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トップは語る こぼれ話

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取材時にお伺いしたものの会報Familyで掲載しきれなかった話題をピックアップ。
各分野で活躍中のトップの、仕事時間以外の横顔をご紹介いたします。

【2011年度 CONTENTS】


会報 Family 345号 番外編

那須工場見学記 2011年12月15日

師走の半ば、スマートフォンの製造現場を見学するため、新製品の製造で最盛期を迎えていた富士通那須工場に伺った。
製造部門の建物の入り口には、防塵/静電対策用の履物や上着が外来者用に用意されている。私たちも履物を替え、上着を着て、専用のキャップを被り、さらにエアシャワーを浴びた。少し進むと製造ラインの入り口に着いた。

エアシャワーを浴びてから製造ラインの入り口へ
エアシャワーを浴びてから製造ラインの入り口へ

製造ラインでは、基板製造から製品組み立て、検査へと至る工程が1本の線上に並んでいた。工場内には、このようなラインが十数本並んでいる。私たちは、この中の1ラインを製造工程に沿って見学した。
最初の工程は基板製造。部品が何も載っていない基板上に、LSIや微細な電子部品がハンダ付けされている。ここは自動化されているので人影はほとんどなかった。

基板製造工程、部品を基板に取り付ける機械が並んでいる
基板製造工程、部品を基板に取り付ける機械が並んでいる

次は、完成した基盤の検査。不備があるまま次の工程に進めてしまうと、後の作業がすべて無駄になるためこの工程は重要だ。表面のキズや汚れは目視や拡大鏡でチェックし、LSIの見えない部分は3Dエックス線装置を利用していた。

完成した基板の検査、厳しい視線が注がれる
完成した基板の検査、厳しい視線が注がれる

次はスイッチやコネクタなどの機構部品やカメラ、液晶、そしてカバーなどを取り付ける組み立て工程。微細なホコリを嫌う部品が多いため、通路とはビニールで仕切られていた。 製品は、一定の速度でベルトに載って流れてくる。そこに1つずつ部品を取り付けていくのだが、中にはピンセットを使うほど小さなものもあった。細かい作業で集中力が必要なため、定期的に休憩時間が設けられている。ラインが進み、液晶パネルやカバーが取り付けられると、ようやくスマートフォンが姿を現した。

組み立て工程、手前から奥に進むにつれ完成品に近づいていく
組み立て工程、手前から奥に進むにつれ完成品に近づいていく

通路に展示されていたスマートフォンの構成部品、作業者や見学者への説明に使用されている
通路に展示されていたスマートフォンの構成部品、作業者や見学者への説明に使用されている

組み立て工程の最後にあるディスプレイには、動画が表示されていた。これは、組み立て工程を3次元で説明している作業者向けのマニュアルだという。生産計画によって作業する機種が変わることもあるが、三次元の動画なら作業者の理解も早いようだ。

三次元で説明されている作業者向けマニュアル
三次元で説明されている作業者向けマニュアル

ラインの最後が検査工程。スマートフォンは多機能携帯電話と訳されることもあるほど機能は豊富だ。機能の数だけ検査も必要となり、検査項目も多岐にわたる。私たちが見学したときは、たまたま休憩時間で無人だったが、デスクの上にはさまざまな検査機器が並んでいた。

検査工程、さまざまな検査器具や治具が並んでいる
検査工程、さまざまな検査器具や治具が並んでいる

ここでの検査に合格すると、建物内の別の場所にある梱包・出荷部門に運ばれる。ここでも、欠品などの不備が起こらないよう、細心の注意を払っているようだ。 見学を終えて建物の外に出ると冬の陽は落ちて真っ暗、いつの間にか3時間が過ぎていた。取材に協力していただいた方々に感謝しつつ、那須工場を後にした。


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会報 Family 344号 岩尾磁器工業株式会社

歴史ある街並み、歴史ある文化に惹かれて

岩尾磁器工業株式会社 代表取締役社長 岩尾 慶一 氏

2007年、日ソ国交50周年記念の品としてロシアに贈られた岩尾對山窯製作の「萌葱金襴手壷」
金襴手画像「萌葱金襴手壺」
豪華な金襴手の焼物は17〜18世紀のヨーロッパ貴族
に純金と同価値で取り引きされた。
写真は2007年、日ソ国交50周年記念の品としてロシア
に贈られた岩尾對山窯製作の「萌葱金襴手壷」

