導入事例
リーガル・エンターテインメント・グループ様
世界最大のシネマチェーンが認めた
富士通マルチメディアソリューションの信頼性
[2004年9月8日 掲載]
| 課題と効果 | ||||
|---|---|---|---|---|
| 1 | 発券ターミナルであるプラットフォームのアベイラビリティ(注4)を高める | 高信頼性Self-Service Terminalを導入することにより、稼働率98%を実現 | ||
| 2 | ターミナルの多機能化によって顧客満足を実現する | チケット予約の他、現金引き出し機能、Webサイトからの情報提供など、多機能のプラットフォーム「Self-Service Terminal」とミドルウェア「Prism」でターミナルのマルチメディア化を実現 | ||
| 3 | 高いコストパフォーマンスを達成する | コンサルから製品開発、メンテナンス、そして廃却まで、トータルなライフサイクルマネジメントを導入することで高いコストパフォーマンスを実現 | ||

人気映画の封切上映でチケット売場に集まる大観衆というのは、いかにも当たり前の光景になっています。とは言え、順番待ちのわずらわしさからはできれば解放されたいと願うのは、日本でも米国でも変わりません。世界最大のシネマチェーン、リーガル・エンターテインメント・グループ様は、昨年、同社自動チケット発券機のプラットフォームの富士通社製へのリプレースを決定。米国市場の厳しい眼が、製品の信頼性とライフサイクルマネジメントに関して、富士通に高い評価を与えました。
導入の背景
プラットフォームに対する信頼性の確保が課題

