身近で楽しいかんたんなシミュレーションでは、本物(ほんもの)そっくりの飛行機のそうじゅうをまねしたりして楽しむゲームなどがありますね。じつはコンピュータがいちばん得意(とくい)とする仕事がこのシミュレーションなのです。
たとえば新しいクルマを作るばあい、うまく走るか実験(じっけん)するためのクルマがたくさん必要(ひつよう)でした。でもコンピュータを使ったシミュレーションであれば、クルマの部品(ぶひん)ひとつひとつの形や固さを覚えさせておき、ゲームのようにクルマを走らせて、いろいろな部品がしっかりはたらくか、たしかめることができます。ゲームと同じようになん度もくりかえすことができるので、お金をかけず、より早く新しいクルマができあがるのです。
さて、スーパーコンピュータ「京(けい)」が活やくを始めると、どんなシミュレーションができるようになるのでしょう。

宇宙(うちゅう)はどのようにして生まれ、今のすがたになったのか、これは大きなナゾ。最初(さいしょ)にビッグ・バンが起こって、やがて星が生まれ、銀河が生まれ…。天文学者(てんもんがくしゃ)たちが、いろいろな考えを発表しているけれど、どれがほんとうなのかは、分かりません。
でもスーパーコンピュータ「京(けい)」なら、なん億こもの星の性質(せいしつ)や、星にはたらく力などを覚えてシミュレーションができるのです。いろいろな科学者(かがくしゃ)の考えをシミュレーションさせ、生まれた宇宙がどんどん成長(せいちょう)していき、今の宇宙によくにたすがたになれば、その考えが正しいことになります。



わたしたちの命をうばう「がん」を治療(ちりょう)する薬をつくりだすには、とても長い年月(ねんげつ)がかかっています。それはがんをつくっているがん細胞(さいぼう)をやっつける物質(ぶっしつ)を、何十万しゅるいもの物質(ぶっしつ)の中から一つ一つ試してさがしているからなのです。でもスーパーコンピュータならば、まったく新しい方法でさがすことができるのです。
がん細胞(さいぼう)をくわしく調べると、ものすごく小さな分子(ぶんし)というものの集まりでできていることがわかります。まるでおもちゃの組み立てブロックが無数に集まっているようなものと考えてください。その組み立て方をそっくりコンピュータによるシミュレーションでつくりだし、どこにどんな形の物質(ぶっしつ)をくっつけたり、さしこんだりするとがん細胞(さいぼう)がこわれていくのかをたしかめます。この形によくにた物質(ぶっしつ)を選び出せば、新しいガン治療薬(ちりょうやく)づくりが、うんと速くなるというわけです。
スーパーコンピュータ「京(けい)」の活やくは、巨大地震(きょだいじしん)の研究(けんきゅう)、地球温暖化(ちきゅうおんだんか)のくわしい予測(よそく)、新しいロケットやジェット機のエンジンづくりなどにも役立つと考えられています。