「趣味はもっぱらお金のかからない散歩」と自嘲気味におっしゃる岩尾社長。ご出張が多いそうですが、行く先々で時間を見つけてはご自分の脚で歩いて、その土地独特の空気にふれることが何よりの楽しみであり、気分が落ち着くとおっしゃいます。有田の伝統の中に生きる岩尾社長だからこそ、各地に息づく文化や歴史にひとかたならぬ思い入れがおありなのでしょう。
ご出張は日本国内が主だそうですが、時に海外へ出張・旅行されるときも散策はかかさないそうです。最近ではモーツァルトゆかりのザルツブルク、ウィーンを旅したことが深く印象に残っていると語ってくださいました。芸術そのものといっても過言ではない美しい街並みを歩きながら、ウィーン国立オペラ座をはじめとする荘厳な建築物を眺めると、一朝一夕には成し得ない歴史の重みをひしひしと感じられるそうです。
もともと有田とヨーロッパは深いつながりがあり、ヨーロッパ各地には古伊万里を含んだ東洋陶磁コレクションがいくつもあります。17~18世紀のヨーロッパの王侯貴族にとって日本や中国の陶磁器は垂涎の的であり、黄金と同等の価値を持っていたと言われます。日本の陶磁器コレクションをもとに「日本宮」と名づけた陶磁器美術館を建設したザクセン選帝侯 フリードリヒ・アウグスト1世をはじめ、ハプスブルク家、ブルボン家、ハノーバー家など当時の有力者たちはこぞって日本の陶磁器をコレクションしました。
こうしたヨーロッパとの関係性を抜きにして今日の有田を語ることはできない、と岩尾社長。さまざまな文化が交錯し影響し合ったすえに現在まで続く有田の伝統があるのであり、小さな田舎町が世界へ開かれたアートの出発点となったのも実に不思議な歴史のめぐりあわせだとおっしゃいます。
ウィーンのオペラ座は年間でおよそ300日間にわたって公演が行われ、世界で最も公演日数が多い歌劇場のひとつです。クラシック音楽の中でもモーツァルトに強く惹かれるという岩尾社長は、この歴史あるオペラ座でいつか「魔笛」を観劇するのが夢、と語ってくださいました。

オーストリア シャーフベルク山山頂にて(1995年1月)
オーストリア シャーフベルク山山頂にて(1995年1月)



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会報 Family 343号 株式会社ネスティ

古くからのしきたりが今に息づく厳かな福井の結婚式

株式会社ネスティ 代表取締役社長 進藤哲次 氏

仲人の経験は17回を数えるという進藤社長。北海道生まれで福井の慣習を何も知らずに最初に仲人を務めた結婚式はカルチャーショックだったと、その様子を語ってくださいました。

まず、式当日、朝7時に花嫁を迎えにいき、一緒に新郎宅へ向かいます。家の少し手前で車を降り、仲人を先頭に行列をつくって歩きだすと、花嫁を祝うためのご近所の方々による“近迎え”と呼ばれる儀式が始まります。そこではお饅頭やお菓子が配られる“饅頭まき”が行われます。
新郎宅へ到着すると、家に入る前に玄関先で花嫁は“一生水”を飲みます。これは一升枡のお米と土器(かわらけ)に入った水を花嫁が飲むというもの。そして仲人がその土器を割ります―もとに戻らない。新郎の家の人になるという意味が込められており、一升と一生をかけているそうです。
次に行うのが“結納返し”。福井では挙式当日に行うのが通例で、部屋に通された花嫁には、“おちつき餅”と昆布茶が出されます。その次はお仏壇参り。新郎のご先祖にご報告をするわけです。
つづいて“村よび”といって披露宴に出席しないご近所の奥さん方を接待する行事。花嫁と仲人が50名くらいの方々に挨拶して回ります。
それからようやく式場へ出向いて、結婚式、披露宴が行われます。進藤社長の初仲人の結婚式は朝7時から夜10時くらいまでかかったそうです。

もちろん、これだけのしきたりを踏む結婚式ですから、式に先立って行われる“お道具入れ”も豪華です。トラック2台分くらいの新婦の嫁入り道具が新郎宅へ運ばれます。福井の運送会社や家具屋さんはどこも荷台の中身が見えるシースルー状のトラックを持っていて、嫁入りをアピールしながら運ぶのだとか。道具が運び込まれると、箪笥の鍵が新郎の母に渡され、新郎の母はご近所に箪笥の中身をお披露目するのだそうです。

