯電話の通信機能を利用するため、常に外部の脅威にさらされることになります。その点でのセキュリティについて富士通にサポートをお願いしました。インフラ面もアプリケーションのロジック面からも脅威分析などいろいろとお手伝いをしていただきました」と今回のプロジェクト推進の中心メンバーであるシステム企画部 トータルインテグレーション課 課長の荒井尚則氏は語ります。
システム面はもとより運用面でのセキュリティにも様々な配慮がなされています。
「機種交換や水没等で動かなくなったときの救済方法、また店員の不正や、なりすまし等への対応などアプリケーションレベルでもいろいろ工夫しました」(伊藤氏)
Edyケータイサービスをより安心してご利用いただくために携帯電話そのもののセキュリティ強化のニーズにも富士通は応えています。iモードFeliCa対応携帯電話F900iCでは指紋センサーによるセキュリティロックや、置き忘れても安心の遠隔機能を搭載しています。
その他にもスピード面や運用の効率面においても課題が生じました。「当初、初期設定やチャージにおけるスピードが遅かったのですが、富士通のご協力のもと、スピードの課題も克服できました。またデータベースのバックアップでは、富士通のバックアップソリューションをご提案いただき、高速バックアップによる効率的な運用も可能になりました」と荒井氏は語ります。
携帯電話を利用した電子マネーサービスのマーケットはまだ生まれたばかりです。今後の急激な成長に対応していくための拡張性も重要なポイントになりました。
「センターシステムの構築においては今後のトランザクション量の増大を視野に入れたシステムづくりを行っています。マーケットの成長に合わせ、センターシステムも成長していくことが重要です」(梅谷氏)
導入の効果
大きな障害はゼロ。順調な運用をベースにさらなる成長へ

「2004年7月稼動以来、大きな障害もなく、非常に順調に稼動しています」と荒井氏はセンターシステムの高い信頼性を評価します。
順調な運用をベースに、Edyケータイサービスの取扱いも急速に増えています。
「月次で約20%とEdyケータイサービスの取扱いは日々増大しています。また加盟店の拡大も進んでいます。現在、Edyは全国10,000店を超える加盟店(2004年11月現在)で利用できます。2004年度末には32,000加盟店を目標にしています。またマイルが貯まるサービスなど様々なサービスとの融合、ユニバーサルスタジオジャパンや横浜中華街など多彩なアミューズメントエリアでの展開など利用シーンもユニークかつエキサイティングな広がりをみせています」(梅谷氏)
Edyが社会インフラへと着実に歩みを進める中、センターシステムになによりも求められるのは安定運用です。
「店舗や自動販売機で携帯電話を軽くタッチして決済する。携帯電話の通信機能を使って支払い、オンラインチャージする。そうした新しい文化を着実に社会に根付かせていくためにはベースとなるセンターシステムの安定運用が不可欠です。トラブルが発生すると社会的な影響も非常に大きなものとなります。社会インフラとしての使命を担っていることを富士通にも心構えとしてもっていただき、安定運用をしっかりと堅持していただきたい」(伊藤氏)
将来の展望
日本発、電子マネーのデファクトスタンダードへ
システム面での今後の展開について伊藤氏は「運用コストの削減、対応機種の充実やキャリア追加等に合わせた柔軟な拡張」を大きなポイントとして挙げました。
日本の電子マネーからグローバル電子マネーへ、Edyの将来ビジョンは世界を視野に捉えています。
「ユーロ、ドル、円の頭文字がEdyの名称の由来です。海外にも当然、サービス展開を考えていきたい。ユビキタス時代の社会インフラとして日本発のデファクトスタンダードを目指しこれからもチャレンジを続けます」と梅谷氏はEdyの将来を見据えています。
ビットワレット様の夢は富士通の夢でもあります。時代の扉を開く企業の新しいチャレンジを、富士通は先進技術と総合力を駆使し全力でサポート致します。
【会社概要】
ビットワレット株式会社
- 所在地: 〒141-0032 東京都品川区大崎1-11-1 ゲートシティ大崎ウエストタワー18階
- 代表取締役社長: 川合 成幸
- 設立: 2001年1月18日
- 資本金: 214億5350万円
- 事業内容: プリペイド型電子マネーサービス「Edy」事業の企画・運営、プリペイド型電子マネーのカード発行会社・利用店舗の開拓、Edyブランドの管理
- ホームページ: 「ビットワレット株式会社」ホームページ
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