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導入事例
スルガ銀行様

窓口でのお客さまの声から生まれた世界初、
「手のひら静脈認証」による「バイオセキュリティ預金」

[2004年7月7日 掲載]

目次・要約

【導入の背景】 コンシェルジュバンクとしてお客さまのニーズに一つ一つ応えていく
新紙幣対応、お客さまサービスのさらなる向上を図るべく、CRMと業務処理を一体化した新営業店システム「SMILE」を富士通と共同開発。「SMILE」をベースに、世界初の「手のひら静脈認証」による「バイオセキュリティ預金」の実現へ。
【導入の経緯】 お客さまの声から生まれた「バイオセキュリティ預金」
なりすまし被害への不安を抱くお客さまの「自分の預金を守れる金融商品はできないか」という声がきっかけに。衛生面、心理面の負担が極力軽減できるとして、手のひらをかざす自然な動作による「非接触型、手のひら静脈認証」を採用。
【システムの概要】 手のひら認証という使いやすさに加え、本人特定の精度も特徴の一つ
手のひら静脈のパターンは一人一人異なり、胎内で定まったあと大きさが変化する以外は生涯不変といわれている。なりすまし防止には最適。また、「バイオセキュリティ預金」は人間の介在を極力排除することを基本にした「SMILE」構築があって初めて実現できた。
【今後の展望】 「手のひら静脈認証」の適用を普通預金から定期預金などに拡大へ
「バイオセキュリティ預金」は2004年7月より主要店舗にて販売開始。今後、定期預金への展開も予定。さらに、お客さまがセキュリティを利用する様々なシーンでの活用も視野に入れている。

スルガ銀行様は、静岡県、神奈川県を中心に、個人や中小企業のお客さまを対象にしたリテールビジネスを展開しています。お客さまのニーズに一つ一つ応えていくコンシェルジュバンクとして、お客さまサービスの拡充と新紙幣発行への対応を目的に、新営業店システム「SMILE」を富士通と共同開発。ユビキタス時代のIT基盤「TRIOLE」をインフラとする「SMILE」は高い柔軟性をもち、多様なお客さまのニーズや時代の変化へのスピーディーな対応を実現しています。「SMILE」という新しいインフラをベースに、いままでにない金融商品が生まれました。それが、富士通の「手のひら静脈認証」を活用した「バイオセキュリティ預金」です。富士通の総合力と技術革新がユビキタス時代に新しい可能性を拓きます。

導入の背景

コンシェルジュバンクとしてお客さまのニーズに一つ一つ応えていく

藤井 博
品質マネジメント部 eビジネス企画部長


西條 泰弘
品質マネジメント部 eビジネス企画

お客さまの夢に真摯に向き合い、「夢に日付を」入れ「夢をかたちに」するお手伝いができるパートナーとなること。それがスルガ銀行様のミッションです。銀行業界初のCRM導入も、今回の新営業店システム「SMILE」(注1)の導入も、そして新商品「バイオセキュリティ預金」の開発も、このミッションを実現するために行われたものです。
お客さまのニーズを知るために、スルガ銀行様にとってCRMはとても重要な位置付けとなっています。「SMILE」の導入では、新紙幣への対応とともに、CRMと業務処理の一体化が大きなテーマとなっていました。富士通を選択した理由について「富士通のアドバンテージはセンター集中型がとれるという点です。Web化技術によりCRMも「SMILE」のデータもセンターに集中できます。これにより様々な分析が可能になるとともに、営業店はお客さまサービスに特化できます。また、変化を続けるお客さまの多様なニーズに応えるために高い柔軟性もポイントとなりました」と品質マネジメント部eビジネス企画部長の藤井博氏は語ります。

「SMILE」の中核には、Javaコンピューティングをベースにした、富士通のWeb営業店システム「FBC(Financial Business Components)」パッケージを使用しています。営業店サーバに「TRIOLE」の中核ミドルウェア「Interstage」を採用し、既存システムとの連携や、今後追加される新業務システムの構築を容易としています。また、富士通の先進技術を駆使し、金融の勘定系システムで要求される高性能、高信頼性をオープン環境において実現。オープン時代の新しい営業店システムとしての豊富な実績とノウハウは「SMILE」構築に活かされています。「開発期間は約1年、全営業店(117か店)への移行期間は約1か月という極めて短期間での導入を可能にしたのは、FBCでの蓄積と富士通グループの総合力があればこそだと思います」(藤井氏)
2004年7月、「SMILE」は全営業店で本格的に稼動をはじめました。そして「SMILE」をベースに、いままでにない新しい金融サービスが登場しました。それが世界初の「手のひら静脈認証」による「バイオセキュリティ預金」です。

導入の経緯

お客さまの声から生まれた「バイオセキュリティ預金」

増田 裕二
品質マネジメント部 カスタマーサービス チーフマネージャー


菅沼 浩代
品質マネジメント部 カスタマーサービス マネージャー マイコンシェルジュ

スルガ銀行様では、社員がCRMも含めたイントラネットを活用し、商品開発等の提案を積極的に行っています。「バイオセキュリティ預金」もそうした日々の提案活動から生まれました。
「去年の6月頃、通帳を盗んで印鑑を偽造し預金を引きおろすといった、なりすましが大きな社会問題となり、被害にあっていないお客さまの間にも不安が広がっていました。窓口でのお客さまと当社の社員との会話の中で、なりすましなどの被害にあうことのない、自分の預金を守れる金融商品ができないかというお話がありました。このことが「バイオセキュリティ預金」をつくるきっかけになりました」と、お客さまご相談業務で豊富な経験をもつ、品質マネジメント部 カスタマーサービス マネージャーの菅沼浩代氏は語ります。