進藤社長いわく「田んぼが売れたなと思うと、そこの息子さんが今度結婚することになったという話をよく聞く」のだそうです。近年は福井の結婚式も大分簡素化はされてきたそうですが、他県に比べて厳かであることには変わりがないようです。



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会報 Family 342号 キリンビジネスシステム株式会社

ぶらり都内を散策。身近に感じられる自然や暮らしの風景に心がやすらぎます。

キリンビジネスシステム株式会社 代表取締役社長 横溝 治行 氏

天気のよい休日には、一人で散策に出かけるのがご趣味と言われる横溝社長。
行き先は主に都内。手元にあるマップを開いて歩いた場所に印をつけ、次はこれまで行ったことのない場所へと、新たな発見を求めて歩くのが楽しみのひとつだそうです。
どこか懐かしい雰囲気を偲ばせる川べりの風景も大好きで、最近はひとつの川を上流から下流まで、たどって歩くのがお気に入り。1日では無理ですが、何回かに分けて、踏破するのが目標。
都会の中心を流れる川の周辺は、公園が整備されていたり、遊歩道があったりと、意外と歩きやすいのだそうです。隅田川や多摩川といった大きな河川ではなく、人々の暮らしが身近に感じられる、街中を縫って流れているような川を好んで歩きます。おすすめは神田川と石神井川。桜の季節の神田川はまた格別だそう。
最高のビュースポットを見つけると、翌年は奥様を誘ってご一緒に。散策途中に見つけた美味しいお店に立ち寄り、ご夫婦の時間を楽しまれたりもしているのだそうです。

【神田川べりの桜並木】

東京・三鷹市にある井の頭恩賜公園内の井の頭池を源とし、東へと流れて中央区と墨田区の境界にある両国橋脇で隅田川に合流する神田川。全長は24.6km。都心を流れる川ながら、全域が開渠であることも大きな特徴です。
桜の季節、特にきれいなのが江戸川橋から早稲田方面へと向かう川沿いの遊歩道。川にピンクのアーチが見事にかかり、都心とは思えない豊かな自然の風景を描き出します。神田川沿いに東西に広がる江戸川公園にも、園内の川に沿っておよそ145本のソメイヨシノが植えられ、桜の時期には多くの人でにぎわいます。
東京を東西に伸びる神田川は、その他、各所で桜の美しい風景を目にすることができます。もちろんそれ以外の季節も、四季の織りなすさまざまな風景が楽しめ、都会に暮らす人々に憩いのひとときを与えてくれます。



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会報 Family 340/341合併号 株式会社ホリ

自然派もアウトドア派もスイーツファンも、砂川にようこそ。

株式会社ホリ 代表取締役社長 堀 安規良 氏

『pay forward(恩送り)』が座右の銘と語られる堀社長は、日々の暮らしの中でも人とのつながり、助けあう心を大切にされています。
株式会社ホリとして学生向けの奨学金制度を創設、地元の砂川市立病院で働く方たちへのお菓子の提供など、地域への貢献活動にも力を注いでいます。これも生まれ育った砂川の地をもっと元気に、幸せにしたい、という堀社長の思いがあればこそのことでしょう。
また豊かな水と緑に囲まれた砂川は、観光スポットとしてもおすすめだそうです。「砂川は、一人当たりの公園面積日本一の街。ウォータースポーツ、ゴルフなどが楽しめる自然と憩いの場がたくさんあります。ぜひ一度、足をお運びください。そして遊び疲れたら、北菓楼に立ち寄って、おいしいお菓子でティータイムはいかがでしょう」と、最後はご自慢のお店のアピールもしていただきました。

砂川のおすすめスポットのひとつ【北光公園(ほっこうこうえん)】

総面積23.9haの園内には湖水があり、ヨットやカヌーなどのウォータースポーツが無料で楽しめます。
写真提供:砂川市役所


【北菓楼 砂川本店】

株式会社ホリのグループ会社、北菓楼が運営。クラシックモダンをコンセプトにしたおしゃれな雰囲気の喫茶フロアでは、ここでしか味わえない季節限定のケーキや、ソフトクリームのほか、地元の食材をふんだんに使ったオムライスやスパゲティなどのランチメニューも楽しめます。屋外にはカフェテラスや噴水もあり、心地よい風に吹かれながらのティータイムもおすすめです。ショップも併設され、シュークリームやバウムクーヘン、北海道開拓おかきなどの人気のお土産品も揃います。


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