M.L.キャンベル氏
CEO

J.E.ヘンリー氏
CIO
2003年、米国の映画興行収入額は94億9000万ドルに達し、過去最高を記録しました。全米にあるスクリーン数はおよそ36,000、日本国内の総スクリーン数2,861と比較するとその規模の大きさは想像を絶します。
そんな映画先進国アメリカで、全米562ヵ所のシネマコンプレックスに6,119スクリーンを持ち、2億6,500万人に上る年間観客動員数(2003年集計)を誇る、文字通り世界最大の映画館会社がリーガル・エンターテインメント・グループ様(以下リーガル社様と表記)です。
映画館の売場に並ばなくても、好きな時に、見たい映画のチケットを予約したい。映画ファンならだれもがそう考えるはずです。
リーガル社様は、インターネット上のWebサイトFandango.com(ファンダンゴ)と連携し、オンラインで映画チケットを予約できる独自のサービスを展開してきました。オンラインサイトで予約し、映画館店頭に設置された発券ターミナルでチケットを受け取れば、長い行列に並ぶことなくゆっくりと話題作を観賞できるわけです。
しかし同社はこうした従来のサービス提供について、大きな課題を抱えていました。発券ターミナルであるプラットフォームのアベイラビリティに対する信頼性の確保です。映画館という公共性の高い場所に設置され、無人でチケットを発券するプラットフォームには当然、機械的な故障やシステム上のトラブルを最小限に抑えるなど、高い稼働率が求められます。
リーガル社CIOのJ.E.Henry氏は「わが社は長年、独自の発券ターミナルによるサービスを行ってきましたが、特にプラットフォームの稼働率の点で不満を抱えてきました。富士通製品が98%という高い稼働率を実現していることに対しては高く評価しています」と話します。
導入の経緯
ライフサイクルにもとづいた提案に好感
信頼性に加えて、リーガル社様が抱えるもうひとつの課題は、Webコンテンツとの連携によるターミナルのマルチメディア化の実現でした。現金の引き出しや映画情報の案内など、映画館に設置するターミナルには、多彩な機能が求められているからです。
富士通の海外向け顧客操作型端末Self-Service Terminalは、従来の出金機能はもちろんのこと、Web連携など数多くのアプリケーションにも対応できるよう設計されています。リーガル社様の今後のビジネス戦略を充分にサポートできる能力を備えており、これも採用の重要な決め手になりました。
また米国では、ソリューション提案に対する評価基準が大きく変化してきました。製品のライフサイクルにもとづいた総合的なマネジメント手法について、メーカーに対する評価の眼が厳しくなっているのです。
機械やサービスが高い信頼性や最新機能を備えているのは当然のことであり、お客様へのコンサルタントにはじまり、機器類全体の電力消費、メンテナンス体制、コールセンター、製品リサイクルシステムの是非など、評価基準が大きくシフトしているのです。
リーガル社様は、米国の数多くのメーカーの中から、富士通の製品・サービスのライフサイクルにもとづいた総合的なソリューション提案を高く評価されたわけです。
システムの概要
ユーザーに便利なオンラインチケット予約システムと多彩なWeb機能
リーガル社様では、発券機能付マルチメディア端末を「Regal Express機」と名付けられました。そのおもな機能には次のものがあります。
- Webサイトで予約した映画チケットの発券
- 前売券の取扱い
- カードによる出金
- 映画上映情報の提供
[図] 映画チケット発券システム
映画を見たい人は、自分のPCからWebサイトFandango.comにアクセスし、サイトの空席情報を参考にしながら、利用したい映画・映画館・日時を選んで予約します。予約チケットの引換券はFandango.comのPrint-at-Homeサービスでプリントアウトし、引換券にプリントされたバーコードを映画館にあるRegal Express機に読み込ませてチケットを受け取るというシステムです。
このプロジェクトの実現のため、リーガル社様と富士通は、Self-Service Terminalをリーガル社様のバック・オフィスにリアルタイムで接続し、チケットの印刷その他のサービスがオンタイムで受けられる機能を開発しました。
Web連携による最新映画情報サービス、様々なカードによる出金も可能になっています。
Regal Express機で現在上映中のチケットを事前に購入することができるのもこのシステムの特長です。チケット購入には各種クレジットカードやデビットカードも利用できます。
導入の効果
ユーザーメリットの実現とコスト削減でビジネスチャンスが拡大
[写真]ロビーに設置されたRegal Express機
映画は、時間あたりの満足度が非常に高いと言われています。エンターテインメント産業が著しく発達した米国では、映画を楽しむ機会が日本に比べて数倍に達するとも言われています。
そんな中、Regal Express機を核としたチケット予約オンラインサービスは映画ファンに大きなメリットを提供しました。ユーザーは売場の列に並ぶことなく気軽に映画を楽しむことができ、また即座に端末からノーキャッシュで最新映画の予約チケットを得ることができるようにもなったわけです。
もちろん、同社は全社員27,000名を抱える大企業であることから、いかにサービスを低下させずに人件費の削除を行えるかがビジネス成功の鍵となっています。この点においてはRegal
Express機の導入は同社の利益拡大に大きな貢献をしています。
何よりも大きかったのは、富士通社製品へのリプレースによって、プラットフォームのトラブルを心配することなく、今後多くのシネマコンプレックスへの端末の設置が可能になり、映画館チェーンの拡大など、さらなるビジネスチャンスにつながったことです。
将来の展望
映画産業の未来に向けてリーガル社を強力にサポート
2003年8月の受注以降、今年2004年8月までに端末170台がすでに納入されました。リーガル社様では、今年末までに300台納入することが決まっています。来年6月までには全米で500台の導入が予定されております。やがては全米にある同社のシネマコンプレックスすべてに数台ずつの端末が設置されることでしょう。
また多彩な可能性を秘めたSelf-Service Terminalを活用した新たなサービスの提案、開発も始まっています。たとえば、オンラインサイトを利用する顧客を中心としてOne-to-One Marketingを実現するITインフラ構想も進行しています。
映画産業は現在、米国のみならず、世界的にも活況を呈しています。リーガル社様は、所有する全スクリーンの85%が最新映画の特定地域独占封切館になるなど、世界の映画産業の発展に向けてリードオフマンとして映画ビジネスの最先端を独走中です。
富士通では、Regal Express機の他、映画館売店のPOS「TeamPoS2000」(注5)も受注しており、2004年末までに1500台を設置する予定です。
富士通は、先進のIT技術とお客様からの信頼をもとに、映画産業の未来に向けて、リーガル社様とともにチャレンジを続けていきます。
【会社概要】
リーガル・エンターテインメント・グループ
- 本社: 米国 テネシー州ノックスビル
- CEO(最高経営責任者), シアターオペレーション: M.L.キャンベル
- 設立: 1989年
- 従業員数: 約27,000人(2004年1月1日現在)
- 売上: 24億9000万ドル(2003年実績)
- 事業内容: 映画館運営(映画上映・売店ビジネス・広告ビジネス)
- ホームページ: 「リーガル・エンターテインメント・グループ」ホームページ
【お問い合わせ】
用語解説
- 注1: 発券機能付きマルチメディア端末
- 映画チケット発券の他、Web連携によるインターネットコンテンツの利用、出金などの機能を備えた多機能のターミナル(端末)。米国では最近、街角や店内、公共の場などに設置される顧客操作型端末を、もともとは小型の売店を意味する「キオスク」という名称で呼んでいる。
- 注2: Self-Service Terminal
- 富士通の海外向け顧客操作型端末
- 注3: Prism
- 富士通のWeb連携用のミドルウェア
- 注4: アベイラビリティ(availability)
- 一般的に、アベイラビリティ(可用性)が高いシステムとは、滅多に障害が発生せずいつでも安心して使えるシステムを指す。逆に、アベイラビリティの低いシステムとは障害が頻発し、容易に復旧しないシステムを指す。
- 注5: POSとPOSシステム
- 販売時点情報管理(Point of Sale)のこと。コンビニエンスストアなど、チェーン店が採用している販売店向けIT機器とシステム。商品がレジスターを通過する時点で、即座にセンターに販売情報が送られる仕組み。
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