スルガ銀行様では、セキュリティに関して以前から興味をもち、情報収集や検討を重ねていました。「富士通から世界初の「非接触型、手のひら静脈認証」が開発されたことも認識していました」と品質マネジメント部eビジネス企画 マネージャー 西條泰弘氏は当時を振り返ります。他のバイオメトリクス認証(注2)も検討しましたが、最終的に富士通の「手のひら静脈認証」が採用されました。採用のポイントについて、「お客さまが使いやすいことが第一です。不特定多数の方がご利用されるので、接触するタイプでは、衛生面のご心配や、心理的な不快感をもたれるお客さまもいらっしゃるかと思います。ふれることなく、手のひらをかざすという自然な動作による認証なら、お客さまへの心理的な負担を極力軽減できます」と品質マネジメント部 カスタマーサービス チーフマネージャーの増田裕二氏はお客さまの視点に立って話します。
もちろん「バイオセキュリティ預金」誕生のきっかけとなった、なりすまし防止などのセキュリティ面も採用の大きなポイントとなりました。

システムの概要

手のひら認証という使いやすさに加え、本人特定の精度も特徴の一つ

富士通研究所が世界で初めて開発した「非接触型、手のひら静脈認証」は、非接触で手のひらの静脈パターンを読み取る装置と、読み取った静脈パターンをもとに本人を確認するソフトウェアにより構成されています。装置の上方にかざした手のひらを、近赤外線を用いて撮影し、ソフトウェアにより静脈パターンの抽出および登録済みの静脈パターンとの照合を行います。
手のひら静脈のパターンは一人一人異なり、胎内で定まったあと、大きさが変化する以外は生涯不変といわれています。手のひらによる認証という使いやすさに加え、本人特定の精度も「手のひら静脈認証」の大きな特徴です。
「今まで銀行で本人確認を行う方法としては、運転免許証や保険証、写真などがありましたが、今回初めて本人自身でないと認証できない商品が実現できました。手のひらの静脈は体内情報ですから偽造されにくいうえ、静脈データは銀行のサーバ内で高度なセキュリティのもとに管理されます。なりすましを防止し、お客さま本人以外は預金を絶対引き出せない商品をつくりたい。その目的を実現するうえで富士通の「手のひら静脈認証」は最適な選択でした」(西條氏)。
「手のひら静脈認証」による「バイオセキュリティ預金」は、「SMILE」というインフラがあって可能になるものでした。「バイオセキュリティ預金」は、「人間の介在を極力排除することを基本にした「SMILE」と合わせることで初めて実現できました」(藤井氏)

[図] 資産運用コンサルティングの強力なツール

今後の展望

「手のひら静脈認証」の適用を普通預金から定期預金などに拡大へ

「バイオセキュリティ預金」は2004年7月より主要店舗にて販売を開始しています。使いやすさの面での改良点として「どなたでも装置が認証しやすい位置に、自然に手のひらをかざせるようなガイドの開発を富士通にお願いしています」と西條氏は語ります。
今後の展開について藤井氏は「第二段階として定期預金への展開も予定しています。さらに、お客さまの間で使いやすいという声が多ければ、お客さまがセキュリティを利用する様々なシーンでの活用も視野に入れています」と続けます。
「富士通の技術革新と私たちの考え方が一致することで、お客さまに「バイオセキュリティ預金」という新しい商品をご提案できました。今後も、実際に使う人やお客さまの声にお応えしていくことで、進化を続ける「SMILE」を一緒に育てていただき、合わせて技術革新による新しいサービス商品の開発にもご協力をお願いしたいと思います」(藤井氏)

装置への組み込み、各種システムとの連携が可能な「手のひら静脈認証」は、公共の場や医療分野はもとより、入退室管理、電子機器の利用者認証、サービス利用者の確認、物流や旅客における持ち物の所有者確認など幅広い分野での応用が期待されています。
富士通では、ユビキタス社会のインフラとしての「TRIOLE」と、セキュリティ対策としてのバイオメトリクス技術の提供を通じてユビキタス社会の発展を支えてまいります。

【会社概要】

スルガ銀行

  • 設立: 明治28年10月19日
  • 本店: 静岡県沼津市通横町23番地
  • 店舗数: 国内117、静岡県内76、神奈川県内36、東京都内2、千葉県内1、埼玉県内1、愛知県内1
  • 資本金: 30,043百万円
  • 従業員数: 1,694名(平成16年3月31日現在)
  • ホームページ: スルガ銀行ホームページ

【お問い合わせ】

用語解説

注1: SMILE
スルガ銀行様の新営業店システムの名称。Satisfaction Maximizer with Interactive Learning & Experienceの略。
注2: バイオメトリクス(生体認証)
声、顔、指紋、瞳の虹彩など身体的特徴を抽出して数値化し、個人を識別する最先端の本人認証技術。

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。